ドラウ谷線ドイツ語;Drautalbahn)は、オーストリア国鉄鉄道路線の名称である。イタリアオーストリアスロヴェニアの3国にまたがる路線で、マリボル(スロベニア)とサン・カンディド(イタリア)を結ぶ。

ドラウ谷線
ドラウ谷線(スロベニア区間も含む)
ドラウ谷線(スロベニア区間も含む)
基本情報
通称 マリボル - ブライブルク線(スロベニア)
ブライブルク - サン・カンディド線
スロヴェニアオーストリアイタリア
起点 マリボル駅
終点 サン・カンディド駅
路線記号 423 01 国境線 - ブライブルク
410 01 ブライブルク - クラーゲンフルト
413 01 クラーゲンフルト - フィラッハ
222 01 フィラッハ - プーザルニッツ南分岐点
路線番号 223, 601, 620
開業 1863年5月31日
全通 1871年11月20日
運営者 オーストリア連邦鉄道
路線諸元
路線距離 311 km
軌間 1435 mm (標準軌)
線路数 単線、複線
電化区間 クラーゲンフルト - サン・カンディド
電化方式 15 kV 16.7 Hz(交流
架空電車線方式
最大勾配 27.3 ‰
最小曲線半径 266 m
最高速度 140 km/h
テンプレートを表示
マリボル - ブライブルク線
停車場・施設・接続路線
STR
ジダニ・モスト - シェンティイ線(グラーツ方面)
BHF
0.0 マリボル
hKRZWae
ドラーヴァ川
ABZgl
ジダニ・モスト - シェンティイ線(ツェリエ方面)
ABZg+l
南部鉄道連結線
BHF
0.9 マリボル・タボル
BHF
1.9 マリボル・ストゥデンチ
hBHF
2.6 マリボル・ソコルスカ 道路1号
HST
4.8 マーレス
HST
5.9 リムブシュ
HST
8.1 ビストリツァ・オプ・ドラヴィ
HST
11.4 ルシェ・タヴァルナ
BHF
12.4 ルシェ
TUNNEL1
BHF
18.3 ファラ
BHF
24.8 ルタ
HST
27.4 オージヴァルト
BHF
34.5 ポドヴェルカ
BHF
39.6 ヴッフレト・エレクトラルナ
BHF
43.7 ヴッフレト
hKRZWae
Viadukt Wucherbach
BHF
47.7 聖ヴィトゥス
HST
51.7 ヴツェニカ
BHF
54.1 トルボニェ湖
BHF
56.1 トルボニェ
BHF
59.6 聖ダニイェル
hKRZWae
Viadukt Rekabach
BHF
63.2 ドラヴォグラト
eABZgr
旧ラヴァント谷線
eABZgl
旧ラヴァント谷線(ツェリエ方面)
hKRZWae
メジャー川、道路4号
BHF
64.9 ポドクランツ
hKRZWa
メジャー川、道路112号
hSTR
hKRZWe
メジャー川、道路112号
BHF
69.2 ドブリイェ
BHF
71.0 ラーウネ・ナ・コローシュケム
BHF
74.3 プレヴァリェ
TUNNEL2
トンネル
TUNNEL1
ホルメツトンネル (338 m)
HST
82.0 ホルメツ
GRENZE
スロベニア / オーストリア
ABZg+r
ヤウン谷線(聖パウル方面)
BHF
86.3 ブライブルク
STR
ブライブルク - サン・カンディド線
ブライブルク - サン・カンディド線
停車場・施設・接続路線
ABZg+r
ヤウン谷線、マリボル - ブライブルク線
BHF
86.3 ブライブルク 486 m ü. A.
STRo
国道B81
HST
89.2 ザンクトミヒャエル・オプ・ブライブルク 479 m ü. A.
ABZgl
Mahle Filtersysteme Austria連結線
exSTR+r STR
コーラルム線(工事中)
exSTR2 eABZg3
2020年移設区間
exSTR+1 eABZg+4
exSTR HST
ミトレルン 2020~
exHST STR
旧ミトレルン ~2020
exSTR xABZg2 STRc3
exSTRl
ABZ+4xr
2020年移設区間
exSTRo STR
国道B82(移設工事中)
exTUNNEL1 STR
exSTR HST
100.0 フォルカーマルクト・キュンスドルフ 441 m ü. A.
exBHF STR
キュンスドルフ=クロパイン湖駅
exTUNNEL1 STR
STR+l xKRZu STRr
STR exTUNNEL1
シュレヤッハトンネル(620 m, 工事中)
STR exTUNNEL1
ウンターザンメルスドルフトンネル(664 m, 工事中)
STRl xABZg+r
eABZgl exSTR+r
STRc2 xABZg3 exSTR
