Wikipedia‐ノート:Three-revert rule/改定案20160220

Three-revert rule(スリーリバートルール、略称 3RR)とは、過剰な差し戻しを行うといった行動を議論の余地なく止める(ブロックを行う)ためのルールです。この方針は全ての利用者に適用されます。3RRへの違反はWikipedia:管理者伝言板/3RRへ報告してください。

3RRとは

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この文書において差し戻しとは、他者の編集を一部であるか全部であるかを問わず、元に戻す行為をいいます。履歴から過去の版を取り出して編集したかどうかは関係ありません。差し戻しの際、いくつかの単語の加除を伴っていようと、他の変更を同時に行っていようと、他者の編集を絶えず元に戻しているならば差し戻しと見なされます。ただし、差し戻しのカウントを行う起点はその問題が起きた時点の版としています。

3RRの要件は24時間以内に同じページにおいて4回以上差し戻しを行ったかで判断されます。複数のページに渡っての累計回数ではありません。例えば、ある編集者が24時間のうちに、2つのページにそれぞれ3回の差し戻しを行ったとしても、その編集者の6回の差し戻しはこの方針の違反を構成しません。ただし、同じページに対してであれば個々の差し戻しについて関連性がある必要はありません。編集合戦を止めるという意味もあります。

このほか移動の繰り返し(移動合戦または改名合戦)、記事作成の繰り返しにも適用されます。管理者などの特定の権限を持つ利用者間で起こる削除と復帰の繰り返し(削除合戦)が起こった場合もこのルールが適用されます。

3RRは喧嘩両成敗をするルールではありませんし、編集者の持つ差し戻しの権利を示すものではありません。意図するのは延々と差し戻しが行われることを抑止することです。24時間ごとに3回までならば差し戻しをしてもよいということでは決してありませんし、また編集テクニックとしての差し戻しを支持しません。行きすぎた差し戻しは落胆ばかりが残り、他者との軋轢を生むことになります。24時間の時間制約が解消したからと言って同様の差し戻しを行えば、それは通常の投稿ブロックの理由になります。

問題の編集についてはノートページへ議論を提起してください。誰かが方針を破るぎりぎりのところまで来ているのなら、それは論争が解決されるまでページを保護すべきであることを示しているのかもしれません。

他者に対してわざと差し戻し合戦を誘発したり、その編集者の好みの言葉を回復するために「複雑な差し戻し」による偽装を試みたりする利用者は方針の悪用を理由にブロックされることになります。

適用される例

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カウントの方法

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差し戻しの回数のカウントは、問題の編集の発端からです。例えば「ある記述の除去」を「それを取り消し」した履歴があったとします。すると、このカウントは「ある記述の除去」した版から1回としてカウントします。もちろん取り消しをした版も1回として数えます。これが累計で4回になった利用者をブロックします。

このルールでブロックされるとき、履歴は次のような形になります。(履歴の例)

2001年2月2日 (火) 09:41 利用者A . . (5000バイト) (-100)‎ . . (利用者Bの版を取り消し) 利用者Aに回数4 ここで3RR違反となります
2001年2月2日 (火) 07:14 利用者B . . (5100バイト) (+100)‎ . . (利用者Aの版を取り消し) 利用者Bに回数3
2001年2月1日 (月) 20:09‎ 利用者A . . (5000バイト) (-100)‎ . . (利用者Bの版を取り消し) 利用者Aに回数3
2001年2月1日 (月) 15:54‎ 利用者B . . (5100バイト) (+100)‎ . . (利用者Aの版を取り消し) 利用者Bに回数2
2001年2月1日 (月) 14:39‎ 利用者A . . (5000バイト) (-100)‎ . . (利用者Bの版を取り消し) 利用者Aに回数2
2001年2月1日 (月) 14:18‎ 利用者B . . (5100バイト) (+100)‎ . . (利用者Aの版を取り消し) 利用者Bに回数1
2001年2月1日 (月) 14:17‎ 利用者A . . (5000バイト) (-100)‎ . . (何々を除去) カウントの起点 利用者Aに回数1
2001年1月1日 (金) 17:00 利用者C . . (5100バイト) (+2)‎ . . (typo) 元になる版

