ジム・カスタム

ジム・クゥエルから転送)

ジム・カスタム (GM CUSTOM) は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型機動兵器「モビルスーツ (MS)」のひとつ。初出は、1991年に発売されたOVA機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』。

作中の軍事勢力のひとつである地球連邦軍の量産機で、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』に登場するジムの改良型。「やられ役」としての描写が多いジムとしては珍しい、「エースパイロット用の高性能機」という設定が特徴。OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場するガンダムNT-1とはパーツの一部を共用しており、外見も似通っている。『0083』劇中ではサウス・バニング率いる、ペガサス級強襲揚陸艦「アルビオン」のMS部隊の主力機として活躍する。

メカニックデザインカトキハジメ

本記事では、ほかの外伝作品に登場するバリエーション機などについても解説する。

設定解説編集

諸元
ジム・カスタム
GM CUSTOM
型式番号 RGM-79N
頭頂高 18.0m
本体重量 42.0t
全備重量 57.6t
装甲材質 チタン合金セラミック複合材
出力 1,420kW
推力 30,000 kg×2(背部)
1,870 kg×4(足部裏側)
(総推力)67,480kg
武装 頭部60mmバルカン砲×2
ビーム・サーベル
ジム・ライフル
ビーム・ライフル
シールド
搭乗者 サウス・バニング
アルファ・A・ベイト
ベルナルド・モンシア

U.C.0080年10月13日に施行された「連邦軍再建計画」に基いて開発された機体[1]。RGM-79 ジムの派生機の一つとして、一年戦争終結後に製造された[2]。設計の折にはRGM-79SCRGM-79GRGM-79GSガンダムNT-1などの技術も反映されている[1]。とりわけ、ガンダムNT-1とは基本設計やパーツ規格までもが共通化されており、開発は同機を担当したオーガスタ基地にて行われた[1]

従来のジムと比較してアポジモーターや出力の強化が行われており[3]、関節部にはマグネットコーティングも施されているほか、ジェネレーターはタキム社製の高出力モデルが採用されている[4][注 1]

デラーズ紛争前後の連邦製量産機としては最上位機として位置付けられている[2][注 2]が、突出した面の少ない無難な機体特性を持っており、本機の評価を端的に表現すれば「特長がないのが特徴」とも揶揄される[2]。性能に比例して製造コストも高かったため、実際の配備は少数のエース級パイロットのみにとどまった[2]。しかしながら、後年においてもエゥーゴなどの部隊で運用されており、コクピットシートなどに改良を施した機体も存在している[4]。機体カラーは部隊ごとに異なり、アルビオン配属機は全体がブルーグレー、グレイファントム配属機は青系基調、連邦軍標準機はRGM-79に準ずるもの、エゥーゴ所属機は同軍のジムIIと同様である[4]

デラーズ紛争後は生産ラインが特殊部隊ティターンズの管理下に置かれ、若干の設計変更と共に黒と濃紺(ティターンズ・カラー)に塗装されたジム・クゥエルの生産に切り替えられた[2]

武装編集

頭部60mmバルカン砲
頭部内蔵式の60mmバルカン砲で、2門設置される。
ビーム・サーベル
従来のジムとは逆のバックパック右側に1基装備される。
ジム・ライフル
型式番号はHWF GR・MR82-90mm[1]。90mmマシンガンであるが、「ジム・ライフル」の通称で呼ばれる。ゲルググ・マリーネドム・トローペンなど、ほとんどのデラーズ・フリート所属MSを撃破する威力を持つ実体弾を用いる。
ジム・マシンガン
型式番号はHWF GMG・MG79-90mm[1]。「ブルパップ・マシンガン」とも呼称される[6]。ジム・ライフルと共通規格の装備。
シールド
ジム・コマンド用モデルの更新型[2][注 3]
ビーム・ライフル
『0083』に登場した機体は装備せず、後述の『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』に登場するエゥーゴカラーの機体が装備。ジムIIのものと同型である。

