アメリカウエスト航空America West Airlines)はかつて存在していたアメリカ合衆国の航空会社。アリゾナ州テンピに本部を持ち、アメリカの10主要航空会社の1つとされていた。2007年USエアウェイズとの統合で消滅。

アメリカウエスト航空
America West Airlines
IATA
HP
ICAO
AWE
コールサイン
Cactus
設立 1981年2月[1]
運航開始 1983年8月1日[1]
運航停止 2005年 (USエアウェイズと統合)
ハブ空港 マッカラン国際空港
フェニックス・スカイハーバー国際空港
マイレージサービス Dividend Miles
会員ラウンジ US Airways Club
航空連合 スターアライアンス (USエアウェイズとして加盟)
親会社 America West Holdings
保有機材数 140機
就航地 95都市
スローガン What We Serve Is You
Across the U.S. and Pacific, what we serve is you"[2]
The More You Fly, The More We Make Sense [3]
Every flight counts[4]
It seems silly to pay more
Get on board
本拠地 アリゾナ州テンピ
代表者 Doug Parker (CEO)
外部リンク discover-tyo.com/americawest/
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アメリカウエスト航空本部

概要 編集

この航空会社は2つのハブ空港を維持していた。1つはアリゾナ州フェニックス市のフェニックス・スカイハーバー国際空港と2つめはネバダ州ラスベガス市のマッカラン国際空港。ここはアメリカ国内で2番目に大きな格安航空会社である。アメリカウエスト航空はアメリカ、カナダ、及びメキシコへおおよそ100路線に就航していた。ヨーロッパハワイへの路線はコードシェアーを活用してサービス提供していた。同社のコールサインはカクタス(CACTUS、サボテン)だった。

 
アメリカウエスト航空のボーイング737とアメリカウエスト・エクスプレスのビーチクラフト 1900

アメリカウエスト・エクスプレスはアメリカウエスト航空のためにメサ航空が運航していたコミューター及び地域路線の名称である。アメリカウエスト・エキスプレスの機材は43機で構成されていた。

歴史 編集

CEOのエド・ボーベイズ(Ed Beauvais)が3機のボーイング737型機を使いフェニックスを拠点に1983年1月に事業を開始した。

この航空会社は13都市へ11機の737型機の運航、1983年後半にネバダ州ラスベガス市に2番目のハブ空港を設定するという急激な規模拡張を行い、1984年には21機の飛行機及び23都市への運航と成長した。

1985年に、アメリカウエスト航空はスカイハーバー国際空港に拡張できるゲート・スペースがない状態にまで成長する。スカイハーバーの新しいターミナル4は1986年に承認されるが、追加されるゲートがターミナル4が完成する前に必要であると明白になり、臨時のコンコースがアメリカウエスト航空が使用するために6つのゲート (結局1990年に合計11ゲートになる) が加えられた、空港のターミナル3の南西の角に加えられる。

その後、フェニックス及びラスベガスからのローカルサービスのために相当数のデ・ハビランドDash 8 航空機を買収すると同時に、ノースウエスト航空リパブリック航空 (Republic Airlines) から購入した後、ノースウエスト航空から購入したボーイング757を主要機材とするなど、この航空会社の急成長は、1986年以降も続いた。

1986年中にも、増加した航空機を利用してラスベガスからの夜行便(red eye)の運航を始める。

1991年2月には元KLMオランダ航空のボーイング747を用いてホノルルから名古屋(当時の名古屋空港)への国際線に就航したが[5]、翌1992年には撤退し[6]、ホノルル線で使用していた747を手放した[7]

2005年、USエアウェイズと経営統合。アメリカウエスト航空がUSエアウェイズを吸収合併し、USエアウェイズの社名を継承し事実上の逆さ合併の形となった。2006年8月現在、便名はHPが使われているが、機材は塗装がUS Airwaysになっているものが多い(まだAmerica West塗装のものも存在する)。機内誌もUS Airwaysのものが使われており、America West色は表面上なくなってきているが、座席にはAmerica Westのマークが残っている。なお、機内アナウンスでは"US Airways operated by America West"とアナウンスされていた。

2007年、アメリカウエスト航空とUSエアウェイズは統合。これによってアメリカウエスト航空の名前は消えたが、USエアウェイズのICAOコードコールサインは、かつてのアメリカウエスト航空のものが引き継がれた。

他の商業的な利害関係 編集

アメリカウエスト航空は NBAフェニックス・サンズ大リーグ野球2001年ワールドシリーズ チャンピオンであるアリゾナ・ダイヤモンドバックスNFLアリゾナ・カージナルスの販売促進パートナー(スポンサー)である。

1992年、アメリカウエスト航空は「アメリカウエスト・アリーナ」としてフェニックス・サンズのホームコートの30年間の命名権に2,600万ドルを支払う契約を行った(USエアウェイズとの合併で社名変更されてからはUSエアウェイズ・センターと改称されている)。

保有機材 編集

 
アメリカウエスト航空のエアバスA319型機
 
アメリカウエスト航空のボーイング757-200型機

USエアウェイズとの統合後の保有機材及び機数は、USエアウェイズ#保有機材

All outstanding America West orders were transferred to the merged entity, US Airways.

アメリカウエスト航空保有機材及び機数
機種 機数 座席数 備考
First Economy 合計
エアバスA319-100 39 12 112 124
エアバスA320-200 55 12 138 150
ボーイング737-300 27 8 126 134
ボーイング757-200 12 14 176 190
合計 133  

退役機材 編集

アメリカウエスト航空退役機材及び機数
機種 機数 座席数 備考
First Economy 合計
ボーイング 737-100 8 8 100 108
ボーイング 737-200 64 8 114 122
ボンバルディア Dash 8-100 12 0 37~39 37~39
ボーイング 747-200 4 21 431 452

脚注 編集

  1. ^ a b Norwood, Tom; Wegg, John (2002). North American Airlines Handbook (3rd ed.). Sandpoint, ID: Airways International. ISBN 0-9653993-8-9. http://www.airwaysnews.com 
  2. ^ http://www.youtube.com/watch?v=ASHEiPjMrwo
  3. ^ http://www.youtube.com/watch?v=RPT2Mvj5jDs
  4. ^ http://www.youtube.com/watch?v=mpAGNUBAPJ0
  5. ^ 上船修二「アリゾナから、はじめまして!アメリカ・ウェスト航空名古屋乗り入れ!」 - 月刊エアライン1991年4月号
  6. ^ 国際便増加で名古屋空港は多国籍 乗り入れ航空会社は大阪を抜き二六社 平成の名古屋空港事情 - 中部財界1992年11月号
  7. ^ その後、同路線はノースウエスト航空が引き継がれたものの、数年で廃止されたが、ノースウエストと合併したデルタ航空により2010年12月22日に再開される事となった。

外部リンク 編集