猫バンバン

自動車のエンジンルームやタイヤの間に入り込んだ猫を逃がすためにボンネットを叩く行為、および、それによって猫の安全や生命を守る取り組み

猫バンバン(ねこバンバン、: Knock Knock Cats[1])とは、自動車のエンジンルームやタイヤの間に入り込んだを逃がすためにボンネットをバンバンと叩く行為、およびそれによって猫の安全や生命を守る取り組みである[2][3][4][5]

日産自動車により提唱され、同社にて商標登録されている(第5901408号)が、他の自動車メーカーなどにも拡がりをみせている[6][7][8][9]

概要

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車の下で眠る猫

寒い時期になると、猫が止まっている自動車のエンジンルームやタイヤの間などに入り込んでしまうことがある。これは、狭く安全で、かつ暖かい場所を好む猫の習性によるものである[7][10]。また夏場であっても、自動車の下は日陰になり涼しく快適なため、やはり猫が入り込むことがある[4][11][12]

ドライバーがそれに気づかず、そのままエンジンをかけて発車してしまうことで、隠れている猫は危険にさらされ、命を落とす事故も少なからず発生している[5][10][13][14]

日産自動車によれば、2014年の冬に「猫などの動物が入り込んでいる場合があるので、フードなどを叩いてみましょう」という旨の内容をSNSに投稿したころ大きな反響があり、2015年11月19日に「#猫バンバン」というハッシュタグを用いて投稿[15]。2016年1月より正式にプロジェクトとして展開されている[14][16][17]

同社が行ったアンケート調査では、猫バンバンを行ったところ、7人にひとりが実際に猫が隠れていたと回答している[3]

JAFによれば、ボンネットを叩く音により猫を逃がすことは効果的であるが、怖がってさらに奥へと入り込んでしまう個体もいるため、ボンネットを開けて目視で確認することも有効である[5][7][12]。また動物保護団体「Clover」は、周囲に人がいて猫バンバンが恥ずかしい場合や急いでいる場合は、代替として自動車のドアを強く閉め直すことを提案している[13]

猫以外では鳥類がエンジンルーム内にを作ることがあり[18][19]、気付かずに走行し発煙に至った事例が報告されている[20]

脚注

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出典

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  1. ^ NISSAN: #KnockKnockCats
  2. ^ 日産:#猫バンバンプロジェクト 猫も人も安心して過ごせる社会のために。”. 日産自動車. 2017年10月28日閲覧。
  3. ^ a b 7人に1人が「猫バンバンしたら猫が隠れてた」 日産「猫バンバン」プロジェクト調査結果発表”. ねとらぼ (2016年3月5日). 2017年10月28日閲覧。
  4. ^ a b エンジンルームに猫、なぜ侵入? 乗る前の「猫バンバン」は夏も必要か”. 乗りものニュース (2017年8月18日). 2017年10月28日閲覧。
  5. ^ a b c 自動車事故防止「猫バンバン」の必要性”. TBSラジオ (2015年12月1日). 2017年10月28日閲覧。
  6. ^ 神戸新聞に掲載されました(猫バンバンの件)”. 兵庫三菱自動車販売グループ (2017年10月10日). 2017年10月28日閲覧。
  7. ^ a b c 小さな命を救うため。ドライバーのみなさん「猫バンバン」の季節になりました”. BuzzFeed News (2017年10月14日). 2017年10月28日閲覧。
  8. ^ 石田ゆり子「クルマ運転する前に猫バンバンして。エンジンルームに潜り込んでます”. J-CASTテレビウォッチ (2016年11月10日). 2017年10月28日閲覧。
  9. ^ 猫バンバン”. ネッツトヨタ福井 (2016年8月20日). 2017年11月8日閲覧。
  10. ^ a b 猫がエンジンルームに入ることを知っていますか?”. 日本自動車連盟 (2016年2月). 2017年10月28日閲覧。
  11. ^ 車で出発!の前に…夏も「猫バンバン」”. weathernews (2017年8月9日). 2017年10月28日閲覧。
  12. ^ a b 「ニャー」ボンネット内から猫の声 JAF出動多発 車に乗る前は「猫バンバン」を”. 沖縄タイムス (2017年2月22日). 2017年10月28日閲覧。
  13. ^ a b #猫バンバン って何? 寒い日、車に乗るときはこうするといいよ”. HuffPost News (2015年11月20日). 2017年10月28日閲覧。
  14. ^ a b 車に乗る前の思いやり「猫バンバン」を! 日産、隙間に入り込んだ猫の事故防止アラートプロジェクトを開始”. J-CASTトレンド (2016年1月17日). 2017年10月28日閲覧。
  15. ^ NissanJPの2015年11月19日のツイート2017年10月28日閲覧。
  16. ^ なぜ日産が「#猫バンバン」を広めているの? - 広報さんに聞いてみた”. マイナビニュース (2016年2月22日). 2017年10月28日閲覧。
  17. ^ “猫バンバン”で「逃げて」 日産がサイトで呼び掛け”. 神奈川新聞 (2016年1月28日). 2017年10月28日閲覧。
  18. ^ 横山輝 (2017年6月8日). “ごみ収集車でひな3羽誕生、ただいま子育て中 京都”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). https://www.asahi.com/articles/ASK645QQPK64PLZB00T.html 2020年7月11日閲覧。 
  19. ^ “車に異変 鳥の巣、卵まで…巣立ちまで“見守り”へ”. テレ朝news (テレビ朝日). (2020年6月29日). https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000187233.html 2020年7月11日閲覧。 
  20. ^ エンジンルーム内の可燃物置き忘れなどに関する調査結果(自動車の不具合による事故・火災情報における車両事故に関する調査結果)”. 国土交通省 (2010年4月). 2020年7月11日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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