財部 鳥子(たからべ とりこ 1933年11月11日[1] - 2020年5月14日)は、日本の詩人。元日本現代詩人会会長(2013~2014年)[2]

生涯

編集

新潟県出身、中国満州佳木斯市で育った[1]1946年日本に引き揚げる[1]

立原道造の影響で詩作を開始。2005年まで「歴程」に同人として参加。2007年より「鶺鴒通信」を個人編集で発刊する。

1966年『わたしが子供だったころ』所収の『いつも見る死』で第2回円卓賞、1984年『西游記』で第9回地球賞、1992年『中庭幻灯片』で第10回現代詩花椿賞1998年『烏有の人』で第6回萩原朔太郎賞[3]2003年『モノクロ・クロノス』で第18回詩歌文学館賞[1]2016年『氷菓とカンタータ』で第46回高見順賞を受賞。2017年日本現代詩人会より「先達詩人の顕彰」を受ける。中国現代詩の翻訳も行う。

2020年5月14日、すい臓がんのため死去[4]。87歳没。

主要著作

編集
詩集
  • 『わたしが子供だったころ』(私家版 第一詩集 1965年)
  • 『腐蝕と凍結』(地球社 1968年)
  • 『愛語』(母岩社 1970年)
  • 『花鳥 45』(思潮社 1975年)
  • 『月と比喩』(書紀書林 1979年)
  • 『西游記』(思潮社 1984年)
  • 『枯草菌の男』(思潮社 1986年)
  • 『中庭幻灯片』(思潮社 1992年)
  • 『アーメッドの雨期』(思潮社 1994年)
  • 『現代詩文庫 145 財部鳥子詩集』(思潮社 1997年)
  • 『烏有の人』(思潮社 1998年)
  • 『モノクロ・クロノス』(思潮社 2002年)
  • 『衰耄する女詩人の日々』(書肆山田 2006年)
  • 『胡桃を割る人』(書肆山田 2008年)
  • 『氷菓とカンタータ』(書肆山田 2015年)
  • 『現代詩文庫 続・財部鳥子詩集』(思潮社 2017年)
連詩集
  • 『一年の翼』(陳東東と共著 アートランド 1996年)
エッセイ集
  • 『詩の贈りもの12カ月』春夏編・秋冬編(思潮社 1993年)
  • 『無垢の光』(アートランド 2000年)
訳書
  • 『陳東東短詩集』(アートランド 1996年)
共訳書
  • 『億万のかがやく太陽』(書肆山田 1988年)
  • 『現代中国詩集・チャイナミスト』(思潮社 1996年)ISBN 4-7837-2506-3
小説
  • 『天府 冥府』(講談社 2005年)
評論・紀行
  • 『猫柳祭―犀星の満洲』(書肆山田 2011年)

脚注

編集
  1. ^ a b c d 財部鳥子『モノクロ・クロノス』(2002年10月/思潮社) - 日本現代詩歌文学館”. www.shiikabun.jp. 2023年8月12日閲覧。
  2. ^ 先達詩人・名誉会員リスト”. 日本現代詩人会. 2023年8月12日閲覧。
  3. ^ 前橋めぐり「萩原朔太郎賞」|前橋市”. www.city.maebashi.gunma.jp. 2023年8月12日閲覧。
  4. ^ “財部鳥子さんが死去 詩人”. 日本経済新聞社. (2020年5月19日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59293920Z10C20A5CZ8000/ 2020年5月19日閲覧。 

関連項目

編集