有声両唇軟口蓋破裂音

有声両唇軟口蓋破裂音(ゆうせい りょうしん なんこうがい はれつおん)は、有声両唇破裂音[b]有声軟口蓋破裂音[ɡ]二重調音で、国際音声記号では[ɡ͡b]と書かれる。

有声両唇軟口蓋破裂音
ɡ͡b
IPA 番号 110+102
IPA 表記 [ɡ͡b]
Unicode U+0261 U+0361 U+0062
文字参照 ɡ͡b
JIS X 0213 1-10-89 + 1-3-66
X-SAMPA g-\b
Kirshenbaum d<lbv>
音声サンプル

目次

概要編集

[k͡p][ɡ͡b]のような両唇軟口蓋音は代表的な二重調音であり、西アフリカおよび北部中央アフリカの言語に一般的に見られ、またニューギニアのいくつかの言語にも見られる[1]子音結合[ɡb]と異なって、破裂はほぼ同時に一回しか起こらない。ナイジェリアエッゴン語英語版では、両者は区別される[2]

  • ɡ͡bu 「到着する」
  • ɡba 「分ける」

ただし、実際にはɡとbが完全に同時に起きるわけではなく、閉鎖の開始も終了もɡの方がbよりもわずかに早い[3]

また、舌背が少し奥へ動くため、しばしば吸着音と同様の内向的な気流が発生する[4]

言語例編集

イボ語には無声の[k͡p]と有声の[ɡ͡b]があるが、後者は方言によってはかわりに入破音[ɓ]が現れることもある[5]。なお、イボ語の「イボ」(Igbo)にも[ɡ͡b]が現れる。

脚注編集

  1. ^ Ladefoged & Maddieson (1996) p.333
  2. ^ Ladefoged & Maddieson (1996) p.334
  3. ^ Ladefoged & Maddieson (1996) p.334-339
  4. ^ Ladefoged (2001) pp.146-147
  5. ^ a b Ikekeonwu (1999)
  6. ^ Ladefoged & Maddieson (1996) p.333
  7. ^ Ewe Basic Course, Indiana University, (1968), p. ix, http://www.iu.edu/~celtie/Lessons/Ewe/b03/EWE%20Basic%20Course.pdf 
  8. ^ Ladefoged (2001) p.146
  9. ^ Ladefoged & Maddieson (1996) p.336

参考文献編集

  • Ikekeonwu, Clara I. (1999). “Igbo”. Handbook of the International Phonetic Alphabet: A guide to the Use of the International Phonetic Alphabet. Cambridge University Press. ISBN 0521637511. 
  • Ladefoged, Peter (2001). A Course in Phonetics (4th ed.). Heinle & Heinle. ISBN 0155073192. 
  • Ladefoged, Peter; Maddieson, Ian (1996). The Sounds of the World's Languages. Blackwell Publishing. ISBN 9780631198154. 

関連項目編集