聖和短期大学

日本の兵庫県西宮市に本部を置く私立大学
聖和大学短期大学部から転送)

聖和短期大学(せいわたんきだいがく、英語: Seiwa Junior College)は、兵庫県西宮市岡田山7番54号に本部を置く私立短期大学1880年創立、1950年大学設置。大学の略称は聖和短大。

聖和短期大学
大学設置 1950年
創立 1880年
学校種別 私立
設置者 学校法人関西学院
本部所在地 兵庫県西宮市岡田山7番54号
学生数 240
学部 保育科[注 1]
ウェブサイト jc.kwansei.ac.jp
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概観 編集

大学全体 編集

  • 兵庫県西宮市に所在する日本私立短期大学で、設置主体は学校法人関西学院[1]
  • 国内で最初に認可された短期大学149校[注 2]の1校として、1950年に2学科90名体制で聖和女子短期大学として開学[2]
  • 1964年度入学生より1学科体制となるも、1986年度入学生より2学科体制。
  • 2001年度入学生より再び1学科体制、以後増設はなし。2009年から関西学院聖和短期大学として運営されている。現在は保育科のみの女子単科短大となっている。
  • なお、聖和短期大学は、2024年4月からの男女共学化およびこれに伴う関西学院短期大学への名称変更[注 3]の予定を公式ホームページにおいて告知している(2023年4月時点)[3]

教育および研究 編集

  • 聖和短期大学には開学当初からの保育科があり、保育者の養成校として高い評価を受けてきている[4]

学風および特色 編集

  • 聖和短期大学は、キリスト教の思想に基づいた教育が行なわれている。
  • 併設されていた聖和大学にも類似した学科が設置されていたため、卒業後に聖和大学教育学部幼児教育学科に編入学した学生も多かった。ただし、聖和大学教育学部幼児教育学科は関西学院との合併により2011年度より編入学の募集を停止し、それ以降は関西学院大学教育学部及び人間福祉学部への編入学が少人数であるが可能となっている。
  • 現在でも女子を対象とした短大となっている。ただし、男女共学の関西学院大学教育学部とキャンパスを併用しているため、食堂・図書館・サークル活動・チャペルアワーなど授業以外では関学の男子学生との接点も多い。

沿革 編集

基礎データ 編集

所在地 編集

  • 兵庫県西宮市岡田山7番54号:関西学院大学教育学部と共有する西宮聖和キャンパスにあり、神戸女学院大学とキャンパスが隣り合っている。また、キャンパス内に関西学院幼稚園と聖和乳幼児保育センター(学校法人関西学院と関係が深い社会福祉法人聖和福祉会が運営する保育園)があり、学生の実習の一部も行われる。詳細は関西学院大学#西宮聖和キャンパスを参照されたい。

交通アクセス 編集

教育理念 編集

  • 3つの「H」。すなわち―Head:真理の探求、Heart:自分を愛し人を愛する心、Hand:奉仕と実践―を大切にすることを教育理念としている。

象徴 編集

  • 聖和短期大学のカレッジマーク(学章)は、その前身のひとつである広島女学校保育師範科の徽章に起源をもっており、円に内接する三角形はHead、Heart、Handの調和的開発を象徴している。三角形の中には「SEIWA JUNIOR COLLEGE」と記されている[5]
  • 聖和短期大学の校章は、関西学院の一員として関西学院の新月(三日月)マークを使用する。
  • 聖和短期大学のスクールモットー「Mastery for Service」やエンブレムは関西学院と同一である。詳細は関西学院大学#エンブレムと校章を参照されたい。
  • 校歌は関西学院の一員として「空の翼」を使用する。「空の翼」についての詳細は関西学院大学#校歌を参照されたい。「学歌」は旧聖和女子大学の創立100周年記念として1980年に作られた校歌である「新しき歌」である。

教育および研究 編集

組織 編集

学科 編集

  • 保育科
  • 宗教教育科 入学定員30名[注 14]
  • 英語科 入学定員80名[注 15]

専攻科 編集

別科 編集

  • なし
取得資格について 編集

附属機関 編集

  • 乳幼児保育センター
  • 児童相談研究所・障害児教室

研究 編集

  • 『聖和短期大学紀要』[59]

学生生活 編集

部活動・クラブ活動・サークル活動 編集

  • 聖和短期大学のクラブ活動は、関西学院大学のクラブ活動に合流する形となるが、西宮上ヶ原キャンパス等、他キャンパスのサークル等に参加する聖和短期大学生は少ない。西宮聖和キャンパスを主活動地とする主な大学登録団体のサークルは以下のとおりである。
    • 体育系:男子タッチフットボール部、女子バレーボール部、バドミントン同好会、ダンスサークル ほか
    • 文化系:コーラス部、吹奏楽部、手話部、聖書研究会、学生YMCA、軽音楽部、乳幼児あそび研究サークル ほか