ABZ+1xl
exSTRr
STR extSTRa
シュタイントンネル(2100 m, 工事中)
DST extSTRe
107.2 タイナッハ・シュタイン 393 m ü. A.
STRl xKRZu STR+r
exhKRZWae hKRZWae
ドラーヴァ川
exTUNNEL1 STR
リントトンネル(490 m, 工事中)
xABZg+l STRr
新線: 工事中、旧線: 統制(移設工事中)
TUNNEL1
グラーフェンシュタイントンネル(633 m)
BHF
114.7 グラーフェンシュタイン 418 m ü. A.
hKRZWae
グルク川
STRo
国道B70d
WBRÜCKE1
グラン川
HST
124.3 クラーゲンフルト・エーベンタール 441 m ü. A.
DST
クラーゲンフルト貨物駅
ABZg+r
ローゼン谷線(聖ファイト (グラン) 方面)
BHF
125.9 クラーゲンフルト中央駅 440 m ü. A.
ABZgl
ローゼン谷線(ヴァイツェルスドルフ方面)
hKRZWae
レント川, 国道B83
HST
128.4 クラーゲンフルト・レント 447 m ü. A.
HST
129.7 クラーゲンフルト西駅
SBRÜCKE
国道B83
eHST
130.8 旧クラーゲンフルト湖
BHF
133.3 クルムペンドルフ 445 m ü. A.
HST
137.6 プリッチツ 448 m ü. A.
SBRÜCKE
国道B83
BHF
139.7 ポェルチャッハ (ヴォェルター湖) 448 m ü. A.
STRo
国道B83
eHST
141.3 旧レオンシュタイン
HST
142.5 トェシリング 445 m ü. A.
STRo
国道B83
BHF
147.9 フェルデン (ヴォェルター湖) 469 m ü. A.
HST
151.7 リント=ローゼク 500 m ü. A.
SBRÜCKE
国道B83
ABZgr
Bildstein連結線
BHF
155.0 フォェーダーラッハ 505 m ü. A.
hKRZWae
Drauschleife
hKRZWae
Drauschleife
SKRZ-Au
カラヴァンケン自動車道A11
SKRZ-Au
南部自動車道A2
WBRÜCKE1
ゼーヴィントバッハ川
HST
162.2 フィラッハ・ゼーバッハ 492 m ü. A.
ABZg+r
ルードルフ線(フェルトキルヒェン方面)
DST
163.5 フィラッハ中央駅(東貨物駅)
BHF
164.3 フィラッハ中央駅 S2, S4終着駅 498 m ü. A.
ABZgl
ルードルフ線(ベネチア方面)
HST
174.0 プッフ
HST
177.7 ヴァイセンシュタイン
ABZgl
連結線
HST
パーターニオン・ファイシュトリッツ停車場
DST
183.2 パーターニオン・ファイシュトリッツ
HST
185.7 マルクト・パーターニオン
HST
187.0 フェルンドルフ
ABZg+r
連結線
BHF
191.7 ローテントゥルン
ABZgr
連結線
BHF
200.1 シュピタール・ミリシュテター湖
ABZgr
タウアーン線(ウィーン方面)
HST
206.7 レンドルフ
BHF
210.6 モェルブリュッケ・ザクセンブルク
HST
213.1 マルクト・ザクセンブルク
ABZg+l
連結線
BHF
219.6 クレブラッハ=リント
BHF
226.5 シュタインフェルト (ドラウタール)
BHF
232.1 グライフェンブルク・ヴァイセン湖
HST
237.4 ベルク (ドラウタール)
BHF
241.8 デラッハ (ドラウタール)
HST
246.6 イルシェン
BHF
249.9 オーバードラウブルク
STR+GRZq
ケルンテン州/チロル州
HST
257.0 ニコルスドルフ
BHF
263.2 ドェルザッハ
LSTR
HST
266.7 リエンツ・ペゲッツ 2011-
BHF
268.4 リエンツ S1 (K&T)終着駅
BHF
278.3 タール
ABZg+r
Awanst
HST
284.5 ミテヴァルト (ドラウ)
BHF
291.5 アプファルタースバッハ
HST
295.4 タセンバッハ
ABZg+r
Awanst
BHF
298.6 ジリアン
HST
301.4 ヴァイトランブルン
ABZgr
Awanst
GRENZE
303.000
72.568
オーストリア/イタリア
LSTR
HST
69.1 ヴェルシアコ・エルモ
LSTR
BHF
64.5 サン・カンディド
STR
プステリア谷線
  • m ü. A.: アドリア海基準の高度

