糸魚川ジオパーク

新潟県糸魚川市をエリアとしたジオパーク

糸魚川ジオパーク(いといがわジオパーク)は、新潟県糸魚川市をエリアとしたジオパークである。

概要

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2009年平成21年)に、北海道洞爺湖有珠山長崎県島原半島とともにユネスコ世界ジオパークとしては日本で初めて認定された[1][2][3][4]

テーマは「奴奈川姫伝説から辿る台地の多様性が育んだ人々の暮らし」[5]。糸魚川ジオパークのほぼ中央を糸魚川-静岡構造線が通過しており、その東西によって地質や地形の成り立ちが異なっている[6]。また、ジオパーク内には24か所のジオエリア(2021年にジオサイトから名称変更)が設定されている[2][7]

沿革

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ジオエリア

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ヒスイ海岸(糸魚川市寺町付近)

詳細は、公式サイトの24のエリアを参照。

ヒスイを感じる

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イギリスウォルター・ウェストンは、親不知は日本アルプスの起点としてこの断崖を見に来たとされている[9]
ヒスイの原石が流域で見ることができるが[11]、区域一帯が天然記念物に指定されているため採取は禁止されている[4][12]

日本列島形成の歴史を知る

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  • 糸静線と塩の道エリア(北部・南部)
健御名方命諏訪へ落ち延びした際に通り、その後塩の道になったとされている[13]

雄大な山々を味わう

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  • マイコミ平エリア
日本最深の鍾乳洞である白蓮洞をはじめ[14]、多くのドリーネがある。
  • 権現岳エリア
麓となる糸魚川市の柵口(ませぐち)集落では、1986年昭和61年)1月26日に大規模な雪崩によって13人が死亡している(柵口雪崩災害[15]。災害後、雪崩を防止する防護柵が設置された[15]

拠点施設

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広報

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マスコット
  • ぬーな(奴奈川姫をモチーフ)[10][16]
  • ジオまる[10]
糸魚川ジオパーク大使

2023年時点。特記がないものは糸魚川市出身者。

脚注

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  1. ^ a b c 古今書院 2015, p. 5.
  2. ^ a b c 「糸魚川ジオステーション ジオパル」鉄道ファンも家族も楽しめる、糸魚川の情報発信基地”. 東北電力 (2017年12月27日). 2023年3月15日閲覧。
  3. ^ ITOIGAWA UNESCO GLOBAL GEOPARK (Japan)” (英語). UNESCO (2021年7月28日). 2022年10月20日閲覧。
  4. ^ a b c d “産出日本一のヒスイ「県の石」指定 プレート沈む場所で生まれる宝石”. 朝日新聞デジタル. (2022年11月5日). オリジナルの2022年11月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20221105235251/https://www.asahi.com/articles/ASQC47S4QQC4UOHB00K.html 2023年3月15日閲覧。 
  5. ^ 古今書院 2015, p. 24.
  6. ^ 古今書院 2015, p. 25.
  7. ^ 子ども学迎員ジオパークニュース Vol.8” (PDF). 糸魚川ジオパーク協議会 (2021年6月). 2023年3月15日閲覧。
  8. ^ a b “フォッサマグナミュージアム:入館者数150万人突破 きょう開館25周年 ヒスイなどの鉱物を展示 糸魚川/新潟”. 毎日新聞. (2019年4月25日). https://mainichi.jp/articles/20190425/ddl/k15/040/143000c 2023年3月15日閲覧。 
  9. ^ 古今書院 2015, p. 26.
  10. ^ a b c 新潟県糸魚川市が「ヒスイ海岸」の大型看板をリニューアル”. にいがた経済新聞 (2022年1月21日). 2023年3月15日閲覧。
  11. ^ 古今書院 2015, p. 28.
  12. ^ 古今書院 2015, p. 35.
  13. ^ 古今書院 2015, p. 29.
  14. ^ 古今書院 2015, p. 31.
  15. ^ a b 古今書院 2015, p. 33.
  16. ^ 新潟県糸魚川市の観光大使、ヒスイレディのコスチュームが明るいピンクに!”. マイナビニュース (2012年11月26日). 2023年3月15日閲覧。

参考文献

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  • 『シリーズ大地の公園 中部・近畿・中国・四国のジオパーク』古今書院、2015年6月12日。ISBN 978-4-7722-5282-9 

関連項目

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外部リンク

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