履歴の例では利用者Aが2月1日の14:17に何かを除去したことが起点になります。翌日の2月2日の14:16までの間に利用者Aが同じ編集を4度行なった時点でルールの適用になります。

差し戻しの状況で複雑なケースでは、新しい文章をつけ加えつつ、論争のある文章のみは(それが除去であろうと加筆であろうと)差し戻すということもあります。これはしばしば、差し戻しではないという偽装として用いられますが、このタイプの編集も3RRにとってカウント対象です。例えば、ある部分を除去したあとにそれが復帰され、それとは別の部分を除去したあとにそれが復帰されたのであれば双方の差し戻し回数は2回とカウントされます。

ルールに対するカウントは個々の編集者ごとに適用され、集団には適用されません。ただし、編集合戦になりかけているときには、第三者が差し戻しを行う場合であっても、充分注意を払う必要があります。差し戻しの理由を明らかにした上で、差し戻しに反対の人をノートページでの議論に誘導することが必要です。黙って差し戻してしまうと、あなた自身が編集合戦や破壊行為に加担する結果になりかねません。

ルールの適用を回避するために多重アカウント(ソックパペット)を使うことは許されません。多重アカウントを使った場合はWikipedia:投稿ブロックの方針に従ってブロックされます。

ある利用者がこのルールを適用してブロックされた後に、問題の差し戻し合戦が別の利用者間で続けられる場合はその利用者が「方針を悪用している」としてブロックされることがあります。

ブロックの期間

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ブロックの設定は管理者の持つ裁量の範囲で行われます。管理者は3RRを適用するとき、上限期間内でブロック期間を決定します。

ブロックの期間の上限は次のように扱います。

  • 初回の違反
    • 24時間以内
  • 2回目以降の違反
    • 最長で1週間以内
  • 1年以内に何度も違反を繰り返す場合

但し、3RR違反のほかの方針違反をしている場合、3RRを適用されてもこの上限を適用しないことがあります。このときブロック理由は3RR違反だけではなく、別の理由も追記されます。

3RR違反を適用する意味

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この方針は以下の目的で実施されます。

この方針を何度も違反する利用者はより長い期間のブロックが行われる可能性があります。なぜなら、何度も違反するということはWikipedia:五本の柱Wikipedia:方針とガイドラインにあるウィキペディアの方針やガイドラインを理解し切れていないと判断されるからです。

3RR違反をしてしまったら

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あなたが3RRを誤って破ってしまったと自覚した、あるいは他の利用者からあなたが3RRに違反していると指摘されたなら、自分自身の変更を「その他の版」へ自分自身で差し戻すことができます。履歴の例から考えると4度目の利用者Aの差し戻しを利用者A自身が差し戻したときです。ブロック前なら3RR違反によるブロックのリスクを軽減できます。その上でノートや相手の会話ページ上での対話を試みてください。

3RR違反でブロックされたら

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まず24時間以内あるいはその近い期間に過度の差し戻しを行っていないか確認してください。

過度の差し戻しを行っているならば、ブロックの満了を待つかWikipedia:投稿ブロック解除依頼作成の手引きに従って会話ページ上で解除を申請してください。この方針によるブロックの場合、多くは1日以内のブロックですから、ブロック期間満了まで待ったほうが早いでしょう。

過度の差し戻しを行っていない場合、Wikipedia:投稿ブロック解除依頼作成の手引きを参照した上で、この方針に違反していないことを説明してください。この場合はウィキメールでブロックを実施した管理者に問い合わせる方法も有効でしょう。

3RRでブロックされたとき、これを理由としてブロックを実施した管理者を公然と非難することに共感が得られたことは余りありません。何故なら、3RRは編集回数と言う明確なしきい値が設定されているためで、あらゆる場面でブロックされた利用者が4度も差し戻さなくても良い(他の利用者も必要なら差し戻しを実施します)からです。ある管理者の3RRの適用に疑問があるなら、Wikipedia:管理者伝言板/3RRに他の管理者に確認を行ってください(管理者による相互監視)。対処ミスである可能性があればブロック実施管理者の会話ページで適用方法について確認してください。重大な方針の誤用が続くなどしたときはWikipedia:コメント依頼で第三者の意見を求めても構いません。

