滑り棒(すべりぼう)とは、垂直に固定された棒を滑り降りて下階へ着地する器具のことである。降りる速度が速いので、迅速に着地することができるが、危険を伴うので2階からの降下のみに使用する。

避難器具としての滑り棒編集

  • 滑り棒の上部と下部は取り付け具で固定できるようにする。
  • 滑り棒の外径は35mm以上、60mm以下で円形とし、鋼材または同等以上の材質で、耐久性のあるものとする。
  • 滑り棒は3.9kNの圧縮荷重に耐えることが出来るものとする。
  • 取り付け部の開口部の大きさは、壁面の場合高さ0.8m以上、幅0.5m以上または高さ1.0m以上、幅0.45m以上とし、床面の場合は直径0.5m以上の円が内接する大きさとする。
  • 降下空間は器具を中心とした半径0.5mの円柱形の範囲とする。
  • 避難空地は避難上支障がない広さとする。

消防署の滑り棒編集

  • 日本の消防署では昭和40年頃(1965年前後)より、火災などにおける出動要請があった場合、消防隊員が滑り棒を使って下階に降り、速やかに消防車などに乗車するために使用されていたが、昭和50年代(1970年代後半)からは下記の理由により次第に階段にとってかわられていった[1]。使われない棒は撤去され穴は埋められていることが多く[1]、消防署が新築・改築される際にも、新たに設置することはなくなっている。階段との併用の署もある[1]
    • 降下時の摩擦により手を負傷する恐れ、着地した際の衝撃により足を負傷する危険性もある[1]
    • 安全のために一人ずつしか滑降できないため、全員が出動するのに効率が悪い[1]
    • そのため、実際には滑り棒を使うよりも全員同時に階段を降りる方が早いことが判明した[1]
    • 消防車の大型化や多機能化により車高が高くなったため1階車庫の天井が高くなり上階からの降下に危険が伴うようになった。

脚注編集

  1. ^ a b c d e f フジテレビトリビア普及委員会 『トリビアの泉〜へぇの本〜 4』講談社、2003年。 

参考文献編集