劇中での活躍編集

OVA『0083』第3話にて初登場。ジオン公国残党軍デラーズ・フリートに強奪されたガンダム試作2号機の奪還任務を受けたペガサス級強襲揚陸艦アルビオンに3機が配備され、同艦のMS隊隊長サウス・バニング大尉、補充パイロットのアルファ・A・ベイト中尉とベルナルド・モンシア中尉が搭乗する。モンシアは配属直後の本機をバニングに無断で持ち出し、コウ・ウラキ少尉操縦のガンダム試作1号機と模擬戦をおこなう。

第4話では、ノイエン・ビッター少将が指揮するキンバライド基地防衛隊と交戦し、ドム・トローペン4機を含むMS部隊を母艦アルビオンとの連携で全滅させるも、ザクII F2型の攻撃でベイト機が脚部に被弾し、行動不能となる。

第5話では、シーマ・ガラハウ中佐率いるシーマ艦隊とアルビオンのジム・カスタム部隊が交戦し、ゲルググM部隊と激戦を繰り広げる。戦闘終盤、シーマ専用ゲルググMに圧倒されたガンダム試作1号機を救うべく、バニングが本機で初出撃している。バニング機はゲルググMを1機撃墜し、シーマ機を撤退させる。

第8話では、シーマ艦隊と遭遇した戦艦バーミンガムを援護すべく、バニング機がガンダム試作1号機フルバーニアンジム・キャノンIIを率いて出撃。バニング機は再びシーマ機と交戦するが、敵機の110ミリ速射砲弾が右腹部に命中する。機体に変調はないかに見えたが、母艦へ戻る途中に突然爆発し、機体は失われバニングも戦死する。残されたモンシア機とベイト機はその後もアルビオン所属機として活躍し、デラーズ・フリートのMSを多数撃墜している。

『0083』以前に制作された、のちの時代を描いたテレビ版『機動戦士Ζガンダム』に本機の設定はまだなかったが、『0083』以後に制作された劇場版『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』にはジム・キャノンIIとともにエゥーゴ側の戦力として配備されている様子が数カット描かれている。正規カラーのブルーグレーで塗装された機体だけでなく、ジムIIと同様のエゥーゴ・カラーで塗装された機体も登場する。

雑誌・ウェブ企画『A.O.Z Re-Boot』では、ティターンズ所属機が登場。同隊設立直後から後継機のジム・クゥエルが配備されるまでの約2か月という極めて短い期間にのみ運用されている。ジム・クゥエルと同じティターンズ・カラーの濃紺を基調とする[7]

派生機・関連機編集

ジム・キャノンII編集

ジム・クゥエル編集

『0083』に登場するジム・カスタムのバリエーション機。メカニックデザインカトキハジメ。OVA本編の原画が描かれてから設定画が描き起こされたという特殊な経緯を持つため、劇中と設定画で形状に一部相違が見られる。カラーリングも、黒とダーク・グレーに近い。発表から後年の雑誌・ウェブ企画『A.O.Z Re-Boot』では、『0083』劇中に登場した機体はジム・クゥエル(前期生産タイプ)であると設定された。

また、プラモデル「1/100 マスターグレード ジム・クゥエル」の製作に伴って新たに設定画が描き起こされた際には、当初の設定画とは全体的に印象が異なる直線的なデザインへ変更されており、特にランドセルに関しては、各部のバランスがリデザインされている(先に発売されたガンダムNT-1の金型を一部流用してのキット化という事情も重なり、デザインの統合性を重視しなければいけなかった)。カラーリングに関しても、ティターンズ・カラーのガンダムMk-IIを意識した濃紺へ変更されており、その後の作品に登場する場合にも踏襲されている。

設定解説(ジム・クゥエル)編集

諸元
ジム・クゥエル
GM QUEL
型式番号 RGM-79Q
ARZ-79GQ(レジオン)
所属 ティターンズ
レジオン
建造 ルナツー
生産形態 量産機
頭頂高 18.0m
本体重量 39.8t
全備重量 56.3t
装甲材質 チタン合金セラミック複合材
出力 1,420kW
推力 27,000 kg×2(背部)
1,870 kg×4(足部裏側)
(総推力)61,480kg
武装 頭部60mmバルカン砲×2
ビーム・サーベル
ジム・ライフル
ビーム・ライフル
シールド
搭乗者 劇中での活躍を参照