路線番号は細かく分かれており、ブライブルク - クラーゲンフルト間が620、クラーゲンフルト - シュピッタル間が601、シュピッタル - サン・カンディド間が223となっている。スロヴェニア国内の区間には路線番号が設定されていない。

歴史 編集

現在のドラウ谷線はマリボル - フィラッハ区間のケルンテン鉄道、フィラッハ - リエンツ区間の元のドラウ谷鉄道、プスター鉄道の一部が結合されている。現在の名称は1918年以後チロル分割の結果で表示された。

南部鉄道ケルンテン線 編集

ケルンテン線は帝国特任南部鉄道会社(k.k. Previlegierte Südbahngesellschaft)によりマルブルクからフィラッハまで建設された。別の会社が1856年に与えられた建設許可を保有したものの、建設プロジェクトの資金を調達できなかった。1857年「鍬入れ」の際にその会社が建設許可を持っていた。鉄道敷設権はその後クレジット銀行(Creditanstalt)に渡され、一部の建設許可は再び南部鉄道に与えられた[1]。1862年11月13日に蒸気機関車の通行がマルブルク - ザルデンホーフェン区間ですでに開始された。1863年5月31日にマーブルク - クラーゲンフルト区間が、1864年5月30日にクラーゲンフルト - フィラッハ区間がそれぞれ開通された。後者の工事は1862年春に着手された[2]

元のドラウ谷線および南部鉄道プスター谷線 編集

路線延長は最初の頃には計画されなかった。政治的、軍事的な戦略でオーストリア南部線とブレンナー線を連結する目的でフィラッハ - フランツェンスフェステー区間の建設が決定された。元のドラウ谷線およびプスター谷線は1871年11月20日にそれぞれ開業された[3][4]。プロジェクトは国家の支援で実行された。

オーストリア連邦鉄道 編集

ハプスブルク帝国の解体以後、マーブルク - フランツェンスフェステー区間は三つの国で分割されることとなった。オーストリアでは元のドラウ谷線とケルンテン線がドラウ谷線として統合された。一方、イタリアではプスター谷線の名称は保存された。クラーゲンフルトで分岐するローゼン谷線およびフィラッハで分岐するルードルフ線は、この路線と南部線を連絡することとなった。

1960年代にクラーゲンフルト - フィラッハ区間は電化されて、複線で改修された。1964年ヤウン谷線がクラーゲンフルトとラヴァントタールの直接連結の目的で開業されるまで、ラヴァント谷線はドラヴォグラード駅の接続でその区間を連絡した。

ÖBBグループ 編集

複線化と移設区間の橋梁・トンネルの建設は2001年よりグラーツ - クラーゲンフルト高速鉄道プロジェクトの一環として行われている。2016年5月ドラーヴァ川西岸のアルトホーフェン - クラーゲンフルト間の複線化・改修工事が完了した[5]。2023年4月3日よりブライブルク - クラーゲンフルト間の旅客列車運行が高速鉄道プロジェクトの関係で一時的に中止となって、同年12月に再開される予定である[6]

運行形態 編集

ブライブルク - オーバードラウブルク区間の運賃システムはケルンテン運輸連合(Verkehrsverbund Kärnten, VVK)により管理される[7]