学園祭 編集

  • 聖和短期大学の公式な学園祭はないが、キャンパスを共有する関西学院大学の「新月祭」に参加する学生も少ないながら存在する。「新月祭」は、関西学院大学の3キャンパスで計6日間にわたって行われるが、聖和短期大学生が主に関係するのは西宮聖和キャンパスでも11月中旬に2日間行われる新月祭である。さらに数は少なくなるものの大学側のサークルに参加している短大生は他のキャンパスの行事に参加することもある。ただし、西宮上ヶ原キャンパスで4日間行われる新月祭には平日の開催もあり、教育学部を含む関学生はその間休講となるが、短大生は授業がある。

キリスト教主義に関するもの 編集

学校法人関西学院の各校では、キリスト教主義に基づく教育を実践しているため、聖和短期大学でもその精神に即したカリキュラムが構成されている。

チャペルアワー
聖和短期大学のチャペルアワーは、併設されている関西学院大学教育学部と同様に授業がある日の1時限目と2時限目の間に、30分間設けられている。詳細は関西学院大学を参照されたい。なお、木曜日の聖和キャンパスのみ、ロングチャペルと称して50分間のチャペルとなり、その分短縮される2時間目は65分間の「アドバイザーアワー」となり、学生生活の助言を行うアドバイザーと学生相互の話し合いや様々な形での交流の時間となる。
聖和短期大学のチャペルは関西学院大学教育学部と共用している。月・水・金曜日は4号館のダッドレーメモリアルチャペルを火曜日のチャペルと木曜日のロングチャペルは山川記念館のメアリー・イザベラ・ランバスチャペルで行われるが、会場は臨時で変更されることもある。聖和短期大学が主催のチャペルと教育学部が主催のチャペルがあるが、主催がどこであっても短大生も関学の全学部生も参加できる。
キリスト教学
1年生を対象した必修科目。キリスト教における世界観や歴史背景などに関する講義。学生の間でしばしば「キリ教」と略される。

大学関係者と組織 編集

大学関係者一覧 編集

大学関係者 編集

出身者 編集

施設 編集

キャンパス 編集

  • 聖和短期大学は関西学院・西宮聖和キャンパスにある。
  • 施設は、関西学院大学教育学部と完全に共用している。ただし、講義は完全に分離している。
  • 図書館は「聖和短期大学図書館」がある。ただし、実際にはキャンパスを共有する関西学院大学教育学部の資料室の機能も併せ持っており、一般には「聖和キャンパス図書館」と呼ばれる。他のキャンパスを含む全関西学院大学生が聖和短期大学図書館を使うことも、聖和短期大学生が他のキャンパスの大学図書館を使うことも可能である。なお、「山川記念館」の1階には「子どもセンターおもちゃとえほんのへや」がある。ここには多くの絵本が閲覧でき、事実上の図書館分室として機能している。
  • 詳細は関西学院大学#西宮聖和キャンパスを参照されたい。
  • なお、キャンパスを共有する関西学院大学教育学部の入学式・卒業式は関西学院大学・西宮上ヶ原キャンパスの大学体育館で行われるが、聖和短期大学の入学式・卒業式は西宮聖和キャンパスの山川記念館2階にある「メアリー・イザベラ・ランバスチャペル」で行われる。

学生寮 編集

  • 徒歩5分のところにある「聖和寮」がある。関西学院大学の女子学生も入寮する。聖和短期大学生と関西学院大学教育学部生の入寮が関西学院大学の他学部の女子学生より優先される。なお、すぐ向かいにある女子寮である「清風寮」は関西学院大学全学部の女子学生専用であるため、聖和短期大学の学生は入寮できない。

対外関係 編集

他大学との協定 編集

アメリカ 編集

系列校 編集

  • 関西学院大学
  • 聖和大学 関西学院との合併にともない募集を停止し、在学生がすべて卒業した2013年に廃止された。

社会との関わり 編集

  • 公開講座として「幼児教育大学」が催されている。

卒業後の進路について 編集

就職について 編集

編入学・進学実績 編集

  • 系列の関西学院大学教育学部 教育学科 初等教育コースへの「関西学院大学教育学部指定校推薦編入制度」による編入学が可能である。推薦定員は3名である。
  • 系列の関西学院大学人間福祉学部への「関西学院大学人間福祉学部指定校推薦編入制度」による編入学が可能である。社会福祉学科、社会起業学科、人間科学科のいずれかに編入が可能であり、推薦定員は3名である。