ジオン公国軍残党の掃討やスペースコロニー内での治安維持任務用に配備された、ティターンズ初期の主力機[2]。機体名称の「Quel」には「鎮圧する(quell)」という意味と共に「地球の法と権限を行使する(Qualified to Use Earthly Law または QUalified to Enforce the (Earth) Law)」という意味が込められている[1]

基本構造はガンダムNT-1に連なるオーガスタ系の機体で[1]デラーズ紛争期にエースパイロット向けに配備されたジム・カスタムをベースとしている[2]。ただし、ジャミトフ・ハイマンは自身の政治生命を危うくさせるガンダム開発計画の反映や、アースノイドとしてのプライドゆえにジオン公国系の技術導入を良しとしなかったため、開発は旧ジオニック社の技術者が多く在籍するアナハイム・エレクトロニクスなど民間企業の協力を介さず、アースノイドで構成されたルナツー工廠内で独自におこなわれた[1][注 4]。その結果、ジム・カスタムの基礎設計を踏襲しながらも、コロニー内での戦闘に則したセンサーの強化、対人制圧用の脚部センサー設置などがおこなわれている[1]。比較的加重の負担が少ない腕部構造に限定し、後のムーバブルフレームの前身的機構が試験的に採用されている[1][注 5]

運用は宇宙世紀0083年12月に開始された[2][注 6]。コクピットは宇宙世紀0084年時点では従来型[8]だが、宇宙世紀0085年時点でリニアシート式に換装された機体が存在する[注 7]

ジムのバリエーション機のほとんどが白系統の塗装であるのに対し、本機はティターンズ・カラーである濃紺の塗装が施されているが、ティターンズ以外に配備された機体はこの限りではない。

同じく連邦系の技術だけで作られたジムII同様、グリプス戦役時にはすでに旧式化し、第一線を退いている。

武装・装備(ジム・クゥエル)編集

頭部60mmバルカン砲
頭部に2門内蔵される近接戦用機関砲。初代ガンダムより受け継がれてきた連邦系MSの伝統的な武装。
ビーム・サーベル
型式番号:XB-G-1065H
ガンダムNT-1以降の機体に採用されたセンター配置型エネルギーサプライユニットに対応した、ビーム・サーベル。グリップ内蔵のエネルギーCAPシステムと、マニピュレータープラグ双方からのドライブが可能なデュアルサプライデバイス方式を採用している。ジム・カスタムに採用されたXB-G-1019H型のマイナーチェンジモデルで、基本性能はほぼ同等である。
ジム・ライフル
型式番号:HFW-GR・MR82-90mm
90mm口径の実体弾ライフル。ジム・カスタムに採用されたものと同一武装で、発砲時の排莢機構を省略したケースレスタイプの弾丸を使用し、連続発射する。ジム・クゥエルは任務の性質上、市街地での運用場面が多いことから、こうした機構は周囲の建造物や民間人に余計な被害を与えることなく、任務遂行の円滑化に貢献している。
ビーム・ライフル
型式番号:BOWA・BR-S-85-C2
ジムIIなど、別系列の機種にも広く使用されるビーム・ライフル。ビームスプレーガンの生産ラインを流用して作られた廉価モデルだが、出力や稼働時間面での改良が加えられており、充分に実用的な性能を持つ。
型式番号:XBR-M84a
コンペイトウ方面軍所属機体では、ガンダムTR-1[ヘイズル]と同型のビーム・ライフルを装備した機体が存在したとの説もある[10]。『Re-Boot』にて、火星に持ち込まれた機体はアーリー・ヘイズルも含め、2連結Eパック方式ショートバレルタイプを使用している。このため、腰部にEパックを2個マウントできるホルダーが追加されている。
シールド
型式番号:RGM・M-Sh-ABT/S-0019S
別系列機にも広く普及された防御武装。着弾時の効率的な運動エネルギーの減免・拡散を目的とした曲面主体のフォルムを持つ。表面には特殊コーティング処理が施され、ビーム兵器に対してもある程度の耐久性を持つ。裏面にはマシンガンの予備マガジンを計2基マウント可能。
チョバム・アーマー
雑誌・ウェブ企画『A.O.Z Re-Boot』で設定された。
ガンダムTR-1による実験データを反映したもので、ザクIIドムなど実体弾を主兵装とするジオン残党のMSに対しては有用な装備である[7]

