トロント (フリゲート・2代)

トロント(HMCS Toronto, FFH 333)は、カナダ海軍フリゲートカナダ哨戒フリゲート計画英語版により建造されたハリファックス級フリゲートの4番艦で、1993年に就役した。

トロント
アラビア海を航行する本艦(2004年)
アラビア海を航行する本艦(2004年)
基本情報
建造所 セントジョン造船所英語版
運用者  カナダ海軍
艦種 フリゲート
級名 ハリファックス級フリゲート
モットー Excellence with Vigour
母港 ハリファックス基地英語版
艦歴
起工 1989年4月22日
進水 1990年12月18日
就役 1993年7月29日
現況 就役中
要目
基準排水量 4,795 トン
満載排水量 5,032 トン
全長 134.2 m
16.5 m
吃水 7.1 m
機関 CODOG
主機 GE LM2500(23,750 shp) 2基
SEMT ピルスティク 20 PA6 V280(11,780 bhp) 1基
推進器 2軸
速力 30 ノット
航続距離 9,500海里
乗員 225名(航空要員含む)
搭載機 CH-124 シーキング 1機
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概要 編集

カナダ海軍の大西洋海上軍(MARLANT)に配備されており、ハリファックス基地英語版を母港とする。

カナダ海軍の同名の艦艇としては、第二次世界大戦中に就役したリバー級フリゲートトロント(HMCS Toronto, K538)[1]に続いて2隻目である。

艦歴 編集

ニューブランズウィック州セントジョンセントジョン造船所英語版1989年4月22日に起工され、1990年12月18日に進水、その後、1993年7月29日に就役した。なお、先に建造が開始された2番艦のバンクーバー(HMCS Vancouver, FFH 331)より約1ヵ月早く就役した。

2004年2月から7月にかけて、第150合同任務部隊に派遣され、ジョージ・ワシントン空母打撃群の一員として行動した。

2013年2月から2014年2月にかけて、カナダ海軍の対テロ作戦であるアルテミス作戦により中東へ展開、第150合同任務部隊に派遣され海上治安活動を行った。単独での展開としては、近年の海軍の歴史の中で期間の長い航海の一つとなり、2013年7月には、カナダ空軍の戦略輸送機の輸送支援を受けて、カナダ海軍としては1991年以降初めてとなるクルー交代が実施された。その後、2014年2月27日にハリファックス基地へ帰投した。展開中、国家安全保障における戦略的パートナーシップを強化するため、バーレーンジブチギリシャイスラエルヨルダンクウェートスペインオマーンタンザニアアラブ首長国連邦など16ヵ国を訪問した[2]

その後、レジャイナ(HMCS Regina, FFH 334)と交代して、第2常設NATO海洋グループの一部として地中海で行動していたが、中央ヨーロッパおよび東ヨーロッパでのロシアの介入に対するReassurance作戦のため、黒海へ投入され、タスクユニット2(TU.02)の旗艦として、スペイン海軍アルバロ・デ・バサン級フリゲートアルミランテ・ファン・デ・ボルボーン(Almirante Juan de Borbón, F-102)、ルーマニア海軍レジェーレ・フェルディナンド級フリゲートレジェーレ・フェルディナンド(Regele Ferdinand, F221)、アメリカ海軍アーレイ・バーク級駆逐艦ロス(USS Ross, DDG-71)ほか、ブルガリア海軍グルジア海軍トルコ海軍ウクライナ海軍の艦艇と共に行動した[3]

2014年9月8日、黒海でロシア軍のSu-24×2機の挑発的な接近を受けた[4]。 2014年11月、休暇でトルコアンタルヤに上陸していた乗員6名が消火活動に協力した[5]2014年12月25日、地中海を航行中、補機室で火災が発生した。火災は鎮火され、煙の影響を受けた全ての乗員は処置を受け、開放された[6]。 タスクユニット2の旗艦として黒海に展開中、3つの海軍演習に参加、2015年1月にフレデリクトン(HMCS Fredericton, FFH 337)と交代した[7]

脚注 編集

外部リンク 編集