超特急「レイルジェット(RJ)」 編集

下記2系統が運行している。

  • ウィーン - フリーザハ - フィラハ/ベネチア
    2時間に1本の運行。フリーザハ以北は、600号線に直通する。半数がフリーザハ/ペアチャハ通過、残り半数がトライバッハ/フェルデン通過で運行され、交互に運行している。なお、一日2往復に限りイタリア国鉄15号線経由でベネチアまで直通する。週6往復のみ、リーエンツまで直通する。
    2017年以前は、ベネチアに乗り入れていなかった。また、2018年度に限り、リーエンツに直通していなかった。2022年度以前は、リーエンツへの直通が週5往復であった。
  • クラーゲンフルト - シュピッタル - ザルツブルク - ウィーン/ミュンヘン
    2時間に1本に運行。シュピッタル以北は220号線に直通する。半数がクルンペンドルフに停車する。
    2016年以前は、ミュンヘン発着便がユーロシティ(EC)、ウィーン/ザルツブルク発着便がインターシティ(IC)として運行していた。また、一日1往復に限り、フィラハで乗換が必要となる列車もあった。

寝台特急「ナイトジェット(nightjet)」 編集

下記3系統が運行されている。2017年以前はユーロナイト(EN)として運行していた。

  • ウィーン - クラーゲンフルト - フィラハ - ローマ (一日1往復)
    フリーザハ以北は600号線に、フィラハ以南はイタリア国鉄15号線に直通する。
    2022年度以前は、西行に限りフリーザハにも停車していた他、ザンクトファイトは上下とも通過していた。
  • ベネチア - フィラハ - ザルツブルク - ウィーン/ミュンヘン (一日1往復)
    シュピッタル以西は220号線に直通する。フィラハ以南はイタリア国鉄15号線に直通する。
    2016年以前は、ザグレブ/リイェカ方面の車両を連結していなかった。2022年度以前は、フィラハ以北で、ザグレブ/リイェカ方面のユーロナイト(EN)と併結していた。
  • ミラノ/ローマ - フィラハ - ザルツブルク - ミュンヘン (一日1往復)
    シュピッタル以西は220号線に直通する。フィラハ以南はイタリア国鉄15号線に直通する。
    2016年末に運行を開始した。

寝台特急「ユーロナイト(EN)」 編集

下記1系統が運行されている。

  • ザグレブ/リイェカ - フィラハ - シュピッタル - チューリヒ/シュツットガルト (一日1往復)
    シュピッタル以西は220号線に直通する。フィラハ以南は651号線に直通する。
    過去の運行形態
    2016年以前は、ドイツ方面とスイス方面が別々の列車で、合わせて一日2往復運行していた。ドイツ方面の列車は、ベネチア方面のナイトジェット(nightjet)と併結していた他、ミュンヘン - フィラハの運行で、シュピッタルを通過していた。
    2017年度より、ドイツ方面発着の列車が、フィラハ以東でナイトジェットと分離し、ザグレブ/リイェカ方面まで運行する様になった。
    2020年秋から2021年7月まで、両列車とも運行を休止していた。
    2023年度より、ドイツ方面とスイス方面の両列車が併結を開始し、一方でナイトジェットとは別列車となった。シュピッタルは停車に統一された。

特急「ユーロシティ(EC)」 編集

下記1系統が運行している。

  • ミマラ号: ザグレブ - フィラハ - シュピッタル - フランクフルト
    一日1往復の運行。クラーゲンフルト発着のブラウエル・エンツィアン号に併結され、シュピッタル以北は220号線に直通する。フィラハ以東は併結を解除し、221号線に直通する。
    2023年度に運行を開始した。
  • 過去の運行系統
    ウィーン - フリーザハ - フィラハ - ヴェネツィア間に、一日1往復の運行していた。フリーザハ以北は600号線に、フィラハ以南はイタリア国鉄15号線に直通していた。停車駅は、トライバッハ・フェルデン停車のレイルジェット相当で、クルンペンドルフ、ペアチャハを通過していた。2017年末に、レイルジェット(railjet)に格上げとなった。

特急「インターシティ(IC)」 編集

下記2系統が運行している。

  • クラーゲンフルト - シュピッタル - ザルツブルク
    一日3往復の運行。特急ユーロシティと合わせて、2時間間隔の運行となっている。シュピッタル以北は220号線に直通する。フェルデンにも停車し、西行片道1本に限りクルンペンドルフに停車する。
    過去の運行形態
    2016年以前は、レイルジェット(RJ)のオーストリア国内便がインターシティ(IC)として運行しており、合計で一日4往復となっていた。
    2017-19年は一日1往復の運行で、クルンペンドルフは通過していた。
    2020年度は一日2往復運行していた。
    2020年末に一日3往復に増発され、この時クルンペンドルフに停車する列車が設定された。

