SIG SG550
折り畳み式の直銃床
SIG SG550の銃床を折り畳んだところ
折り畳んだままでも射撃に支障が出ないように設計されている
M1ガーランド
木製曲銃床
H&K MP5A3
銃床をスライドさせて短縮することができる
銃床を下方向から折り畳んだAKS-47

銃床(じゅうしょう、: Stock:ストック、Buttstock:バットストック)は、クロスボウの照準を安定させ、発射時の反動を抑えるために、に当てる部品を指す。吊り紐や二脚と併用すれば、さらに発砲時の安定が得られる。本来の銃床は銃のflame(フレーム)と呼ばれる部分で、銃床の前部(手を添える部分)を前床、後部(肩に当てる部分)を後床と言う。特に製のものを木被といった。

目次

歴史編集

英語のstock(ストック)という言葉は、スティック(stick, 棒)から派生した語で、butt(バット)という言葉は「太い端」を意味する。初期に作られた武器では、銃身に棒を直接一脚のように取り付けて固定していたが、後に銃の照準をしっかり安定させるため、後端に銃床を取り付けてバランスを取ることが一般的となった。騎兵は、銃床を初期マスケット銃の装填に利用していた。

概要編集

もし、が肩撃ちされない用途(車両搭載機銃拳銃など)の場合、銃床を取り付けることは適切ではない。武器が設計上、車両に搭載することもあれば歩兵が携行することもあるような場合には、銃床を取り外すことができるように設計されていることがある(M240汎用機関銃など)。同様に、多くのサブマシンガンやいくつかのアサルトライフルでは、作戦によって銃床を折り畳んだり短縮したりすることができるように設計されているものがある。こういった武器の場合は、肩撃ち・手持ち・腰だめのどれかで撃つことを選択することができることが多い。

機構上、どのような設計であっても(たとえばブルパップ方式)(後述の様な例外を除いて)、銃床は必ず銃のいちばん後ろに来る。ただし、バレット M82A2の様に、銃床より後ろにあるレシーバー部分を肩に担ぐ形で構える例外的な銃も存在する。同様にカールグスタフなどの無反動砲ロケットランチャーの類の銃床相当部材付肩載火器は、銃床相当部材が最後尾に無いが、一般に銃に含まれない。

伝統的な銃では、銃床は一般的に硬い木材クルミなど)から造られた。近年の銃では、軽量化のために複合材料合成樹脂)で造られることが多い。折り畳み式銃床や伸縮式銃床は製が多い。

銃床には、形状によって大きく分けて2種類ある。右写真のM1ガーランドのように、銃床が銃身の後ろより下にあり、構えたときに顔が銃身の真後ろに来るものを曲銃床、SIG SG550のように銃身と銃床が一直線上にあるものを直銃床という。直銃床はフルオート射撃時の反動をコントロールしやすいという長所があるが、射手の目線が銃身より大きく高い位置にあるため、視差が大きくなり、照準器が銃上方に大きく出っ張ってしまう。フルオートで撃たないのであれば、曲銃床の方が自然に構えられる分有利である。[独自研究?]

また、至近距離での戦闘ではしばしば敵の頭部などを殴りつけるのに用いられるが、折り畳み式や伸縮式ではこのような用法は推奨できない。

用途による変形編集

  • 製銃床の一部や、合成樹脂製の銃床では、中を空洞にして清掃キットを格納できるようにしてあるものも多い。
  • ソ連製の狙撃銃SVDは、重量を抑えるため中を空洞にした。これは、ソ連崩壊を経たロシアで開発されたSV-98でも同じである。
  • アーマライト社のMA-1 サバイバル・ライフルヘリコプター戦車乗員の自衛用)は、銃床の中に機関部と弾薬を格納して防水加工することができる。
  • 銃床に機関部を丸々格納してしまうと、銃身長の割に全長の短いとなる。このレイアウトをブルパップ方式という。
  • UZIでは、2つ折りにして折り畳む独特の機構を採用している。Vz.61 スコーピオンは、上方向から畳むようになっている。また、スターリングは下方向から畳む。
  • 機関銃の場合、持続射撃中に反動でからずり落ちてしまわないように、肩当て用の上に跳ね上がる折り畳み式プレート「床尾上板」を取り付けたもの(ミニミ軽機関銃など)や、肩にフィットするような湾曲を付け、左手を添えるための窪みを付けたもの(MG42機関銃など)がある。
  • 最近では、M4カービンのカスタム製品に銃床そのものを取り外す事ができるモデルも存在する。
  • モーゼルC96など、銃床を使用できる拳銃も存在する。その中には、H&K VP70のように、銃床によって機能追加が行われるものもある。
  • 銃社会と言われるアメリカでも、フルオート射撃のできる銃は通常販売されてはいない。用の銃を民間用に販売する場合、フルオート機能を廃し、セミオートのみとするのが普通である。しかし、反動で前後するようなストックと交換することで、「バンプファイア(bump fire)」という手法を利用し、擬似的なフルオート射撃を可能にするパーツが販売されている[1]

注釈編集

関連項目編集