「すてきな気持ち (1957年の曲)」の版間の差分
en:I Feel Pretty (11:46, 20 January 2020 UTC) を翻訳 |
(相違点なし)
|
2020年2月16日 (日) 14:41時点における版
「すてきな気持ち」(すてきなきもち、I Feel Pretty)は、1957年のミュージカル『ウエスト・サイド物語』の楽曲のひとつ。
制作
『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、「ソンドハイム氏は ... 『ウエスト・サイド物語』のために書いた歌詞を特に気に入ったことはないと述べており、とりわけ「すてきな気持ち」については「この歌のアイデアは単純に過ぎる」と語ったという[1]。
オリジナルの舞台版のミュージカルにおける歌詞の一部は、映画版の『ウエスト・サイド物語』では場面設定の都合から変更が施された。オリジナルの「I feel pretty and witty and bright/And I pity/Any girl who isn't me tonight」が、「I feel pretty, and witty and gay/And I pity/Any girl who isn’t me today」に変更されている。本来は夜という設定だったこの曲が歌われる場面が、映画では昼に変更されたため、「bright」と「tonight」で韻を踏んでいた箇所を、「gay」と「today」に変更したのである[2][リンク切れ][3][リンク切れ]
2019年のブロードウェイ・リバイバル上演版では、筋書きを単純化し、休憩が入らない90分のショーにまとめるために、この曲は省かれた。
物語の中での位置づけ
ミュージカル版では、この歌の場面の時点でマリアは、彼女の恋人であるトニーが兄ベルナルドを殺したばかりであることを知らずにいるが、映画版ではベルナルドの死の場面より前に、この歌の場面が置かれている。マリアは、働いているブライダル店で、自分は幸せで素敵な思いを感じている、なぜなら「とっても素晴らしい男の子に愛されているから (loved by a pretty wonderful boy)」と言い、同僚の女の子たちが彼女の馬鹿げた振る舞いをからかう。オールミュージックのロバート・カミングス (Robert Cummings) は、この曲について「バーステインの旋律の中でも記憶に残るもののひとつが盛り込まれ、冒頭の4つの音が、美味しそうにリズムに乗って上昇し、繰り返し、それが3つの音に減少し、さらに2つの音に減る ... バーンステインの楽器法は音楽を彩り、ラテン的な特徴も盛り込み、... 曲の半ばから入ってくる女の子たちのコーラスも華を添える。スティーヴン・ソンドハイムによる歌詞は、マリアの至福と新たに見つけた自信の感覚を巧みに捉えている。」と述べている[4]。
批評家の評価
『バーミンガム・メール (Birmingham Mail)』紙は、この歌を「楽しい (delightful)」と述べたが[5]、『ザ・タブ (The Tab)』紙は「古典的 (classic)」と評した[6]。アプローズ・メーター (Applause Meter) は、「甘美なほど魅力的 (sweetly charming)」としており[7]、VCOnStage は、「オペラ的 (operatic)」とした[8]。
カバー
この曲は、多数のアーティストたちによってカバーされており[9]、アニー・ロス(アルバム『Annie Ross Sings a Song with Mulligan!』)や、ジュリー・アンドリュースらもこの曲を取り上げている。リトル・リチャードは1996年のRCAビクターのトリビュート・アルバム『The Songs of West Side Story』にこの曲を収録した[10]。
パロディ
- 子ども向けの番組『セサミストリート』の第3522回では、オスカー・ザ・グラウチ (Oscar the Grouch) のガールフレンドであるグランジェッタ (Grundgetta) が、グラウチ(Grouch:気難し屋)の美容師になるための学校に行く。それを説明するため、彼女は「I Feel Yucky」(I Feel Pretty のパロディ:「私は不愉快」といった意味)と歌い、自分がいかに不愉快かを述べ、「みんな (everyone)」にも同じように不愉快になってほしいと願っていると歌う[11]。
- 『ザ・シンプソンズ』は、シーズン11エピソード3「グルメパパは3ツ星評論家!? (Guess Who's Coming to Criticize Dinner?)」で、この歌のパロディを取り上げている。ホーマー (Homer) は、『The Springfield Shopper』紙のレストラン評論の主任という完璧な副業を手に入れる。ホーマーはこれを、歌 (Homer's Food Song) を歌って祝う[12]。
- 1975年の『サタデー・ナイト・ライブ』のある回では、ゲスト・ホストだったマデリーン・カーンが『フランケンシュタインの花嫁』のパロディを演じてスラブから起き上がり、この曲を歌った。
- 『フレンズ』のエピソード「The One with Chandler's Dad」では、キャスリーン・ターナーの演じるチャールズ・ビング (Charles Bing) が映画版の歌詞で「I feel pretty, and witty and gay」と歌う。
- 「ヴェジテールズ (VeggieTales)」シリーズの1995年の映画『Are You My Neighbor?』では、この曲の替え歌で「I'm Busy」(「私は忙しい」の意)が、「"Story of Flibber-o-loo"」の中で歌われる。
脚注
- ^ “Same City, New Story”. The New York Times. (2009年3月29日) 2017年2月5日閲覧。
- ^ http://www.westsidestory.com/site/level2/lyrics/pretty.html
- ^ https://www.imdb.com/title/tt0055614/trivia
- ^ Cummings, Robert. "Leonard Bernstein: 'I Feel Pretty', song", Allmusic, accessed February 12, 2016
- ^ “Review: West Side Story at the New Alexandra Theatre, Birmingham - Roz Laws”. Birminghammail.co.uk (2014年4月3日). 2015年5月4日閲覧。
- ^ “Review: West Side Story”. Exeter.tab.co.uk (2014年2月3日). 2015年5月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月4日閲覧。
- ^ “West Side Story – Review”. Applause-meter.com. 2015年5月4日閲覧。
- ^ “Theater League's 'West Side Story' – A Revival of Rumbles and Romance”. Vconstage.com. 2015年5月4日閲覧。
- ^ "I Feel Pretty", SecondHandSongs.com, accessed February 12, 2016
- ^ "The Songs Of West Side Story", Amazon, accessed March 25, 2017
- ^ Sesame Street Episode 3522 street story
- ^ “Homer's Food Song” (英語). Wikisimpsons 2017年6月14日閲覧。
外部リンク
- "I Feel Pretty" lyrics at The Official West Side Story Site
- "I Feel Pretty", film version (1961)