そっとさよなら」は、落合恵子小説作品。1977年8月10日(初版)に集英社より出版(のちに文庫化)。1979年にはよみうりテレビの制作により連続ドラマ化された。

概要 編集

妻子ある男性を愛した一人の女教師が、周りの反対や非難の中で既成の価値観を否定し、未婚の母になる決意をして、次第に女として目覚め、自分なりの幸せを求めて生きようとする姿を描く[1]

内容 編集

柚木律子は大学入学前まで長野市で、昭和35年(1960年8月に協議離婚した元小学校教諭の母・正江と二人暮らしだったが、大学入学後は上京し、大学卒業後は引き続き東京で、世田谷区立曙小学校の4年2組の担任をしている。雑誌の編集者の園部慎一は律子の学生時代からのボーイフレンドで、律子に恋を寄せているがなかなか切り出せないでいる。そんなある日、慎一と千鶴子に誘われて行った飲みの席で、宇宙工学の世界的権威である大学教授の瓜生竜彦と運命的な出会いをする。瓜生が妻子があるにもかかわらず、律子は愛してしまう。やがてそのようなことがルポライターにより週刊誌にすっぱ抜かれ、律子と瓜生は窮地に陥る…[2][3]

テレビドラマ 編集

そっとさよなら
ジャンル テレビドラマ
原作 落合恵子
脚本 石松愛弘
演出 荻野慶人
出演者 竹下景子 ほか
オープニング シュガー・ランド「そっとさよなら」 
言語 日本語
製作
制作 よみうりテレビ
三船プロダクション
放送
放送国・地域  日本
放送期間1979年4月12日〜1979年8月16日
放送時間木曜日21:00〜21:54
放送枠よみうりテレビ制作木曜9時枠連続ドラマ
放送分54分
回数19回
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テレビドラマは、1979年4月12日から同年8月16日までよみうりテレビ(制作)・日本テレビ系列の毎週木曜日21:00〜21:54の枠で放送された。全19回。

テレビドラマの設定では原作と異なる所があり、ヒロイン・律子の出身地は原作の長野から和歌山県太地町に、勤務している小学校も「光陽第一小学校」に変わっている。

しかし視聴率は平均8%台(ビデオリサーチ、関東地方)と低迷し[4]、全25回を予定していたものが19回で打ち切られた[4]。これに本作の演出兼企画制作室長(当時)の荻野慶人は「(裏番組の)ザ・ベストテンTBS)は強かった」と認めた[4]一方で「ヒロインの出産までドラマを続けたかったが残念だ」と話している[4]

キャスト 編集

スタッフ 編集

よみうりテレビ制作・日本テレビ系列 木曜21時枠
前番組 番組名 次番組
そっとさよなら

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 原作の「実川」(実川産業専務)に当たる。

出典 編集

  1. ^ 毎日新聞 1979年4月12日朝刊テレビ欄 本作の紹介記事より。
  2. ^ 京都新聞 1979年4月12日朝刊テレビ欄 本作の紹介記事より。
  3. ^ 『社報復刻版』北日本放送、1983年9月20日、611頁。NDLJP:12275415/317 
  4. ^ a b c d 週刊TVガイド 1987年7月20日号 p.20「REPORT・竹下景子が低視聴率で『そっとさよなら・・・・・・・』」