注釈 編集

注釈グループ 編集

  1. ^ a b 現在の文部科学省
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 全て女性

補足 編集

  1. ^ ほか学科も参照のこと。
  2. ^ うち私立短期大学132校
  3. ^ 但し、当短期大学と同じ1950年に開学した関西学院短期大学とは別の教育機関である。
  4. ^ 短期大学名 聖和女子短期大学
  5. ^ 出典[6][7][8]
  6. ^ 出典[9][10]
  7. ^ 出典[13][14]
  8. ^ 聖和女子大学へ譲渡のため。
  9. ^ 昭和39年度より学生募集停止[19][注 8][20]
  10. ^ 出典[31][32]
  11. ^ 出典[40]。うち1回生 382[41]
  12. ^ 出典[45] [46]
  13. ^ 平成13年度より学生募集停止[48]
  14. ^ 最終募集となった1963年における体制。なお修業年限は昼間部3年制となっていた[51]
  15. ^ 最終募集となった2000年における体制[47][52]
  16. ^ 最終募集となった1963年における体制[53]
  17. ^ 出典[54][55][56][57]

出典 編集

  1. ^ 地域科学研究会高等教育情報センター'2020.
  2. ^ 官報 1950年09月14日より。
  3. ^ a b 大学名称を「関西学院短期大学」へ変更します”. 関西学院 聖和短期大学 (2023年3月2日). 2023年7月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月19日閲覧。「聖和短期大学」は「関西学院短期大学」へ” (PDF). 関西学院 聖和短期大学. 2023年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月21日閲覧。
  4. ^ 日本私立大學協會, 日本私立短期大學協會共編, p. 212.
  5. ^ a b 日本私立短期大学協会短期大学広報委員会'1980.
  6. ^ 文部省a, p. 35.
  7. ^ 文部省b, p. 5.
  8. ^ 日本教育年鑑より。
  9. ^ 全国学校名鑑 昭和25年版より。
  10. ^ 旺文社1950-01, p. 33.
  11. ^ 文部省c, p. 5.
  12. ^ 短期大学一覧 昭和26年度 (短期大学資料 ; 第3号)より。
  13. ^ 短期大学一覧 昭和25年5月1日現在より。
  14. ^ 文部省d, p. 9.
  15. ^ 学校法人名簿 昭和32年度より。
  16. ^ 文部省'54, p. 1381.
  17. ^ 短期大学一覧 昭和32年度 (短期大学資料 ; 第18号)より。
  18. ^ 文部省'58, p. 25.
  19. ^ 短期大学一覧 昭和39年度 (短期大学資料)より。
  20. ^ 大学総覧 昭和40年度より。
  21. ^ 文部省'63, p. 32.
  22. ^ 文部省'64, p. 33.
  23. ^ 短期大学教育 (18)より。
  24. ^ 短期大学一覧 昭和41年度 (短期大学資料)より。
  25. ^ 文部省大学局技術教育課'1974.
  26. ^ 文部省'75, p. 51.
  27. ^ 短期大学教育 (33)より。
  28. ^ 文部省大学局技術教育課'1976.
  29. ^ 文部省'76, p. 50.
  30. ^ 全国短期大学一覧 昭和56年度より。
  31. ^ 文教協会'1986.
  32. ^ 大学資料 (99)より。
  33. ^ 文部省'86, p. 66.
  34. ^ 短期大学教育 (43)より。
  35. ^ 文教協会'1988.
  36. ^ 短期大学教育 (47)より。
  37. ^ 短期大学教育 (48)より。
  38. ^ 文教協会'1991.
  39. ^ 文部省'91, p. 76-77.
  40. ^ 文部省'92, p. 78.
  41. ^ 旺文社'1992.9, p. 394.
  42. ^ 短期大学教育 (51)より。
  43. ^ 文教協会'1995.
  44. ^ 文部省'99, p. 79.
  45. ^ 旺文社インタラクティブ'1998-09, p. 296.
  46. ^ 文教協会'1999.
  47. ^ a b 文教協会'2000.
  48. ^ 文教協会'2001.
  49. ^ 文教協会'2003.
  50. ^ 文教協会'2009.
  51. ^ 短期大学一覧 昭和38年度 (短期大学資料)-私立短期大学-より。
  52. ^ 旺文社'2000.05, p. 362.
  53. ^ 短期大学一覧 昭和41年度 (短期大学資料)-専攻科-より。
  54. ^ 晶文社'1995.04.
  55. ^ 教学社'1995.
  56. ^ 廣潤社'1995.8.
  57. ^ 梧桐書院'1998.3, p. 477.
  58. ^ 文部省e, p. 44.
  59. ^ 聖和短期大学紀要より。

参考文献 編集

1949年短大設置申請分 編集

教員養成機関 編集

全国学校総覧 編集

全国短期大学高等専門学校一覧 編集

学校法人関連 編集

短期大学案内 編集

日本の私立短期大学 編集

短期大学受験案内(晶文社) 編集

短期大学案内(梧桐書院) 編集

全国短期大学受験要覧(廣潤社) 編集

全国短期大学案内(教学社) 編集

蛍雪時代 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集