片岡亀蔵 (4代目)
日本の歌舞伎役者
四代目 片岡亀蔵(よだいめ かたおか かめぞう、1961年〈昭和36年〉9月15日 - )は、日本の歌舞伎役者で伝統歌舞伎保存会会員。屋号は松島屋、定紋は銀杏丸。歌舞伎名跡「片岡亀蔵」の当代。 本名は片岡 二郎(かたおか じろう)。
よだいめ かたおか かめぞう 四代目 片岡亀蔵 | |
屋号 | 松島屋 |
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定紋 | 銀杏の丸 |
生年月日 | 1961年9月15日(63歳) |
本名 | 片岡 二郎 |
襲名歴 | 1. 片岡二郎 2. 四代目片岡亀蔵 |
出身地 | 東京都 |
祖父 | 四代目片岡市蔵 |
父 | 五代目片岡市蔵 |
兄弟 | 六代目片岡市蔵(兄) |
妻 | 中村明美 |
公式サイト | 片岡亀蔵公式サイト |
父は五代目片岡市蔵。父方の祖父は四代目片岡市蔵。兄は六代目片岡市蔵。妻は元福岡放送のアナウンサー・中村明美。東京都出身。青山学院高等部卒業。
師匠は二代目尾上松緑・初代尾上辰之助の2人[1]。 ギョロッとよく効いた目と一文字の口で錦絵から抜け出たような面長の立派な役者顔、劇場の隅々まで響き渡る圧倒的な声量と天分に恵まれ、今や実兄・市蔵と共に脇役陣の中心的な存在。 時代物の敵役で古怪な雰囲気、師匠の松緑・辰之助の薫陶を受けた江戸っ子らしい身のこなしで世話物でも実力を発揮する上、抜群のコメディーセンスで新作でも印象に残る演技は数多い。ワン&オンリーな個性を持つ実力派として芝居を支えている[2]。
来歴
編集受賞歴
編集主な演目
編集- 菅原伝授手習鑑・寺子屋の春藤玄蕃
- 紅葉狩の腰元岩橋
- 眠駱駝物語(らくだ) - 駱駝の馬太郎 役
- 野田版 研辰の討たれ - からくり人形 役
- 大江戸りびんぐでっど - 与兵衛
人物・逸話
編集- 歌舞伎界きってのゾンビフリークとしても知られており、学生時代にジョージ・A・ロメロ監督製作の映画『ゾンビ』を見てから好きになったと語っている[4]。
- 2015年3月22日放送の『ウチくる!?』にて六代目中村勘九郎ゲスト回において亀蔵がゲスト出演した際には、亀蔵自身が勘九郎と六代目中村児太郎をゾンビ映画見物に連れて行ったことを語り、勘九郎自身は感銘を受けたが、児太郎には怖がられたと語っている。
公称身長174cm・体重70kg(※2006-2015年当時)・O型。 舞踊音曲の師匠:音曲は常磐津紫弘。 好きな食べ物:ナイルのムルギランチ。 好きな色:赤。私の宝物:学校時代からの友達。 趣味:映画、DVD鑑賞、美術館巡り。今いちばん欲しいもの:時間。 好きな映画作品:『ゴッドファーザー』『ゾンビ』[5]。
参考文献
編集- 《a》『かぶき手帖』(歌舞伎の公式データブック,最新歌舞伎俳優名鑑):公益社団法人日本俳優協会・松竹株式会社・一般社団法人伝統歌舞伎保存会 3団体の共同編集,発行
- 2002年版|2002年1月1日発行|P.73掲載
- 2003年版|2003年1月1日発行|P.103掲載
- 2004年版|2004年5月1日発行|P.111掲載
- 2005年版|2005年3月3日発行|P.117掲載
- 2006年版|2006年1月2日発行|P.113掲載
- 2007年版|2007年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-03-0|P.77掲載
- 2008年版|2008年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-04-7|P.113掲載
- 2009年版|2009年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-05-4|P.111掲載
- 2010年版|2010年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-06-1|P.111掲載
- 2011年版|2011年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-07-8|P.111掲載
- 2012年版|2012年4月1日発行|ISBN 978-4-902675-08-5|P.119掲載
- 2013年版|2013年4月2日発行|ISBN 978-4-902675-09-2|P.117掲載
- 2014年版|2014年4月2日発行|ISBN 978-4-902675-10-8|P.130-131掲載
- 2015年版|2015年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-11-5|P.130-131掲載
- 2016年版|2016年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-12-2|P.130-131掲載
- 2017年版|2017年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-13-9|P.132-133掲載