  • ウィーン - フリーザハ - フィラハ ( - リーエンツ)
    一日3往復の運行。フリーザハ以北は600号線に直通する。うち1往復に限りリーエンツに直通し、トライバッハとフェルデンを通過する。
    過去の運行形態
    2017年以前は、リーエンツ発着の一日1往復の運行で、レイルジェット(RJ)として運行していた。(2016年以前は、シュネルツーク(D)を併結する形)
    2017年末に、インターシティ(IC)に種別変更となった。
    2023年度より、フィラハ以北で増発され、一日3往復となった。


特急「シュネルツーク(D)」 編集

下記2つの系統に分かれる。

  • ウィーン - フリーザハ - フィラハ
    フィラハ→ヴィーンの片道のみ、週1本の運行。フィラハ方面行は臨時列車としてのみ運行する。
    過去の運行形態
    2016年以前は週3往復の運行で、超特急レイルジェットに併結されていた他、うち1往復はリエンツまで直通していた。
    2017年以降、独立して運行され、定期列車は東行片道1本のみとなった(ただし現在のインターシティ(IC)の前身となる列車が他に運行していた)。

  • ウィーン - フリーザハ - リーエンツ 【金・日曜運行】
    金曜日の西行、日曜日の東行のみ、週1往復の運行。フリーザハ以北は600号線に直通する。
    過去の運行形態
    2018年末に運行を開始した。当初は、西行がクラーゲンフルト止まり、東行がフィラハ始発で、西行は夏季に限りフィラハまで延長し、クラーゲンフルト - フィラハ間各駅に停車していた。
    2019年末に、インターシティ(IC)格上げとなり、リーエンツまで延伸となった上で、上り・下りとも2本に増発された。当時は上下ともグライフェンブルクを停車していた。
    2023年度より、シュネルツーク(D)に種別が変更され、週1往復に減便となった。この時、東行に限りグライフェンブルク通過となった。

  • クラーゲンフルト → シュピッタル → ザルツブルク
    一日片道1本の運行。シュピッタル以北は220号線に直通する。
    2019年末に運行を開始した。
  • 過去の運行系統
    • フィラハ - リエンツ
      2018年以前、一日1往復運行していた。ただし、土曜日はフィラハ方面のみ、日曜日はリエンツ方面行のみの運行であった。

快速「レギオナルエクスプレス(REX)」 編集

下記5つの系統に分かれる。

  • ウンツマルクト - フリーザハ - ザンクトファイト( → クラーゲンフルト)
    平日と土曜日の朝のみ、一日1往復の運行。土曜日および夏季はフィラハまで運行する。フリーザハ以北は600号線から直通する。西行は、クラーゲンフルトまで、ザンクト・ゲオルゲンとグランドルフを除く各駅に停車する。
  • (フリーザハ - )クラーゲンフルト - フィラハ( - シュピッタル/アーノルドシュタイン/ローゼンバッハ)
    朝のみ、平日一日2.5往復、土曜日一日1往復、休日はフィラハ発フリーザハ行片道1本のみの運行。うち1往復がフリーザハ発着となる他、南方向は660号線670号線に直通する便もある。
  • ザンクトファイト/クラーゲンフルト - フィラハ - シュピッタル ( - リエンツ)
    朝にリエンツ発クラーゲンフルト方面行が一日2本、夕方にザンクトファイトおよびクラーゲンフルト始発のリエンツ行が1本、シュピッタル行が2本運行される。土曜・休日は朝便のみの運行。シュピッタル以西は各駅停車で、普通列車として運行する。朝の便は、フェーダーラハ、ペアチャハ、クルンペンドルフを通過する。夕方の便は、フィラハ以東とシュピッタル以西を普通列車として運行する。
    2021年以前は、朝の普通がリーエンツ出発時から快速として運行していた。ただしシュピッタル以西は現在同様各駅停車。また、夕方便は3本ともリエンツまで直通していた。
  • フィラハ - シュピッタル - マルニッツ 【夏季運行】
    季節限定で、一日1往復の運行。シュピッタル以北は220号線に直通する。パーターニオンを通過する。
    2020年に運行を開始した。2020年度は一日2往復の運行であった。
  • リエンツ → サンカンディド 【夏季運行】
    一日あたり、午後に限り毎時1本のみの運行。ヴェルシアコ・エルモを通過する。
  • ジリアン - サンカンディド - フォルテッツァ 【冬季運行】
    冬季のみ、毎時1本の運行。サンカンディド以西はイタリア国鉄210号線に直通する。
  • 過去の運行系統
    • フィラハ → フェルトキルヒェン → ザンクトファイト → クラーゲンフルト
      2022年度以前、平日と土曜日の朝のみ、片道一日1本運行していた。ザンクトファイト以北は651号線から直通していた。