劇中での活躍(ジム・クゥエル)編集

OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』および劇場版『機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光』のエピローグでは、結成直後のティターンズの戦力として、アレキサンドリア級巡洋艦「アル・ギザ」に搬入される2機が登場する(前期生産タイプも参照)。

劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』では、グリプズから出港直前のアレキサンドリアの周辺で1機が登場する。

劇場アニメ『機動戦士ガンダムNT』では、宇宙世紀0087年にオーガスタ研究所に配備中の1機が登場する。

マスターグレードの本機のプラモデルの説明書に掲載されたエピソードでは、エアーズ市におけるMSを持ち出した過激な労働組合の闘争行動を瞬時に鎮圧している。漫画『GUNDAM LEGACY』でもこのエピソードが取り上げられており、パイロットの中にはフォルド・ロムフェロー大尉もいる。ザクII F2型のザクマシンガンの直撃をシールドで防ぎきっている。

漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』では、ティターンズに転属となったあとの元ペガサス級強襲揚陸艦「アルビオン」のクルーの活躍も描かれており、アルファ・A・ベイト大尉、ベルナルド・モンシア大尉、チャップ・アデル中尉が搭乗する。その後、モンシア機は味方であるデボス・ロア大尉機による誤射を受けて損傷した頭部をジム・カスタムのものに(再塗装せず)交換している。また、上記のフォルド機も登場する。そのほかのパイロットはトクシマ

雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』では、後述のガンダムTR-1[ヘイズル]のベースとなっているほか、のちに2号機となる予備機も配備されている。また、コンペイトウ方面軍の一般部隊用の機体として、通常のジムと同様の赤と白のカラーリングが施された機体が登場している[10]

雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』では、反ティターンズ組織「ケラウノス」追撃部隊のヒューイット・ライネス大尉とソウイチ・オビノ少尉が搭乗し、オビノ機大破後はアーネスト・マクガイア少尉機が補充される。

『A.O.Z Re-Boot』では、グリプス戦役の敗戦を受けて火星に渡り、ジオン残党組織「レジオン」に合流したティターンズ残党(トリスタン派)がレジオン建国戦争において運用している[7]。カラーリングはトリスタン率いるティターンズ内の秘密特殊部隊「ブラックヘアーズ」の部隊カラーである漆黒を基調に、一部が白などで塗り分けられているが[11]、レジオン所属であることを示すためにシールドの一部が赤く塗られ、同軍のエンブレムが大きく描かれている[7](本体のカラーリングは黒1色に近い)。その後を描いた漫画『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』ではレジオンに奪われているが(型式番号:ARZ-79GQ[12])、「うさぎ狩り」の刑に処されるドナルドのためにトリスタンが1機を調達する。アリス親衛隊およびアリシア・ザビと交戦の末に敗れるが、機体はティターンズ残党に回収され、アーリー・ヘイズルに改修される。

ガンダムエース』2003年7月号掲載の短編漫画「OVER THE MIND」(『くろうさぎのみた夢』の前日譚に当たり、のちに同作単行本第1巻に再録)の冒頭では、脱走した「実験体」の捜索の任に就いている。

漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』では、宇宙世紀0090年には民間軍事会社「テミス」に払い下げられており、同社所属機としてコンペイトウ駐留部隊の機体に類似したカラーリング(肩部が赤)の機体が登場する[13](「テミス」のエンブレム・マーキングを外した機体も存在する[14])。

「GAデータ」と呼ばれる仮想空間を舞台とする漫画『ガンダムEXA』では、脱走したゼロ・ムラサメ追跡のためにジェリド・メサカクリコン・カクーラーエマ・シーンの3人が本機に搭乗している。