- 2018年版|2018年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-14-6|P.128-129掲載
- 2019年版|2019年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-15-3|P.122-123掲載
- 2020年版|2020年5月1日発行|ISBN 978-4-902675-16-0|P.124-125掲載
- 2022年版|2022年1月2日発行|ISBN 978-4-902675-18-4|P.130-131掲載
- 《b》『歌舞伎俳優名跡便覧』編集:国立劇場調査養成部 調査記録課|独立行政法人日本芸術文化振興会 発行
- 《c》『歌舞伎俳優大百科(実用百科)』赤坂治績 責任編集|株式会社実業之日本社|1993年11月28日発行|全206頁の内【①「華の応援団・俳優チェック」歌舞伎ファンの主婦やOL4名による座談会ページP.116 及び②俳優名鑑:片岡亀蔵P.184掲載】
- 《d》『月刊誌演劇界』の臨時増刊あるいは特別付録|演劇出版社 不定期発行。
- 1. 増刊号「歌舞伎俳優名鑑」:1989年/平成元年11月30日発行|第47巻第13号|全180頁の内【①片岡亀蔵P.139 及び②歌舞伎俳優大系図P.113「片岡仁左衛門家」及び③「新鮮!FRESH 若手登場」のP.103 名バイプレーヤーの片市の息子たち 掲載】
- 2. 「新歌舞伎俳優名鑑」2002年1月号臨時特別増刊 :2001年/平成13年12月31日発行|第60巻第2号|全260頁の内【①片岡亀蔵P.194-195 及び②巻頭カラー口絵「女暫」江田源三 及び③「花形実力派1954─1961生」のP.133掲載】
- 3. 「最新歌舞伎俳優名鑑」2006年2月特別増刊 :2006年/平成18年1月31日発行|第64巻第4号|全240頁の内【①片岡亀蔵P.178 及び②巻頭カラー口絵「祇園祭礼信仰記(金閣寺)」松永鬼藤太 及び③「三十人の俳優掌論」のP.142掲載】
- 4. 「最新歌舞伎俳優名鑑」2009年5月号特別付録 :2009年/平成21年4月4日発売|全82頁の内【片岡亀蔵P.30掲載】
- 5. 「最新歌舞伎俳優名鑑」2015年9月号特別付録 :2015年/平成27年8月5日発売|全82頁の内【片岡亀蔵P.32掲載】
- 《e》『月刊誌演劇界2013年8月号 |第71巻第8号』:演劇出版社 2013年7月5日発売|表紙:「喜撰」十代目坂東三津五郎|全138頁の内【p.97-103「連載ロングインタビュー 第28回:片岡亀蔵」聞き手:田中聡(読売新聞文化部)】
- 《f》公演パンフレット類(歌舞伎興行では「筋書」「番附」と呼ぶのが通常なので、以下よりその旨表記します)
脚注
編集- ^ 参考文献《a》かぶき手帖及び《d》俳優名鑑に掲載。
- ^ 参考文献《a》かぶき手帖およそ20冊に頻出する役者評の言葉を繋ぎました。
- ^ “会員一覧 | 伝統歌舞伎保存会”. www.kabuki.or.jp. 2020年10月30日閲覧。
- ^ “絶賛上映中 『ゴール・オブ・ザ・デッド』 トークショーに歌舞伎役者の片岡亀蔵さんが登場!ゾンビ愛の深さが明らかに!!”. 日活レポート (2014年5月15日). 2017年6月15日閲覧。
- ^ 文献d》演劇界の『最新歌舞伎俳優名鑑』 (出典②以降は、前回と違う場合に書き出し) ①『1989年増刊』P.139には 本名:片岡二郎・生年月日:昭和36/9/15・身長174cm・体重63kg・血液型O型 と掲載。最終学歴: 青山学院高等部卒業。舞踊音曲等の師匠:常磐津紫弘。略芸歴:昭和40・12片岡二郎で歌舞伎座『忠臣蔵』の天川屋義平の子で初舞台。昭和44・11歌舞伎座『弁天小僧』丁稚三吉、『助六』茶屋廻り新次で四代目亀蔵を襲名。好きな食べ物:ナイルのムルギランチ。屋号:松島屋、定紋:銀杏丸。》/②『2002年特別増刊』P.194-195には 身長174cm・体重65kg と掲載。師匠の名前、舞踊音曲の師匠も:尾上松緑、初代辰之助。音曲は常磐津紫弘。 略芸歴:初舞台及び四代目亀蔵襲名。+ 平成7・5『鳥居前』の笹目忠太で名題昇進。 演劇賞その他:平成10真山青果賞助演賞。 趣味:映画、ビデオ鑑賞。好きな色と好きな花:色は赤/花は特になし。私の宝物:学校時代からの友達。》/③『2006年特別増刊』P.178には 身長174cm・体重70kg と掲載。趣味:映画、DVD鑑賞。》/④『2009年5月号特別付録』P.30には 身長・体重や略芸歴は前回と同じ。演劇賞その他で追記されたもの:昭和42、平成5・1 国立劇場奨励賞。平成7、11 歌舞伎座賞。》/⑤ 『2015年9月号特別付録』P.32には 身長・体重や略芸歴は前回と同じ。 師匠・舞踊音曲の師匠:二代目尾上松緑、初代尾上辰之助。音曲は常磐津紫弘。 趣味、コレクション:映画、DVD鑑賞、美術館巡り。今いちばん欲しいもの:時間。好きな映画作品:『ゴッドファーザー』『ゾンビ』。ストレス解消法:人と会う事》
関連項目
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