矢嶋 仁吉(やじま にきち、1907年12月19日 - 1992年5月21日[1])は、日本地理学者理学博士東京教育大学論文博士・1953年)(学位論文「武蔵野台地の新田集落立地に関する地理学的研究」)。正四位

概要 編集

東京府豊多摩郡井荻村(現在の東京都杉並区)に生まれる。荻窪に育つ。井伏鱒二の「荻窪風土記」の執筆に協力し、『荻窪の今昔と商店街之変遷』(1976年)の作者である、荻窪の古老と呼ばれた矢嶋又次は実兄。荻窪駅北口前にかつて存在した矢嶋洋品店が実家。

1936年東京文理科大学地理学卒、1953年「武蔵野台地の新田集落立地に関する地理学的研究」で、理学博士東京教育大学)の学位を授与された。東京府立第五中学校(現・小石川中等教育学校)教諭などを経て群馬大学教授・学芸学部長を歴任。文部省中等教育局教科書検定課主任教科書調査官。同省中等教育局視学官。教科書の検定、指導要領の改訂など、教育行政面で要職につき、地理教育の発展に指導的役割を果たした。1968年定年退官ののち、獨協大学教授に就任。同教養部長となり、地理学の講義や教職課程 の指導に尽力した。1978年獨協学園理事。天野貞祐の依頼により獨協埼玉中学校・高等学校初代校長に就任。没後正四位叙位。

著書 編集

  • 『平地と生活』目黒書店 目黒学習書 地理之部 1948
  • 『村の生活』国土社 社会科ライブラリ 1950
  • 『郷土新書 第10 群馬県新誌』日本書院 1951
  • 『日本の国立公園』青也書店 1951
  • 『武蔵野の集落』古今書院 1954
  • 『集落地理学』古今書院 1956
  • 『集落調査法』古今書院 形成選書 1958
  • 『地理学論文のまとめ方と書き方』古今書院 1962
  • 『日本の集落』古今書院 1967

共編 編集

参考文献 編集

  • 『集落地理学』著者紹介
  • 読売新聞叙勲記事

脚注 編集

  1. ^ 『著作権台帳』