任継愈
任 継愈（にん けいゆ[1]、じん けいゆ[1]、レン・ジーユイ[1]、1916年4月15日 - 2009年7月11日）は、中華人民共和国の中国哲学史家・仏教史家。中国国家図書館名誉館長[2]。
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| 繁体字 | 任繼愈 | ||||||
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| 簡体字 | 任继愈 | ||||||
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生涯 編集
1916年、山東省平原県に生まれる[3]。1938年、北京大学哲学系卒業[3]。同大学院（当時は西南聯合大学に疎開）に進学し、湯用彤と賀麟の指導のもと、1941年修士号取得[3][4]。
1942年から1964年まで、北京大学の講師・副教授・教授を歴任[3]。宋明理学・中国仏教・論理学などを講義[3]。1956年から中国科学院哲学研究所の研究員を兼任[3]。1959年に毛沢東と対談し「鳳毛麟角」と評される[4]。
1964年から1986年まで、中国科学院（のち中国社会科学院）世界宗教研究所の初代所長に就任[3][4]。1975年から1998年まで、全人代代表（第4-8期）を兼任[4]。
1987年から2005年まで、中国国家図書館館長に就任[3]。1999年、国際欧亜科学院院士に選出[3]。2009年1月、国務院により中央文史研究館館員に任命[3][4]。以上のほか、複数の学会の代表や、国の学術事業の委員などの要職を務めた[3]。
学問 編集
諸子百家から近代思想、三教から西洋哲学まで広く論じた[4]。とくにマルクス主義歴史学による『中国哲学史』（全4巻、1963年-1979年）の主編者として知られる[6]。同書は侯外廬主編『中国思想通史』とともに20世紀中国の学界で重視された[6]。そのほか『宗教詞典』『道蔵提要』『中国科学技術典籍通彙』『中国蔵書楼』『中国版本文化叢書』『墨子大全』『仏教大辞典』『中華大蔵経 漢文部分』『中華大典』などの主編者を務めた[7]。
著作（日本語訳） 編集
- 『中国近代思想史』石峻・朱伯崑と共編、大隅逸郎訳、三一書房、1956年、NDLJP:2970881
- 『中国仏教思想論集』古賀英彦ほか訳、東方書店、1980年、NDLJP:12285011
- 『老子訳注』坂出祥伸・武田秀夫訳、東方書店、1994年、ISBN 9784497944238
- 『定本中国仏教史』全3巻、丘山新ほか訳、柏書房、1992年-1994年。ISBN 9784760108275
ほか[8]。
参考文献 編集
- 岡村志嘉子「時代を率いた館長 任継愈館長と中国国家図書館」『アジア情報室通報』第7巻、第3号、国立国会図書館、2009年。 NAID 40016856168。
- 丘山新「悼念任継愈先生」『東方学』第120号、東方学会、2010年。 NAID 40017248656。
脚注 編集
- ^ a b c “任, 継愈, 1916-2009 - Web NDL Authorities (国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)”. 国立国会図書館. 2023年10月14日閲覧。
- ^ a b c 岡村 2009, p. 2.
- ^ a b c d e f g h i j k 岡村 2009, p. 3.
- ^ a b c d e f g 丘山 2010, p. 2.
- ^ 丘山 2010, p. 1.
- ^ a b 李宗桂 著、本間啓介 訳「二十世紀中国哲学研究の詳察と新世紀の展望」『倫理学』第19号、筑波大学倫理学原論研究会、2002年。143頁。
- ^ 丘山 2010, p. 5.
- ^ 松下道信. “道教の成立およびその歴史的展開に関する総合的研究”. KAKEN. 2023年10月14日閲覧。