鍋釣岩(なべつるいわ、: Nabetsuru Iwa Rock[1][2]は、北海道奥尻郡奥尻町字奥尻にある奇岩[3]なべつる岩とも表記される[4]

鍋釣岩
鍋釣岩
所在地 日本の旗 日本
所在海域 日本海
座標 北緯42度9分58.8秒 東経139度31分3.7秒 / 北緯42.166333度 東経139.517694度 / 42.166333; 139.517694座標: 北緯42度9分58.8秒 東経139度31分3.7秒 / 北緯42.166333度 東経139.517694度 / 42.166333; 139.517694
海岸線長 約 0.101 km
最高標高 約 19.5 m
鍋釣岩の位置(北海道南部内)
鍋釣岩
鍋釣岩の位置(北海道内)
鍋釣岩
鍋釣岩の位置(日本内)
鍋釣岩
     
プロジェクト 地形
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概要

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鍋釣岩の位置

奥尻島の中央東部海岸に所在する[5]。高さは、およそ19.5メートルあり[6]、周囲は、およそ101メートルある[7]

岩の名称は、鉄鍋の弓型の取っ手であるつるに形状が似ていることに由来する[8][9]。岩の岸側の頂部には、枝や葉にとげが生えていることに由来する名前をもつヒロハヘビノボラズという落葉低木明治時代以前から生息しており、この植物は小さな花と赤色の果実をつける[1][3][10][11]


岩の成り立ちには、日本列島が形成されていなかった時代に起きた、海底における火山活動地殻変動が深く関わっている[1]溶岩が噴出しかかったままの状態で冷却・固結して安山岩が形成され、島の隆起に伴って海上に現れ、軟質であった周りの砂岩が波や風によって次第に侵食されて消失し、安山岩の部分が残留したために、ドーナツ型の岩体となった[3][7][12][13]

1993年平成5年)7月12日に発生した北海道南西沖地震によって、地盤が1メートルほど沈下したために、岩は以前のような陸続きではなくなった。また、この地震による揺れと津波により、沖側の頭頂部が大きく崩落して細くなった。このため、およそ1億1千万円をかけて修復工事が行われた[14]1999年(平成11年)7月26日、町指定文化財の名勝に指定される[15]

脚注

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  1. ^ a b c 学芸活動だより 第45号”. 奥尻町教育委員会 (2011年11月1日). 2019年3月16日閲覧。
  2. ^ ひやま・奥尻サイクルーズ”. 奥尻町. 2019年3月16日閲覧。
  3. ^ a b c 指定文化財一覧”. 北海道教育委員会. 2019年3月16日閲覧。
  4. ^ なべつる岩”. 奥尻町. 2019年3月16日閲覧。
  5. ^ 秦光男・瀬川秀良・矢島淳吉 (1982年). “奥尻島北部及び南部地域の地質”. 産総研地質調査総合センター. 2019年3月16日閲覧。
  6. ^ みなみ北海道観光ドライブマップ”. 北海道渡島総合振興局. 2019年3月16日閲覧。
  7. ^ a b 文化財について”. 奥尻町. 2019年3月16日閲覧。
  8. ^ うにまる [@okusiri_unimaru] (2018年3月8日). "2018年3月8日のツイート". X(旧Twitter)より2019年3月16日閲覧
  9. ^ なべつる岩 檜山を旅しよう”. 北海道檜山振興局. 2019年3月16日閲覧。
  10. ^ 川口祐二 (2011年1月). “文化資産としての島の生活誌”. 公益財団法人日本離島センター. 2019年3月16日閲覧。
  11. ^ 奥尻エリア”. 奥尻島観光協会. 2019年3月16日閲覧。
  12. ^ 学芸活動だより 第100号”. 奥尻町教育委員会 (2016年6月30日). 2019年3月16日閲覧。
  13. ^ 水と私たち 北海道自然保護協会読本”. 一般社団法人 北海道自然保護協会 (1989年). 2019年3月16日閲覧。
  14. ^ 石井正之・嶋岡博 (2008年1月). “奥尻島のシンボル 奥尻町の鍋釣岩”. 日本地質学会北海道支部 北海道地質百選検討グループ 事務局. 2019年3月16日閲覧。
  15. ^ 檜山管内町指定文化財”. 北海道教育委員会. 2019年3月16日閲覧。