ジム・クゥエル(前期生産タイプ)編集

『0083』のエピローグに登場した機体に、『A.O.Z Re-Boot』で設定を付与したものである(型式番号:RGM-79Q)。同企画のカラー画稿では、劇中と異なり濃紺となっている。

ティターンズが初期に配備した機体で、おもに「アル・ギザ」などに配備される。腕部はジム改、脚部はジム・カスタムと同型であるほか、頭部や脚部スラスターの配置など細部も異なる[7]

ジム・カスタム高機動型編集

GP01-Fbのバックパックの評価試験を行ったジム・カスタムをベースとする試作機(型式番号:RGM-79N-Fb)。

ユニバーサル・ブースター・ポッドを有する特徴的なバックパック以外にも、脚の一部をGP01-Fbと共用する。本機専用の武装として、独自形状のビーム・ライフルを携行する[注 8]。なお、GP01の陸戦型バックパックの評価試験は、RGM-79 パワード・ジムが行っていた。

初出はムック本GUNDAM WEAPONS マスターグレードモデル"ガンダムGP02A"編』に掲載された、モデラーの八須誠による模型作例。ゲーム『SDガンダム GGENERATION-ZERO』に登場したことを八須は喜び、同機体の模型作例を新規にリアル体形とSD体形の2体を制作し、『月刊ホビージャパン』2000年7月号に掲載された。新規製作分において、バックパック基部はジム・カスタムのものとなり、携行武装もジム・ライフルとなっている。

ジム・カスタム《シルバー・ヘイズ》編集

小説『機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ』に登場するジム・カスタムのカスタマイズ機(型式番号:RGM-79N)。

不法購入によって宇宙海賊「シュテンドウジ」に渡った機体で、シュテンドウジのパイロットであるウイングス・ハウザーの専用機となっている。全身が銀色に彩られており、頭部に角をイメージした2本のデコレーションが追加されているが、機体への大幅な改造は行われていない。また、携行するシールドの形状は通常のジム・カスタムのものと異なる。

左腕を損傷した後、後述のシルバー・ヘイズ改として改造される。

ジム・カスタム《シルバー・ヘイズ改》編集

小説『機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ』に登場するジム・カスタムのカスタマイズ機(型式番号:RGM-79N)。

宇宙海賊「ファラク」の高機動型ゲルググに対抗するため、シルバー・ヘイズにさらなる改造を施した機体。先端部の3か所からビーム刃を発生させる新型兵装「ビーム・ミツマタ」を携行しており、これによって高機動型ゲルググのビーム・ナギナタに対抗できるだけでなく、通常のビーム・サーベルよりエネルギー消費が抑えられており、継戦能力も向上している。また、左腕にはアレックスと同型のガトリング砲を装備しており、総合的な火力の向上も図られている。

ファラクとの戦いの後、マリア・シールド社を立ち上げて以降もウイングスは本機を愛用しており、ヘルズゲート攻略戦でも本機でカインの援護に回っている。

ジム・カスタム(アトミックヘビーアーマー)編集

漫画『0083 REBELLION』に登場。映像版には登場しない(型式番号:RGM-79N AHA)。

ジム・カスタムをベースにアトミック・バズーカの運用を可能とした機体。本機の機体説明により、ザクIの使っていた核が原子爆弾だったという設定になった。

アトミック・バズーカ自体にミノフスキー粒子を使った高圧フィールドによって純核融合弾を発射するという意欲的な設計であったが、アトミック・バズーカの設計の不備により、1発発射しただけで二度と使えなくなるという欠点が存在する。なお、後継機に当たるガンダム試作2号機では、純核融合弾からMk82レーザー核融合弾に変更されている。

ジム・カスタム(サンダーボルト版)編集

漫画『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場。本体のデザインは同作品の登場MSに比べてほとんどアレンジされていないが、関節部はシーリングが施されており、バックパックは4基のスラスター付きアームが伸びたものとなっている。また、シールド裏にワイヤー付きシザース・アンカーを装備した機体もある。

0080年に、サイド6に逃げ込もうとする南洋同盟の船団を撃破するため、ペガサス級「タイコンデロガ」を旗艦とする艦隊から12機が出撃するも、失敗に終わる。判明しているパイロットはボルコフ大尉、バーバラ中尉、トミー。

