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アストンマーティン・AMR22

アストンマーティン・AMR22（Aston Martin AMR22）は、アストンマーティンF1チームが、2022年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カーである。

アストンマーティン・AMR22
2022年イギリスGP仕様
カテゴリー F1
コンストラクター アストンマーティン
デザイナー アンドリュー・グリーン（CTO）
羽下晃生（チーフデザイナー）
先代 アストンマーティン・AMR21
後継 アストンマーティン・AMR23
主要諸元
サスペンション（前） プッシュロッド式
サスペンション（後） プルロッド式
全幅 2000mm
ホイールベース 3600mm
エンジン メルセデス M13 E Performance 1.6L V6 ターボ ミッドシップ
トランスミッション メルセデス製 8速+1リバース セミAT
重量 795kg
タイヤ ピレリ
主要成績
チーム アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラワンチーム
ドライバー カナダの旗 ランス・ストロール
ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル
ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ
出走時期 2022年
コンストラクターズタイトル 7位
通算獲得ポイント 55
初戦 2022年バーレーンGP
最終戦 2022年アブダビGP
出走優勝表彰台ポールFラップ
220000
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概要 編集

AMR22は、アルピーヌF1に加わったオトマー・サフナウアーに代わって、元BMWモータースポーツの新チーム代表、マイク・クラックが監督する最初のマシンとなった[1][2]。また、ダン・ファロウズはレッドブル・レーシングを離れ、2022年4月に開発チームに加わり、アストンマーティンのテクニカルディレクターに就任した[3]。

アストンマーティン本社で2022年2月10日に発表され[4]、翌日ドライバーのセバスチャン・ベッテルとランス・ストロールはシルバーストン・サーキットでシェイクダウンを完了した[5]。

アラムコとクリプト・ドットコムが車両全体のブランディングを行うシニアパートナーとしてチームに加わり、アラムコがチームの正式名に加わった[6][7][8]。ただし燃料やオイル等の供給にアラムコは関与せず、それらは従来どおりメルセデスのパートナーであるペトロナスが行う[9]。

AMR22は、利用可能なフロアの全幅を使用するワイドボディであることが注目された。サイドポッドラジエーターには深いカットがあり、二重フロアデザインを特徴としていた。上部サイドポッド全体に沿って冷却用の通気口があり、その前面開口部は以前の車に比べて小型になった[10][11]。スペインGPでは大幅にアップデートされた。デザインはレッドブルと似ており[12]、FIAの調査によりアップグレードが正当であることが確認されたが[13]、一部ではマシンのカラーリングに引っ掛けて「グリーンブル」などと揶揄された[14]。

2022年シーズン 編集

2022年もセバスチャン・ベッテルと、ランス・ストロールが共にドライバーとして留任した。ニコ・ヒュルケンベルグがリザーブドライバーとして発表された。

シーズン開幕戦前に、ベッテルが新型コロナウイルス感染症に罹患したため、ヒュルケンベルグが代役でレースに出場した[15]。初戦と第2戦サウジアラビアGPでは、両車ともレースを完走したが、ポイントを獲得することはできなかった。ベッテルはオーストラリアGPから復帰したが、レースではリタイアした。

その後エミリア・ロマーニャGPで8位と10位で初ポイントを獲得した。ストロールはマイアミGPとカナダGPで10位、ベッテルはモナコ、アゼルバイジャン、イギリスでポイントを獲得した。シンガポールGPではストロールが6位、ベッテルが8位となり、2度目となるダブルポイントを獲得した。アゼルバイジャン、シンガポール、日本GPでのベッテルとストロールの6位フィニッシュが、AMR22の最高成績となった。チームはコンストラクターズランキングで7位に終わった。

7月下旬、ベッテルは2022年シーズン限りでF1から引退すると発表した。AMR22が4度のF1世界王者がドライブする最後のマシンとなった[16]。

記録 編集

年 No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 ポイント ランキング
2022年 BHR SAU AUS EMI MIA ESP MON AZE CAN GBR AUT FRA HUN BEL NED ITA SIN JPN USA MEX SÃO ABU 55 7位
18   ストロール 12 13 12 10 10 15 14 16† 10 11 13 10 11 11 10 Ret 6 12 Ret 15 10 8
5   ベッテル Ret 8 17† 11 10 6 12 9 17 11 10 8 14 Ret 8 6 8 14 11 10
27   ヒュルケンベルグ 17 12

脚注 編集

  1. ^ “Szafnauer named Alpine Team Principal as Rossi confirms new structure”. Formula 1. 2022年7月12日閲覧。
  2. ^ “Mike Krack joins AMCF1 as Team Principal”. Aston martin. 2022年7月12日閲覧。
  3. ^ “Dan Fallows To Join Aston Martin Cognizant Formula One™ Team”. Oracle Red Bull Racing. 2022年7月12日閲覧。
  4. ^ “AMF1 launches AMR22 at Aston Martin HQ”. Aston Martin. 2022年7月12日閲覧。
  5. ^ “First pictures: New Aston Martin AMR22 makes track debut in Silverstone shakedown”. racefans.net (2022年2月11日). 2022年7月12日閲覧。
  6. ^ “The Aramco and Aston Martin Racing strategic partnership”. Aramco. 2022年7月12日閲覧。
  7. ^ “AMF1 and Aramco enter a long-term strategic partnership”. Aston Martin. 2022年7月12日閲覧。
  8. ^ “Aston Martin F1 pen deal with Crypto.com”. SportsPro. 2022年7月12日閲覧。
  9. ^ アストンマーチンF1、サウジアラビアの石油企業アラムコとパートナー契約締結を発表 - motorsport.com 2022年2月4日
  10. ^ “ANALYSIS: The intriguing design features on Aston Martin's new AMR22”. Formula 1. 2022年7月12日閲覧。
  11. ^ “The key features of Aston Martin's 2022 F1 car”. Autosport. 2022年7月12日閲覧。
  12. ^ “Aston Martin reveals 'Green Red Bull' overhaul ahead of F1 Spanish GP” (英語). www.autosport.com. 2022年5月20日閲覧。
  13. ^ “The key upgrades that have got everyone talking in Spain – including Aston Martin's dramatically updated AMR22”. Formula 1. 2022年7月12日閲覧。
  14. ^ “グリーン・レッドブル”と呼ばれるアストンマーティンAMR22。FIAは合法と明言も、レッドブルは知的財産流出を疑う - オートスポーツ・2022年5月21日
  15. ^ “Sebastian Vettel to be replaced by Nico Hülkenberg for the 2022 Bahrain GP after positive Covid-19 test”. formula1.com. 2022年6月4日閲覧。
  16. ^ “Sebastian Vettel to retire from F1 at the end of the 2022 season”. Aston Martin. 2022年7月15日閲覧。

外部リンク 編集

 
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