普通(LP) 編集

マリボル - ルシェ間に一日10.5往復の運行で、うち5.5往復がプレヴァリェまで、さらにそのうち2往復がブライブルクまで運行される。休日は本数が少なく、土曜日と冬季の日曜日はマリボル~ルシェ間一日1往復、夏季の日曜日はマリボル~ルシェ間一日3往復、ルシェ~プレヴァリェ間一日1往復の運行。

普通「Sバーン」 編集

  • S1系統: リエンツ - フリーザハ
    1時間に1本運行するのが基本。平日に限り、フィラハ - シュピッタル間で毎時1本が増発される。
    過去の運行形態
    かつてはシュピッタル - フリーザハ間がS1系統とされ、リエンツまで直通する便はシュピッタルで種別がレギオナルツーク(R)に変更されていた。また、平日・土曜日は運行系統も概ね分かれていた。土曜日も1時間に1本の運行だが、半数がシュピッタル - フリーザハ間の区間運転となっていた。休日は2時間に1本の運行であった。
    2015年12月のダイヤ改正で、新たにシュピッタル - リエンツ間がS1系統となった。
    2020年末に、全区間で毎日1時間に1本の運行となった。
    2023年度より、フィラハ - シュピッタル間で平日に限り毎時1本が増発された。

  • S1系統: ザンクトファイト - フィラハ - ヘアマゴー 【平日運行】
    平日午後に、1時間に1本運行する。フィラハ以西は670号線に直通する。
    2019年以前は、670号線に直通せず、フィラハ発着であった。
  • S1/S2系統: フリーザハ - リエンツ - ジリアン
    一日1往復の運行。リエンツを境に系統番号が分かれ、リエンツ以西でS1系統、リエンツ以東でS2系統として運行する。
    2020年以前は、リエンツ以西でレギオナルツーク(R)として運行していた。
  • S2系統: リエンツ - サンカンディド - フォルテッツァ
    1時間に1本の運行だが、サンカンディド以西はイタリア国鉄210号線に直通する。各駅に停車する。
    2020年以前は快速(REX)として運行していた(ただし各駅停車)。また、平日は2時間間隔が空くこともあった。

過去の運行種別 編集

  • 普通「レギオナルツーク(R)」
    • フリーザハ → シュピッタル → リエンツ
      2018年以前、朝のみ、片道1本のみ運行していた。フリーザハ - シュピッタル間はSバーン(S1)として運行していた。

駅一覧 編集

以下では、ドラウ谷線の駅と営業キロ、停車列車、接続路線などを一覧表で示す。

スロヴェニア国内 編集

全て各駅停車。

路線名 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線 所在地
  マリボル駅 - 0.0 ジダニ・モスト - シェンティリ線 シュタイェルスカ地方 マリボル市
マリボル・タボル駅 0.9 0.9  
マリボル・ストゥデンツィ駅 1.0 1.9  
マリボル・ソコルスカ駅 0.7 2.6  
マルレス駅 2.2 4.8  
リンブシュ駅 1.1 5.9  
ビストリツァ・オブ・ドラヴィ駅 2.2 8.1   ルシェ町
ルシェ・トヴァルナ駅 3.3 11.4  
ルシェ駅 1.0 12.4  
ファラ駅 5.9 18.3  
ルタ駅 6.5 24.8   ロヴレンツ・ナ・ポホリュ町
オジバルト駅 2.6 27.4  
ポドヴェルカ駅 7.1 34.5   ポドヴェルカ町
ヴフレド・エレクトラルナ駅 5.1 39.6  
ヴフレド駅 4.1 43.7   ラドリェ・オブ・ドラヴィ町
スヴェティ・ヴィド駅 4.0 47.7   コロシュカ地方 ヴゼニツァ町
ヴゼニツァ駅 4.0 51.7  
トルボニェ湖駅 2.4 54.1   ドラヴォグラド町
トルボニェ駅 2.0 56.1  
スヴェティ・ダニイェル駅 3.5 59.6  
ドラヴォグラド駅 3.6 63.2  
ポドクランツ駅 1.7 64.9  
ドブリイェ駅 4.3 69.2   ラヴネ・ナ・コロシュケム町
ラヴネ・ナ・コロシュケム駅 1.8 71.0  
プレヴァリェ駅 3.3 74.3   プレヴァリェ町
ホルメツ駅 7.7 82.0  
ブライブルク駅 4.3 86.3 620号線 ケルンテン州 フェルカーマルクト郡

