グッド・シェパード

グッド・シェパード』(The Good Shepherd)は、ロバート・デ・ニーロ監督による2006年アメリカ映画。監督本人も出演している。マット・デイモンアンジェリーナ・ジョリーの共演作で、全米では2006年12月に公開された。

グッド・シェパード
The Good Shepherd
監督 ロバート・デ・ニーロ
脚本 エリック・ロス
製作 ロバート・デ・ニーロ
ジェームズ・G・ロビンソン
ジェーン・ローゼンタール
製作総指揮 フランシス・フォード・コッポラ
デイヴィッド・C・ロビンソン
ガイ・マッケルウェイン
ハワード・カプラン
クリス・ブリガム
出演者 マット・デイモン
アンジェリーナ・ジョリー
ロバート・デ・ニーロ
ガブリエル・マクト[1]
音楽 ブルース・フォーラー
マーセロ・ザーヴォス
撮影 ロバート・リチャードソン
編集 タリク・アンウォー
製作会社 モーガン・クリーク・プロダクションズ
トライベッカ・プロダクションズ
アメリカン・ゾエトロープ
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル映画
日本の旗 東宝東和
公開 アメリカ合衆国の旗 2006年12月22日
日本の旗 2007年10月20日
上映時間 167分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $85,000,000
興行収入 $99,480,480[2] (正確には旗ではありません)世界の旗
$59,952,835[2] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
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なお、タイトルの『グッド・シェパード』とは聖書内(ヨハネによる福音書第10章1〜21節)に登場する「良き羊飼い」を意味する。第57回ベルリン国際映画祭において出演者たちの演技に対し銀熊賞 (芸術貢献賞)が授与された。

ストーリー編集

1961年4月17日キューバ革命により共産主義政権へと変わったキューバのピッグス湾に、亡命キューバ人の部隊が政権の転覆をもくろんで上陸。しかし、これを支援するアメリカ中央情報局(CIA)内部の情報漏れによって作戦は失敗してしまう。世に言うピッグス湾事件である。

この一件によりCIAは窮地に追い込まれ、作戦の指揮を執った諜報員・エドワード・ウィルソンにも疑いの目が及ぶ。そんな中、彼の元に一本のテープと写真が送られてくる。そこにCIAの内通者と敵国のスパイの臭いを感じ取ったエドワードは、部下にテープと写真の分析を依頼する…。

登場人物編集

エドワード・ウィルソン
演 - マット・デイモン、日本語吹替 - 宮本充
本映画の主人公。イェール大学に在籍し、エリートの秘密結社スカル・アンド・ボーンズに参加する。敵国のスパイの疑いがあった教授を調査したことから、OSSにリクルートされ、諜報員の道を進むことになる。戦後もCIAに勤務し、敵国からは“マザー”のコードネームで恐れられた、優秀な諜報員。
映画のCIAテクニカル・アドバイザーであるミルト・ヘアデン、脚本のエリック・ロスによれば、モデルは実在のCIA諜報員であるジェームズ・アングルトンリチャード・ビッセル英語版などの複合的イメージに、オリジナル要素を組み合わせているという。
マーガレット・ラッセル・ウィルソン“クローバー”
演 - アンジェリーナ・ジョリー、日本語吹替 - 湯屋敦子
ラッセル上院議員の娘で、ジョンの妹。エドワードの妻となる。
ビル・サリヴァン将軍
演 - ロバート・デ・ニーロ、日本語吹替 - 小川真司
エドワードをOSS、CIAにリクルートした老将軍。
モデルは「アメリカ情報活動の父」と呼ばれたウィリアム・ドノバン
エドワード・ウィルソン・ジュニア
演 - エディ・レッドメイン
エドワードとクローバーの間に生まれた子。やがて父と同じCIAに勤めることになる。
ローラ
演 - タミー・ブランチャード英語版
エドワードのイェール大学時代の交際相手。難聴のため片耳に補聴器をつけている。エドワードがクローバーを妊娠させてしまったことで、二人の仲は破局を迎える。
リチャード・ヘイズ
演 - リー・ペイス
スカル・アンド・ボーンズのメンバーで、CIAでのエドワードの上司。アレン引退後、CIA長官に。
ラッセル上院議員
演 - キア・デュリア
ジョンとクローバーの父。スカル&ボーンズのOB。
フィリップ・アレン
演 - ウィリアム・ハート、日本語吹替 - 菅生隆之
エドワードのスカル&ボーンズの先輩で、CIAの長官。ピッグス湾侵攻作戦失敗の原因となったCIA内部での情報漏れについて、エドワードに疑いの目を向ける。
レイ・ブロッコ
演 - ジョン・タトゥーロ、日本語吹替 - 水野龍司
エドワードの部下。OSS出身。
サム・ミュラック
演 - アレック・ボールドウィン、日本語吹替 - 田中正彦
FBI捜査官。学生時代のエドワードに、フレデリックス教授の調査を依頼する。エドワードがCIA入局した後も、彼への協力を続ける。
フレデリックス教授
演 - マイケル・ガンボン、日本語吹替 - 稲垣隆史
イェール大学でのエドワードの指導教官。エドワードの調査により退官に追い込まれるが、後に英国の諜報員としてエドワードを再び指導する。
アーチ・カミングス
演 - ビリー・クラダップ、日本語吹替 - 川本克彦
エドワードがロンドンで知り合った英国の諜報部員。MI6所属。ヴァレンティン・ミロノフに『ユリシーズ』の初版本を送る。
ハンナ・シラー
演 - マルティナ・ゲデック
ベルリン赴任時のエドワードの部下。通訳担当のドイツ人。
ヴァレンティン・A・ミロノフ
演 - ジョン・セッションズ英語版
アメリカに亡命した元KGB士官。同姓同名の亡命希望者が出現し、エドワードに疑惑を与える。
スタス・シヤンコ“ユリシーズ”
演 - オレグ・ステファン英語版
KGBの大物諜報員で、エドワード最大のライバル。
ジョゼフ・パルミ
演 - ジョー・ペシ
キューバのマフィアで、反カストロ派。CIAのビッグス湾上陸作戦に協力。

トリビア編集

エリック・ロスによる脚本は9年前に完成しており、監督をフランシス・フォード・コッポラが務めることになっていたが、紆余曲折を経て、デ・ニーロにその役がまわった。ちなみにコッポラは本作に製作総指揮として名を連ねている。

エドワード・ウィルソンを演じることに興味を持っていたレオナルド・ディカプリオにデ・ニーロはその役をオファーしたが、撮影を予定していた2004年秋には『ディパーテッド』の撮影が入っていたため、ウィルソン役はマット・デイモンに渡った。

ジョー・ペシ演じるジョゼフ・パルミは、サム・ジアンカーナがモデルになっている。

現在日本でインテリジェンス(諜報活動)についての積極的な評論活動を行っている論客・手嶋龍一佐藤優の両名が、この映画を賞賛している。なお、手嶋は映画のパンフレットに、佐藤は映画のホームページに、それぞれ解説を寄稿している。

この種の小説・映画については、一切の論評を行わないことを常としているCIAが、本映画については事実(あるいはCIAが「事実」としているもの)との違いを分析し公表している[3]

脚注編集

外部リンク編集