カモシカ氈鹿羚羊)とは、広義には、ウシ目(偶蹄目)ウシ亜目(反芻亜目)ウシ科ヤギ亜科の、ヤギ族以外、すなわち、サイガ族・シャモア族・ジャコウウシ族の3族の総称。8属10種が属す。

カモシカ
Lightmatter japanese serows.jpg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
亜綱 : 獣亜綱 Theria
: ウシ目 Artiodactyla
亜目 : ウシ亜目 Ruminantia
: ウシ科 Bovidae
亜科 : ヤギ亜科 Caprinae
階級なし : カモシカ
和名
カモシカ

シカの名が入っているが、シカの属するシカ科ではなく、ウシヤギと同じウシ科に属する[1]。したがって、シカとは違い、ウシ科のほかの種同様、角は枝分かれせず、生えかわりもない。

羚羊をカモシカではなくレイヨウと読めば、アンテロープ、つまり、ウシ科の大部分を含む(しかしカモシカは含まない)不明確なグループのことになる。細く伸びた足を指す「カモシカのような足」という表現に現れるカモシカとは、本来はレイヨウのことで[2]、羚羊をカモシカと呼ぶように変化したことで混同されたが、実際のカモシカの足は太い[3]

狭義のカモシカ編集

狭義には、シャモア族カモシカ属(シーロー属)の動物、すなわち、シーロー亜属のスマトラカモシカ(シーロー)、カモシカ亜属のニホンカモシカタイワンカモシカの3種を指す。これらはアジアの山岳部を生息域とする。

 
野生のニホンカモシカ

また、日本ではしばしば、カモシカと言えば、国内に棲息する唯一のカモシカ類であるニホンカモシカを指す[4]山形県栃木県山梨県長野県富山県三重県の県の獣にも指定されている。

語源編集

本来はニホンカモシカを指した。その語源はカモ + シカ(鹿)であるが、カモの語源には諸説ある。

  • ニホンカモシカが険しい山岳(かま)に住むことから。
  • 毛氈(もうせん、けむしろ、かも)にニホンカモシカの毛を織ったことから[4]
  • ニホンカモシカは、古くは狩猟対象であり食用とされていた、その味が鴨のように美味だから「カモシカ」という説もある。
  • 谷間などを走っている様を上から見下ろすと、カモシカの背中の毛色が揺れ動き鳥などが飛んでいるようにも見えたから、という説もある。

分類編集

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ 関 1980, pp. 22-23.
  2. ^ 関 1980, p. 24.
  3. ^ フジテレビトリビア普及委員会『トリビアの泉〜へぇの本〜 5』講談社、2004年。
  4. ^ a b 関 1980, p. 22.

参考文献編集

  • 千葉彬司 『カモシカ物語 中公新書』中央公論社(現:中央公論新社)、1981年4月
  • 落合啓二 『カモシカの生活誌』 どうぶつ社、1992年12月
  • 小野勇一『ニホンカモシカのたどった道 中公新書』中央公論新社、2000年6月
  • 関, 勝「カモシカ」 『森林立地』第22巻第1号、森林立地学会、1980年、 22-27頁、 doi:10.18922/jjfe.22.1_22ISSN 0388-8673

外部リンク編集

  •   ウィキスピーシーズには、カモシカに関する情報があります。
  •   ウィキメディア・コモンズには、カモシカに関するカテゴリがあります。