桑原亮子
桑原 亮子(くわはら りょうこ、1980年[1] - )は、日本の脚本家、歌人[2]。
くわはら りょうこ 桑原 亮子 | |
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プロフィール | |
誕生日 | 1980年(43 - 44歳) |
出身地 | 日本 京都府京都市 |
主な作品 | |
テレビドラマ |
『心の傷を癒すということ』 『舞いあがれ!』 |
受賞 | |
第41回創作ラジオドラマ大賞 奨励賞 『星と絵葉書』 第35回BKラジオドラマ脚本賞 最優秀賞 『夏の午後、湾は光り、』 第54回ギャラクシー賞 奨励賞 『冬の曳航』 第72回文化庁芸術祭 優秀賞 『冬の曳航』 |
京都府京都市出身[3]、在住[4]。早稲田大学第一文学部[5][6]卒業。シナリオ・センター大阪校出身(60期)[7][8]。中途失聴による重度の聴覚障害を持つ[9][10]。
略歴
編集小学6年生の頃よりだんだん耳が聞こえにくくなり、中学進学後に原因不明の感音性難聴と診断される[1]。兵庫県西宮市の私立中学に進学し同市内の祖母宅に下宿して学校に通い、中学2年時には阪神淡路大震災で被災している[3][4][10]。
大学進学後はハンディキャップを補いたいとして弁護士資格の取得を目指すものの、難聴がさらに悪化して20歳を迎える頃には人の声が全く聞き取れなくなる[4][10]。弁護士の夢を諦めかけた時に書店の店頭で一般の人が投稿した詩・童話を掲載する文芸雑誌に出会い、「もしかしたら、書けるのではないかな」と大学在学中より童話や詩を書いて出版社へ投稿を始め、童話が雑誌に掲載されたことで「書く仕事をしたい」と決心する[5][9]。大学卒業後には、「昔から映画やドラマが好きで多く見ているうちに、自分でも書きたくなった」としてシナリオ・センター大阪校にてシナリオを学び、20代半ばからシナリオを書き始める[7]。また、2008年に「塔」短歌会に入会し短歌も本格的に始めて、2010年には初挑戦で翌2011年1月の「歌会始の儀」の入選者10人に選出されている[5]。なお、「塔」短歌会からはその後退会している。
2013年に『星と絵葉書』により第41回創作ラジオドラマ大賞にて奨励賞を、翌2014年には『夏の午後、湾は光り、』でNHK大阪放送局が主催する第53回BKラジオドラマ脚本賞にて最優秀賞を受賞して、本格的に脚本家の道に進む[1][9]。「言葉だけで、聴いてる人が想像できるようになっている」ことが面白いとラジオドラマに取り組み[9]、平成29年(2017年)度の第72回文化庁芸術祭にて優秀賞を受賞したFMシアター『冬の曳航』などの作品で注目を浴びる[4]。
一方で、2015年にはNHK Eテレのバリバラ特集ドラマ『禁断の実は満月に輝く』で初めてテレビドラマの脚本を手掛け[11]、2020年1月には自らの震災体験ももとに執筆したNHK土曜ドラマ『心の傷を癒すということ』で初めて連続ドラマの脚本を担当する[4][10]。
NHKの2022年度下半期連続テレビ小説『舞いあがれ!』の脚本を担当し[12]、東大阪の町工場を舞台に飛行機に憧れるヒロインや、短歌でベストセラーとなっていく歌人を描いた。劇中で自身が創作した短歌は、ドラマのモチーフとなったとされる萩原慎一郎 『歌集 滑走路』の出版社である角川書店から歌集『トビウオが飛ぶとき 「舞いあがれ!」アンソロジー』として出版される事が決まった[13]。
受賞歴
編集作品
編集ラジオドラマ
編集- FMシアター(NHK-FM)
- 特集オーディオドラマ 君を探す夏(2020年12月26日、NHK-FM)
テレビドラマ
編集- バリバラ特集ドラマ 禁断の実は満月に輝く(2015年12月6日、NHK Eテレ)[1]
- 心の傷を癒すということ(2020年1月18日 - 2月8日、NHK総合)[4][10]
- ホーム・ノット・アローン(2020年5月18日 - 22日、NHK総合〈関西地域〉)
- 彼女が成仏できない理由(2020年9月12日 - 10月17日、NHK総合)
- 連続テレビ小説 舞いあがれ!(2022年10月3日 - 2023年3月31日、NHK)[12]
映画
編集- 心の傷を癒すということ 劇場版(2021年、ギャガ)
歌集
編集- トビウオが飛ぶとき 「舞いあがれ!」アンソロジー (2023年5月29日 角川書店 ISBN 9784048975926)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d “禁断の実は満月に輝く”. バリバラ. 日本放送協会. 2020年5月24日閲覧。
- ^ a b “FMシアター『星と絵葉書』〜脚本・桑原亮子さんからのメッセージ〜”. NHKドラマ. スタッフブログ. 日本放送協会 (2013年9月3日). 2014年9月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月24日閲覧。
- ^ a b 桑原亮子(インタビュアー:片岡)「桑原亮子さん脚本のドラマ、『心の傷を癒すということ』が、1月18日、夜9時より放送開始!」『月刊「シナリオ教室」 大阪校だより』、シナリオ・センター大阪校、2020年1月18日 。2020年5月24日閲覧。
- ^ a b c d e f 高松浩志 (2020年1月18日). “震災で奔走の精神科医、NHKドラマに 脚本は被災女性”. 朝日新聞デジタル 2020年5月24日閲覧。
- ^ a b c 成田有佳 (2010年12月24日). “歌会始の儀:入選者10人発表 皇居で来月14日”. 毎日新聞. オリジナルの2010年12月27日時点におけるアーカイブ。 2020年5月24日閲覧。
- ^ “第15回ACC学生CMコンクール ラジオCM部門大賞受賞 桑原 亮子さん”. 早稲田ウィークリー. ぴーぷる. 早稲田大学学生部 (2003年1月16日). 2020年5月24日閲覧。
- ^ a b 桑原亮子(インタビュアー:臼井)「桑原さん、第41回創作ラジオドラマ大賞にて奨励賞受賞!」『月刊「シナリオ教室」 大阪校だより』、シナリオ・センター大阪校、2013年6月30日 。2020年5月24日閲覧。
- ^ “『心の傷を癒すということ』を書いて/脚本家 桑原亮子さん”. シナリオ教室 ONLINE. シナリオ・センター (2020年4月9日). 2020年5月24日閲覧。
- ^ a b c d “ラジオドラマは“音の宇宙船” ―脚本家 桑原亮子―”. ハートネット. ろうを生きる 難聴を生きる. 日本放送協会 (2017年1月17日). 2020年5月24日閲覧。
- ^ a b c d e 松浦隆司 (2020年1月12日). “震災体験が糧…聴覚障害持つNHK番組脚本家の思い”. 日刊スポーツ 2020年5月24日閲覧。
- ^ “番組詳細 12月13日(日) O.A ドラマ「禁断の実は満月に輝く」〜前編〜”. バリバラ. 日本放送協会 (2015年12月13日). 2020年5月24日閲覧。
- ^ a b “2022年度後期連続テレビ小説『舞いあがれ!』制作発表”. NHK ドラマトピックス. NHK (2021年8月27日). 2021年9月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月9日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/kenyahagihara/status/1640966556195897344”. Twitter. 2023年4月5日閲覧。
- ^ “NHK FMシアター 「舞いあがれ!」スピンオフドラマ『歌をなくした夏』(2023年8月26日 放送)”. NHK 日本放送協会. 2023年7月9日閲覧。