能登三井駅

かつて石川県輪島市にあったのと鉄道の駅

能登三井駅(のとみいえき)は、石川県輪島市三井町にあったのと鉄道七尾線である。2001年平成13年)、同線の穴水 - 輪島廃止に伴い廃駅となった。

能登三井駅
廃止後の駅舎(2005年10月)
のとみい
NOTO-MII
穴水 (11.0 km)
(5.0 km) 能登市ノ瀬
地図
所在地 石川県輪島市三井町
北緯37度18分54秒 東経136度54分5.4秒 / 北緯37.31500度 東経136.901500度 / 37.31500; 136.901500座標: 北緯37度18分54秒 東経136度54分5.4秒 / 北緯37.31500度 東経136.901500度 / 37.31500; 136.901500
所属事業者 のと鉄道
所属路線 七尾線(廃止時)
キロ程 44.1 km(七尾起点)
電報略号 ミイ←ミヰ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線*
開業年月日 1935年昭和10年)7月30日[1]
廃止年月日 2001年平成13年)4月1日
備考 路線廃止に伴う廃駅
* 1998年までは2面2線
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駅廃止後も駅前にあったバス停は残り(三井駅前)、バスが鉄道に代わって地域の足となっている。本項目ではこのバス停についても述べる。

歴史

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駅構造

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転換当初は相対式ホーム2面2線を有する列車交換可能駅で、七尾線で貨物輸送が行われていた頃にはさらにもう一本発着線があった[2]。構内には長らく昔ながらの腕木式信号機が残され、運転士がタブレットを交換する光景が見られたが[3]1998年12月のダイヤ改正で列車交換を廃して単式ホーム1面1線のみを使用するようになり、同時に駅は無人化された。ちなみに、信号機が自動化されたのは列車交換が廃止される直前で、新しく設置された色灯式の信号機はほとんど使われることのないまま使用停止となっている[4]。廃止時まで使用されなくなったもう片側のホームおよび線路はそのまま残されていた。

駅廃止後

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廃止後しばらくはレールが残され、地元住民がそれを活用してトロッコを走らせて話題になったが、2004年にレールは撤去され[5]、保存活動もいつの間にか行われなくなった。2008年にはホームも撤去され[6]、現在は駅舎のみが残存している。

駅舎にはJR時代から喫茶店「サロン社の駅」が入居しており、廃線後も営業していたが、2007年3月20日をもって閉店[3]。現在駅舎はバス待合所として使用されているほか、残りのスペースを新たに喫茶店「駅カフェみどり」が入居し、営業している。

駅前には、かつて駅前商店街があり昭和40年代には駅前の通りに30軒以上の店舗が並んでいたが、駅廃止後は多くの店が閉店し2020年現在は数店舗が営業するのみである[7]

廃線時に残された2つの駅名標のうち、旧駅舎付近のものはそのまま残されており、三井公民館に保管されていたものは廃線から20年の節目となる2021年に公民館駐輪場内に再設置された[8]

バス路線

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三井駅前
北鉄奥能登バス 三井線: 上与呂見行
穴水輪島線: 輪島駅前・塚田行き、穴水・穴水病院口行き
輪島特急線: 輪島駅前・輪島マリンタウン行き、金沢駅西口行き
  • 輪島特急線は、旧能登三井駅前のバス停ではなく、県道七尾輪島線三井バイパス沿いに設置されたバス停(駅跡から徒歩数分)に発着する。
  • 穴水輪島線と輪島特急線の一部は能登空港を経由する。

隣の駅

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のと鉄道
七尾線(廃線部分)
穴水駅 - 能登三井駅 - 能登市ノ瀬駅

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』 II(初版)、JTB、1998年10月1日、155頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 懐想石川の鉄道 - のと鉄道七尾線3
  3. ^ a b 寺田裕一『私鉄の廃線跡を歩くIII 北陸・上越・近畿編』、JTBパブリッシング、2008年、139頁。ISBN 978-4-533-07145-4
  4. ^ ---The Ruins of Rail---廃線跡を旅する - 地方鉄道の現実
  5. ^ 能登畠山氏七尾の歴史/不定期特集/能登の鉄道網
  6. ^ 奥能登の魅力発見!! ~石川県輪島市三井町を中心に~The charm discovery of okunoto!! 奥能登移住生活 - 能登三井駅
  7. ^ 『三井駅 にぎわいもう一度 輪島 「廃線20年」前に軽トラ市』(2020年11月14日付け北國新聞朝刊25面)2020年11月14日閲覧
  8. ^ 廃線20年、駅名看板を設置 輪島・三井公民館”. 北國新聞. 2021年11月9日閲覧。

関連項目

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