ツル目
ツル目(ツルもく、学名:Gruiformes)は鳥類の分類の1目である。
ツル目 | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Gruiformes Bonaparte[1], 1854 | |||||||||||||||||||||
科(現生) | |||||||||||||||||||||
![]() ツル目の分布図
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「ツル目」という名だが、属数・種数的には大部分はクイナ科であり、クイナ科といくつかの小さな科からなる。ただしそのうちいくつかは、別系統だと判明し外されている[2]。
特徴編集
首と脚が長いツル科、側扁した体形のクイナ科など、雑多なメンバーが含まれるグループである。クイナ科には飛べない鳥もいる。
雛は生まれた時から綿羽で覆われている早成性である。タンチョウが見せる「ツルの舞い」の様に、多くのツル目の種では求愛ダンスが発達している。
分類編集
現在の科編集
- ツル科 Gruidae : 首と脚が長い大型の鳥類。タンチョウ、ナベヅル、マナヅルなど。
- ツルモドキ科 Aramidae : ツルモドキ1種のみ
- ラッパチョウ科 Psophiidae : ラッパチョウ属 Psophia のみ
- ヒレアシ科 Heliornithidae
- クイナ科 Rallidae : ツル目のなかで(以前のツル目でも)最大の種数を含む科である。飛行能力が低く、飛べない種もいる。ヤンバルクイナ、オオバンなど。
- キボシクイナ科 Sarothruridae : キボシクイナ属 Sarothrura のみ。クイナ科から分離される。
以前は core‐gruiformes(「ツル目の中核」の意味)と呼ばれていたグループである。
新目に移された科編集
これらの目はジャノメドリ目以外は、かつてはそれぞれ亜目とされていた。ジャノメドリ目は、近縁と判明したジャノメドリ亜目とカグー亜目を合わせたものである。
別目に移された科編集
外観がウズラに似た小型の鳥。以前はミフウズラ亜目 Turnices とされていた。
Sibley らはミフウズラ科を単独のミフウズラ目とし、クビワミフウズラ科を(チドリ目とともに)コウノトリ目に含めた。Sibley がツル目の範囲を変えたのはこれだけである。
Paton et al., 2003; Fain & Houde, 2004 はミフウズラ科をチドリ目に含めた。
絶滅科編集
- †フォルスラコス科 Phorusrhacidae : 飛べない肉食鳥。フォルスラコスなど。
- †Bathornithidae
- †Idiornithidae
これらはノガンモドキ亜目 Cariamae に属していた科だが、分子系統によるノガンモドキ目 Cariamiformes に属すかどうかは不明である。
系統編集
カッコウ目やノガン目と近縁なようである[3]。
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脚注編集
- ^ シャルル・リュシアン・ボナパルト or en:José Bonaparte
- ^ IOC World Bird List 2.4 Archived 2011年7月24日, at the Wayback Machine. Frank Gill, David Donsker and the IOC team
- ^ Hackett, SJ.; et al. (2008), “A Phylogenomic Study of Birds Reveals Their Evolutionary History”, Science 320: 1763-1768