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航空自衛隊のU-125A捜索救難機とUH-60J救難ヘリコプター
海上自衛隊の救難飛行艇US-2

救難機(きゅうなんき)は、捜索救難活動を行うために用いられる航空機

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概要編集

ヘリコプター飛行艇固定翼機のいずれもが、救難機として用いられる。この内、飛行艇やヘリコプターは、接地・着水して遭難者を直接救出する。これに対し、固定翼機は、航続距離が長く高速であることを生かして、広範囲を捜索し、遭難者の位置を確認した上で、飛行艇やヘリコプター、あるいは地上の救難隊を指揮する捜索救難機として使用される。

ヘリコプターの登場以前は、滑走路以外の場所での離着陸が可能な唯一の航空機として、飛行艇が広く用いられた。しかし飛行艇は、一定以上の波高では着水できず、そのような状況でこそ海難が多発することから、ヘリコプターの登場とともに取って代わられた。しかし日本ロシアでは、ヘリコプターの行動半径外での回収のため、より過酷な海象状況での着水を可能とした機体が開発・運用されている。また飛行艇は陸上機に比べ速度や航続距離が劣ることから、海上自衛隊では現場海域へ哨戒機を先行させ、詳細な位置の特定や通信中継などの救難補助を行う。

ヘリコプターは垂直離着陸が可能で機動性に優れるという特徴から、救難機に適した機体であり、自衛隊消防海上保安庁で救助用のヘリとして使用されている。一方で積載量、航続距離、速度は固定翼機に劣るため、自衛隊では陸上と近海ではヘリコプター、遠洋では飛行艇と特性に応じた運用体系を構築している。

航空自衛隊航空救難団救難隊海上自衛隊救難飛行隊や他国の軍隊の救難隊などが使用する救難専用の機体があり、捜索救難活動に対応して、救助ホイストや捜索レーダー、赤外線探知装置(FLIR)などが追加装備され、遠距離での捜索に対応して気象レーダー慣性航法装置空中給油機能などを備えている。なお、海軍哨戒ヘリコプターは、本来の救難機ではないが、海上で運用されることから海難救助の対策を考慮して、救助ホイストなどの救難用装備を搭載していることが多い。また、軍用の救難ヘリコプターには、戦闘捜索救難に重点を置いた仕様として機関銃などが装備されている場合もある。

捜索救難機は、多くの国では運用コストを削減するため哨戒機に兼任させている。哨戒機に搭載された機材の一部(洋上監視カメラなど)は捜索に転用でき、長時間の滞空が可能であるが、不用な機材の多くは大がかりな工事無しで下ろすことができないなど、専用機に比べ使い勝手が悪い。このため専用設計機に比べ安価な民間向けビジネスジェットを改造した機体(U-125Aなど)を導入する国もある。

救難機編集

関連項目編集