620号線 編集

ブライブルク~クラーゲンフルト間については、620号線の記事を参照。

601,223号線 編集

  • 種別
    • RJ:超特急「レイルジェット」
    • EN:寝台特急「ユーロナイト」
    • EC:特急「ユーロシティ」
    • IC:特急「インターシティ」
    • D:特急「シュネルツーク」
    • REX:快速「レギオナルエクスプレス」
    • S:普通「Sバーン」
  • 停車駅
    • 印:全列車停車
    • 印:一部通過
    • 印:半数停車
    • 印:一部停車
    • |印:全列車通過
路線名 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ NJ EN RJ EC IC D REX S 接続路線 所在地
601 フリーザハ駅 -   クラーゲンフルトから
52.7
    600号線(ウィーン方面) ケルンテン州 ザンクト・ファイト・アン・デア・グラン郡
ミヒェルドルフ・ヒルト駅 4.7   48.0     ▼∧  
トライバッハ・アルトホーフェン駅 6.1   41.9      
カッペル・アム・クラップフェルト駅 3.5   38.4      
パッサリンク駅 4.2   34.2      
ラウンスドルフ・ホホシュターヴィツ駅 5.7   28.5     ▼∧  
ザンクト・ゲオルゲン・アム・レングゼー駅 2.7   25.8      
ザンクト・ファイト・アン・デア・グラン駅 5.7   20.1 ▼∧     650号線(フェルトキルヒェン方面)
グランドルフ駅 2.8   17.3      
マーリア・ザール駅 8.5   8.8       クラーゲンフルトラント郡
アンナビフル駅 4.4   4.4       クラーゲンフルト市
クラーゲンフルト東駅 3.2   1.2      
クラーゲンフルト本駅 1.2 マリボルから
125.9
0.0   620号線(ヴォルフスベルク方面)、660号線(ヴァイツェルスドルフ方面)
レント駅 2.5 128.4 2.5    
クラーゲンフルト西駅 1.3 129.7 3.8    
クルンペンドルフ駅 3.6 133.3 7.4     クラーゲンフルトラント郡
プリチツ駅 4.3 137.6 11.7    
ペアチャハ・ヴェアター湖駅 2.1 139.7 13.8    
テーシリンク駅 2.8 142.5 16.6    
フェルデン・アム・ヴェアター・ゼー駅 5.4 147.9 22.0     フィラハラント郡
リント・ローゼク駅 3.8 151.7 25.8    
フェーダーラハ駅 3.3 155.0 29.1    
フィラハ・ゼーバッハ駅 7.2 162.2 36.3     フィラハ市
フィラハ本駅 2.1 164.3 38.4

221号線(ザグレブ方面)
650号線(フェルトキルヒェン方面)、670号線(ヘアマゴー方面)
イタリア国鉄
  イタリア国鉄15号線(ベネチア方面)

