山田登世子
山田 登世子(やまだ とよこ、1946年2月1日 - 2016年8月8日)は、日本のフランス文学者、エッセイスト。愛知淑徳大学名誉教授。
略歴
編集福岡県田川市生まれ。旧姓・青柳(父は弁護士)。 福岡県立西田川高等学校卒、名古屋大学文学部仏文科卒、1974年同大学院博士課程満期退学。1975年愛知淑徳大学専任講師、1979年助教授、1987年教授、1995年現代社会学部教授[1]、メディアプロデュース学部教授。2015年退任、名誉教授。
オノレ・ド・バルザックが専門だが、フランスのファッション、恋愛に関する評論、エッセイで知られ、与謝野晶子について書いたり、小説も書いた。
著書
編集- 『華やぐ男たちのために 性とモードの世紀末』(ポーラ文化研究所、isの本) 1990
- 『娼婦 誘惑のディスクール』(日本文芸社) 1991
- 『メディア都市パリ』(青土社) 1991、のちちくま学芸文庫 1995、のち藤原書店 2018 - 解説工藤庸子
- 『モードの帝国』(筑摩書房) 1992、のちちくま学芸文庫 2006
- 『声の銀河系 メディア・女・エロティシズム』(河出書房新社) 1993
- 『有名人の法則』(河出書房新社) 1994
- 『涙のエロス』(作品社) 1995
- 『偏愛的男性論 ついでに現代思想入門』(作品社) 1995
- 『ファッションの技法』(講談社現代新書) 1997
- 『リゾート世紀末 水の記憶の旅』(筑摩書房) 1998
- 『ブランドの世紀』(マガジンハウス) 2000
- 『恍惚』(文藝春秋) 2005 - 小説
- 『晶子とシャネル』(勁草書房) 2006、のちオンデマンド版 2016
- 『ブランドの条件』(岩波新書) 2006
- 『シャネル 最強ブランドの秘密』(朝日新書) 2008、のち改題文庫化『シャネル その言葉と仕事の秘密』(ちくま文庫) 2021.3
- 『贅沢の条件』(岩波新書) 2009
- 『誰も知らない印象派 娼婦の美術史』(左右社) 2010
- 『「フランスかぶれ」の誕生 - 「明星」の時代 1900 - 1927』(藤原書店) 2015
- 『モードの誘惑』(藤原書店) 2018 - 未収録論考集成
- 『都市のエクスタシー』(藤原書店) 2018 - 未収録論考集成
- 『女とフィクション』(藤原書店) 2019 - 未収録論考集成
- 『書物のエスプリ』(藤原書店) 2019 - 未収録論考集成(最終巻)
編著 ほか
編集翻訳
編集- 『ダンディの神話』(エミリアン・カラシュス、海出版社) 1980
- 『風俗のパトロジー』(バルザック、新評論) 1982
- 改題『風俗研究』(藤原書店) 1992、再改題『風俗のパトロジー〈新版〉』2024
- 『神々の黄昏』(エレミール・ブールジュ、中島廣子共訳、白水社) 1985
- 『日常的実践のポイエティーク』(ミシェル・ド・セルトー、国文社) 1987、ちくま学芸文庫 2021
- 『においの歴史 嗅覚と社会的想像力』(アラン・コルバン、鹿島茂共訳)新評論 1988、藤原書店 1990
- 『恐怖』(ジャン・ボードリヤール他、共訳、リブロポート) 1989
- 『文化の政治学』(ミシェル・ド・セルトー、岩波書店) 1990
- 『ニッポン』(ジャン・ボードリヤール、リブロポート) 1990
- 『従妹ベット 好色一代記』(バルザック、「人間喜劇セレクション11・12」藤原書店) 2001
- 『シャネル 人生を語る』(ポール・モラン、中公文庫) 2007、中央公論新社、2024
- 『モーパッサン短篇集』(編訳、ちくま文庫) 2009
- 『ロラン・バルト モード論集』(編訳、ちくま学芸文庫) 2011
- 『処女崇拝の系譜』(アラン・コルバン、小倉孝誠共訳、藤原書店) 2018
脚注
編集- ^ 『月の別れ』(略年譜
- ^ “山田登世子さん死去 仏文学者でファッション評論家”. 朝日新聞. (2016年8月9日) 2016年8月9日閲覧。
- ^ “山田登世子さんが死去 愛知淑徳大名誉教授”. 日本経済新聞. (2016年8月9日) 2019年3月16日閲覧。