カジカエデ(梶楓、学名:Acer diabolicum)はムクロジ科カエデ属落葉高木雌雄異種。別名、オニモミジ。古いクロンキスト体系ではムクロジ科に含められている。

カジカエデ
Acer diabolicum 4.JPG
雄花序 福島県 御薬園植栽 2012年5月
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
: ムクロジ目 Sapindales
: ムクロジ科 Sapindaceae
: カエデ属 Acer
: カジカエデ A. diabolicum
学名
Acer diabolicum Blume ex K.Koch
和名
カジカエデ(梶楓)
英名
Horned Maple

特徴編集

樹高は10-15m [1]、高いものは20m [2]に及ぶ。冬芽の鱗片は8-12対あり、瓦重ね状に並び、縁に短毛が生える。今年枝には褐色の短毛が生えるが、のちに落ちる。鱗片葉は長さ2.5-3cmになる広線形で、背面に淡黄褐色の絹毛を密生させ、葉が展開した後落ちる。は1-4対、対生する。葉身は、長さ4-12cm、幅5-15cmの5角形で、掌状に3-5浅・中裂し、基部は心形になり、縁は大きく粗い鋸歯がある。葉の表面の葉脈上と裏面に短伏毛があり、縁に短毛が密生し、表面の細脈は隆起する。葉柄は長さ1.5-10cmあり、葉身と同じ長さかまたは短く、短毛がある。

花期は4-5月。葉が展開する前に、長さ3-5cmの散房花序 [1]を前年枝の側芽から出す。はふつう暗紅色[1]で、雄花と比べ雌花の方が色が淡い[3]。雄花序は花が5-15個垂れ下がり、花柄は長さ1-3cm、萼片花弁が部分的に合着した長さ5mmになる鐘形の花被筒になり[2]雄蕊は7-10個で花被筒より長く、退化雌蕊は微小。雌花序は花が3-9個やや上向きにつき、萼片、花弁は5個ときに4個で合着せず[3]、雄蕊はなく、子房は短毛が密生し、花柱は外曲する。果期は7-8月。果実翼果で、黄褐色の長剛毛があり、分果の長さは2.5-3cmになり、翼果は鋭角に開く[2]か、ほとんど開かない[1]

名称編集

和名は、葉がクワ科カジノキ(梶の木)に似ることによる[1][4]。オニモミジとは、カエデとしては葉が分厚く果実に剛毛があるため、「鬼」を冠したもの[4]

分布と生育環境編集

日本固有種。本州の宮城県以南、四国および九州に分布し、暖帯および温帯の山地の肥沃な谷間や緩やかな傾斜地の中腹に生育する[1]。東北地方の日本海側、新潟県、長野県北部、富山県にはなく[2]、近畿地方、中国地方には少ない[1]

利用編集

材は、器具材として利用される。また、公園樹として植栽される[1]

ギャラリー編集

脚注編集

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  1. ^ a b c d e f g h 『樹に咲く花 山溪ハンディ図鑑4』pp.366-367
  2. ^ a b c d 『日本の野生植物 木本Ⅱ』p.16
  3. ^ a b 『カエデ識別ハンドブック』pp.90-91
  4. ^ a b 緒方健「オニモミジ」、『週刊朝日百科植物の世界』33、279頁。

参考文献編集