しかし、コミュニティは一定の信任の下で管理者の権限をその利用者に預けていますから、自分のことを棚にあげた管理者への指摘は、指摘した側の立場を悪くしてしまうことがありますから注意してください。

3RRの適用外

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以下の目的で行われる差し戻しは回数に数えません。ただし、やはり過度の差し戻しと判断されたときにはブロックされることがあります。何事もやりすぎはいけません。回数に数えない差し戻しであっても、過度の差し戻しになる可能性がある場合は、Wikipedia:管理者伝言板/投稿ブロックWikipedia:保護依頼へ報告するなどの別の手段に切り替えることを検討してください。

自己差し戻し

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自分の投稿を差し戻す行為には適用されません。ただし、何度も差し戻しが行われていると荒らし行為としてブロックされることがあります。

メンテナンス目的

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サンドボックスなどの更新頻度の高いページにおいてのメンテナンスを目的とした差し戻しには適用されません。ここでいうメンテナンスとはサンドボックスの初期化、お知らせの追加と除去などが当てはまります。問題のある記述を繰り返す場合はWikipedia:管理者伝言板/投稿ブロックへの報告案件になります。

荒らし

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一般的に投稿ブロックは単一の利用者またはIPアドレスからの繰り返される荒らし行為には効果的です。しかし、複数の利用者から荒らしが行われている場合はブロックは効果がありません。有用な編集に影響を及ぼす可能性がないならば、ページの保護をすべきです。

単純な荒らしの差し戻しには適用されません。単純な荒らしとは記事の内容の議論に関わらないような明らかな荒らし行為です。宣伝やスパムを投稿する行為などが当てはまります。

また、継続的に荒らし行為を行う利用者による行動を差し戻したものについても適用が除外されます。

個人攻撃も荒らし行為の一種とみなされます。個人攻撃についての差し戻し合戦については適用が除外されます。Wikipedia:管理者伝言板/投稿ブロック編集合戦または個人攻撃はしないの方針違反として報告を行ってください。

権利侵害の疑い

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Wikipedia:削除の方針#ケース B: 法的問題がある場合で削除理由になる著作権侵害やプライバシー権の侵害など権利侵害が疑われる場合の差し戻しには適用しません。

潜在的に中傷的な題材

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存命人物の伝記(BLP)に反するような記述の除去には適用されません。これは中傷的あるいは偏向的な記述のほか、無出典や出典にない記述の除去に当てはまります。このようなケースでは即時削除削除依頼の提出が必要になる場合もあります。3RRでの違反にはなりませんが、差し戻しを繰り返すことでかえって注目を集める結果になります。そのため、このような記述を見つけた場合は一度差し戻した後に、ページの保護あるいは管理者へ連絡してください。

利用者の会話ページ

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利用者の会話ページは過去ログ化個人攻撃の除去を除けば、コメントを除去することは不作法であると考えられています。しかし、利用者は利用者ページを所有してはいませんが、利用者名前空間はプロジェクトに関連した目的のもと利用者自身のものであるという考え方があります。そのため、有効な警告除去と移動以外の行為は3RRの適用が除外されます。

有効な警告とは概ね1ヶ月以内の注意や警告を指します。ただし関連しているのであれば過去の通知も有効と判断されます。十分な期間が経過していると考えられる注意や警告は無理に戻さないでください。その注意や警告が有効であると考えられる場合はWikipedia:管理者伝言板/3RRへ報告し、管理者の判断を仰いでください。

過度の編集合戦が行われる場合は3RRでは対処しないだけでクールダウンを目的とした短期ブロックは行われる可能性があります。会話ページのコメントの除去について、復帰する側は単純な差し戻しをするのではなく過去ログ化などの方法を示してください。

関連項目

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