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ ジェネレーターについては、ガンダム級と称している資料も存在する[5]
  2. ^ 劇中でも、本機に搭乗したパイロットたちが「旧式のゲルググなら楽なもの」と、一年戦争当時の高性能機を見下す発言をしている。
  3. ^ 劇中第4話では、ドム・トローペンのラケーテン・バズーカ弾がモンシア機のシールドに命中し、同機の盾は粉砕された。第5話では、シーマ専用ゲルググMの発射したビームがモンシア機のシールドに被弾し、上半分が吹き飛んだ。第8話では、同じくシーマ専用ゲルググMの110mm速射砲弾でバニング機のシールドそのものが粉砕されている。
  4. ^ 腹部コクピットハッチのほか、額中央、頭部側面インテーク、胸部左に増設されたセンサーなどに、後のRX-178 ガンダムMk-IIへ繋がる意匠が認められる。
  5. ^ 胸部複合インテーク・ダクトおよびバックパックは、ジム・カスタムと同じくオーガスタ系ガンダムであるガンダムNT-1に準ずる形状のものが設置されている。
  6. ^ 宇宙世紀0083年のティターンズ設立計画書によれば、そもそもはオーガスタ研究所で開発されて宇宙世紀0084年に地球連邦軍の各部隊に配備予定であったものを、前倒しでティターンズに配備し、専用機として運用することとなった。
  7. ^ ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』第1巻による[9]。同書137頁には「ジム・クゥエルの近代化改修」との記述があるが、これがリニアシート式への換装を指すかは不明。
  8. ^ 『マスターグレード ガンダム試作1号機フルバーニアン』のビーム・ライフルと『BB戦士 サザビー』のビーム・ショット・ライフルを組み合わせたもの[15]で、『SDガンダム GGENERATION-ZERO』にもそのままの形状で使用されている[16]

出典編集

  1. ^ a b c d e f g h i j 『1/100 MG ジム・カスタム』バンダイ、1999年12月、組立説明書。 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "MG"が異なる内容で複数回定義されています
  2. ^ a b c d e f g h i 『1/144 HGUC ジム・カスタム』バンダイ、2011年1月、組立説明書。 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "HGUC"が異なる内容で複数回定義されています
  3. ^ 『機動戦士ガンダムMS大図鑑 PART.6 デラーズ紛争編 上』バンダイ、1992年2月、81頁。(ISBN 4-89189-215-3)
  4. ^ a b c 『マスターアーカイブ MS ジムvol.2』バンダイ、2015年3月、82-88頁。(ISBN 978-4797371239)
  5. ^ “「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」のジム・カスタムがROBOT魂で発売中!”. HOBBY Watch (インプレス). (2020年8月10日). https://hobby.watch.impress.co.jp/docs/news/1269645.html 2021年3月16日閲覧。 
  6. ^ 『HGUC 1/144 ジム・スナイパーII』バンダイ、2012年9月、組立説明書。
  7. ^ a b c d e AOZ ReBoot74 2022.
  8. ^ GUNDAM LEGACY』第3巻、角川書店、2009年4月。(ISBN 978-4-04-715181-9)
  9. ^ ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』第1巻、アスキー・メディアワークス、2011年3月、169頁。(ISBN 978-4048704564)
  10. ^ a b 『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに Vol.2』メディアワークス、2003年12月、74-75頁。(ISBN 978-4840225892)
  11. ^ AOZ ReBoot SP1 2022.
  12. ^ 電撃ホビー07 2014, p. 11-12.
  13. ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』第7巻、角川書店、2013年9月、3頁。(ISBN 978-4041208410)
  14. ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』第1巻、角川書店、2010年12月、159頁。(ISBN 978-4047155923)
  15. ^ GUNDAM WEAPONS マスターグレードモデル"ガンダムGP02A"編』ホビージャパン、1998年10月、71頁。(ISBN 978-4894251847)
  16. ^ 『月刊ホビージャパン』2000年7月号、27頁。

参考文献編集

  • ウェブサイト

関連項目編集