赤牛岳(あかうしだけ)は、飛騨山脈(北アルプス)中部にある標高2,864 m。山域は1934年昭和9年)12月4日中部山岳国立公園の特別保護地区に指定された[3]。また日本二百名山にも選定されている[4]

赤牛岳
水晶岳方面から望む赤牛岳
標高 2,864.23[1] m
所在地 日本の旗 日本
富山県富山市
位置 北緯36度27分42秒 東経137度36分12秒 / 北緯36.46167度 東経137.60333度 / 36.46167; 137.60333座標: 北緯36度27分42秒 東経137度36分12秒 / 北緯36.46167度 東経137.60333度 / 36.46167; 137.60333[2]
山系 飛騨山脈(北アルプス)
赤牛岳の位置(日本内)
赤牛岳
赤牛岳の位置
プロジェクト 山
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黒部ダムから望む赤牛岳
水晶岳から望む赤牛岳

赤茶けた山肌と、が寝そべっているような穏やかな山容が山名の由来[5][6]。「牛」の名を冠する山の中では、当山が最も標高が高い。

地理

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北アルプス主稜線上の水晶小屋があるピーク(赤岳)から北側に延びる枝尾根上にある水晶岳の北側に位置する。山頂からは、北北東に延びる読売新道の尾根と、北北西の薬師見平方面に延びる尾根がある[7]。山頂は全周を北アルプスの山々に囲まれ、黒部川上廊下の峡谷をはさんで西に広がる薬師岳の圏谷群などの展望がよい。山体は、花崗岩(高瀬型花崗岩に赤味を帯びた岩)[4]で構成されている[5]。山の上部は森林限界にあるハイマツ帯である。

登山

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登山ルート

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南北の稜線上を登山道が通っている。いずれも途中に水場はない。

  •  読売新道
読売新聞社が北陸支社開設の記念事業として、地元ガイドなどの協力を得て1961年(昭和36年)10月に開設した登山道。黒部川源流部の黒部川東沢出合にある奥黒部ヒュッテから、当山の北側の尾根上を山頂まで登る。黒部ダムから平の渡しを経由して奥黒部ヒュッテまでと、当山から水晶岳の区間も合わせて読売新道と呼ぶこともある。長大な尾根であり、エスケープルートもないため、体力を要するルートである。東沢出合から当山までの間は、この区間を8分割した場合の位置を示す標識(下から1/8、2/8など)が設置されている[8]
  •  水晶岳方面からのルート
南からは、野口五郎岳 - 水晶小屋 - 鷲羽岳の通称「裏銀座コース」から水晶小屋で分岐し、水晶岳を経て、稜線伝いに山頂に至る。水晶岳 - 当山の間の稜線は二重山稜を形成している[8]

周辺の山

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周辺の山小屋

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源流の河川

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当山を源流とする主な河川は以下の通り。いずれも黒部川の支流で、黒部ダムを経て富山湾へ流れる[7]

  • 赤牛沢
  • 口元ノタル沢
  • 東沢谷

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ 基準点成果等閲覧サービス 国土地理院三等三角点)、2010年12月3日閲覧。
  2. ^ 日本の主な山岳標高一覧(富山県の山) 国土地理院、2010年12月3日閲覧。
  3. ^ 中部山岳国立公園の公園区域図 環境省、2010年12月3日閲覧。
  4. ^ a b 『日本二百名山』昭文社、1993年、ISBN 4-398-22001-1
  5. ^ a b 『コンサイス日本山名辞典』三省堂、1992年、ISBN 4-385-15403-1
  6. ^ 『日本の山1000』山と渓谷社、1992年、ISBN 4-635-09025-6
  7. ^ a b 『山と高原地図 剱・立山』昭文社、2010年、ISBN 978-4-398-75716-6
  8. ^ a b 『アルペンガイド 上高地・槍・穂高』山と渓谷社、2010年、ISBN 4-635-01319-7

関連項目

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