プフ・バイ・フィラハ駅 9.7 174.0 48.1   フィラハラント郡
ヴァイセンシュタイン・ケラーベルク駅 3.7 177.7 51.8  
パーターニオン・ファイシュトリッツ駅 5.5 183.2 57.3  
マルクト・パーターニオン駅 2.5 185.7 59.8  
ファーンドルフ駅 1.3 187.0 61.1  
ローテントゥルン駅 4.7 191.7 65.8   シュピッタル・アン・デア・ドラウ郡
シュピッタル・ミルシュテッターゼー駅 8.4 200.1 74.2 220号線(ウィーン方面)
223 レンドルフ駅 6.6 206.7 80.8          
メルブリュッケ・ザクセンブルク駅 3.9 210.6 84.7          
マルクト・ザクセンブルク駅 2.5 213.1 87.2          
クレーブラハ・リント駅 6.5 219.6 93.7          
シュタインフェルト・イム・ドラウタル駅 6.9 226.5 100.6          
グライフェンブルク・ヴァイセンゼー駅 5.6 232.1 106.2       ▼∧    
ベルク・イム・ドラウタル駅 5.3 237.4 111.5          
デラハ・イム・ドラウタル駅 4.4 241.8 115.9          
イアシェン駅 4.8 246.6 120.7          
オーバードラウブルク駅 3.3 249.9 124.0          
ニコルスドルフ駅 7.1 257.0 131.1           チロル州 リエンツ郡
デルサハ駅 6.2 263.2 137.3          
リエンツ・ペゲッツ駅 3.5 266.7 140.8          
リエンツ駅 1.7 268.4 142.5        
タル駅 9.9 278.3 152.4              
ミッテヴァルト・アン・デア・ドラウ駅 6.2 284.5 158.6              
アプファルタースバッハ駅 7.0 291.5 165.6              
タッセンバッハ駅 3.9 295.4 169.5              
ジリアン駅 3.2 298.6 172.7              
ヴェルトランブルン駅 2.8 301.4 175.5              
ヴェルシアコ・エルモ駅 5.3 306.7 180.8               トレンティーノ=アルト・アディジェ州 ボルツァーノ自治県
サン・カンディド駅 4.4 311.1 185.2             イタリア国鉄210号線(フォルテッツァ方面)

参考文献 編集

  • Herbert Dietrich (Hrsg.), Hermann Heless (Beiträge), ed (1994) (ドイツ語). Die Südbahn und ihre Vorläufer. Wien: Bohmann-Verlag. ISBN 3-7002-0871-5 
  • Julius Scholze (1900). k. k. priv. Südbahn-Gesellschaft. ed (ドイツ語). Der Werdegang der Südbahn. Die Südbahn und ihr Verkehrsgebiet in Osterreich-Ungarn. Wien / Brünn / Leipzig: Verlag Rudolf Rohrer. pp. 1–12. https://quod.lib.umich.edu/cgi/t/text/text-idx?c=bosnia;idno=AJK6867.0001.001 
  • Hermann Strach (1898) (ドイツ語). Geschichte der Eisenbahnen Oesterreich-Ungarns von den ersten Anfängen bis zum Jahre 1867. Geschichte der Eisenbahnen der Oesterreichisch-ungarischen Monarchie. Band 1.1. Wien / Teschen / Leipzig: Prochaska. pp. 73-503. https://archive.org/details/geschichtedereis11aust/page/n7/mode/2up 

外部リンク 編集

脚注 編集

  1. ^ Strach (1898) Band 1.1, p. 412
  2. ^ Strach (1898) Band 1.1, p. 414
  3. ^ “Die Eröffnung der Eisenbahn Villach–Franzensfeste” (ドイツ語). Wiener Zeitung: p. 696. (1871年11月21日). http://anno.onb.ac.at/cgi-content/anno?apm=0&aid=wrz&datum=18711121&seite=8&zoom=2 2020年11月3日閲覧。 
  4. ^ “Verein Deutscher Eisenbahn-Verwaltungen” (ドイツ語). Zeitung des Vereins Deutscher Eisenbahn-Verwaltungen (Nr. 48): p. 991. (1871年12月1日). https://www.digitale-sammlungen.de/de/view/bsb10934040?page=1014,1015 
  5. ^ Althofen/Drau–Klagenfurt” (ドイツ語). ÖBB-Infrastruktur-Aktiengesellschaft. 2023年7月5日閲覧。
  6. ^ “Aus für dieselbetriebene Personenzüge” (ドイツ語). ORF Kärten. (2023年4月2日). https://kaernten.orf.at/stories/3201339 2023年7月6日閲覧。 
  7. ^ Zonenplan der Kärntner Linien” (ドイツ語). kaerntner-linien.at. VKG – Verkehrsverbund Kärnten GesmbH. 2022年8月29日閲覧。