ハイテク武装車バイパー
『ハイテク武装車バイパー』は、アメリカ合衆国のNBCネットワークで放映されたSFアクション特撮テレビドラマ。原題は“VIPER”、ビデオソフト邦題『犯罪壊滅装甲兵器バイパー』、第1シーズンTV邦題『ハイテク武装車ヴァイパー〈バイパー〉』、第2シーズンTV邦題『ハイテク武装車バイパー2』、第3シーズンは日本未放映、第4シーズンTV邦題『ハイテク武装車新バイパー』。アメリカでの本放送は1994年1月2日から1999年5月22日。日本では日本テレビ、毎日放送、スーパーチャンネル(現・スーパー!ドラマTV)で放映された。
ハイテク武装車バイパー(Viper) | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
原作 |
ダニー・ビルソン、 ポール・ディ・メオほか |
脚本 |
デイヴィッド・ニューマン、 スーザン・ハミルトン・ブリンほか |
監督 |
マリオ・アゾパルディ、 ブルース・ビルソン、 ダニー・ビルソンほか |
出演者 |
ジェイムズ・マキャフリー、 ジェフ・カークほか |
プロデューサー |
ロバート・ベンジャミン、 デイヴィッド・L・ビーンズ、 バーバラ・ケリーほか |
制作 | NBCネットワーク |
放送 | |
音声形式 | ステレオ |
放送国・地域 |
![]() |
放送期間 | 1994年1月2日 - 1999年5月22日 |
放送時間 | 45分 |
回数 | 79 |
ハイテク武装車バイパーを広める会 |
概要編集
1982年に製作されたアメリカのTVドラマ『ナイトライダー』で、主役マシンとして登場したスポーツカー「ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム」が大量に売れた現象を受け、1994年にクライスラーが社運を賭け開発した自社のスポーツカー「ダッジ・バイパー」を売るために企画したTVドラマ。
姿形はダッジ・バイパーだが、コンピューター制御のハイテク機器と武器を搭載し、状況に応じて「変身」もできるスーパーマシン「バイパー」の活躍を描く。
ストーリー編集
近未来のアメリカ。カリフォルニア州メトロシティ警察は、増加し続ける凶悪犯罪に対抗するため、ジュリアン・ウィルクス博士の指揮の下特殊マシン「バイパー」を導入する計画を進めていた。
しかし、バイパーの性能を発揮するための適格者、つまり並外れたテクニックと反射神経を持つドライバーが見つからず、計画は頓挫寸前まで追い込まれていた。
そんなある日、天才的な運転技術を持つ一人の犯罪者が交通事故を起こし捕らえられた。彼の名はマイケル・ペイトン。メトロシティ警察はこれ幸いとばかりに、マイケルに手術を施して記憶を消し、さらに顔を整形して「ジョー・アスター」という偽の身分を与えてドライバーに仕立て上げた。これでいよいよ計画は実現するかと思われたが、ある議員の差し金で計画は中止に追い込まれる。さらにジョーのかつての恋人も、マイケル・ペイトン時代の仲間だった犯罪者に殺されてしまう。
自分の記憶も何もかも失ってしまったジョーは、廃棄寸前のバイパーを警察から奪い、孤独な戦いを始めた。
スーパーマシン「バイパー」とは?編集
このドラマの第2の主役「バイパー」は2段階に変形することが大きな特徴である。通常時(ストリートモード)は市販のダッジ・バイパーの姿だが、有事の際には「ディフェンダー・モード」と呼ばれる銀色のボディをもつ形態に変形する。
ディフェンダー・モードに変形した姿は、大まかなシルエットこそ通常時を踏襲しているものの、それ以外は全くの別物といってもいい姿に変貌している。ストリートモードからディフェンダーモード(あるいはその逆)への変形方法は、第1シーズンでは車体表面に六角形の亀甲模様が浮かびモーフィングのように変形する方式であったが、第2シーズン以降はストリートモードの外装がブラインドのように反転してディフェンダーモードの装甲と入れ替わる方式となっている。また、同様のコンセプトで製作された「ナイトライダー」に登場するナイト2000が基本的に武器を使用せず、カーアクションと乗り手の活躍によって犯罪者と対決するのに対し、バイパーは小型ミサイルなどのいくつかの武器を装備し、それらを駆使することが大きな違いであるといえる。 銃器の類は開発者のジュリアン・ウィルクス博士の強い意向によって搭載されていない。これは、ウィルクス博士自身が過去に銃撃によって負傷し、そのために下半身不随となってしまったことに起因する。しかし、第2シーズン以降に博士がパイパーの運営スタッフを離れてからはマシンガンなどの銃火器が搭載され、第4シーズンで復帰してからも取り外されること無く、そのまま装備されていた。通常時のバイパーは第1シーズンから第3シーズンまではオープンモデルであるRT/10のレッドカラーモデルが使用されて、第4シーズンからはクーペモデルであるGTSのブルーカラーのバイパーが使われている。ただし第4シーズンでディフェンダー・モードに変形した時のCGが第1シーズンから第3シーズンの映像を流用する為にRT/10の純正ホイールのみ全シーズン通して変更されなかった。
製作会社編集
スタッフ編集
- 製作総指揮:ダニー・ビルソン
- 副製作総指揮:ポール・ディ・メオ
- 監督:マリオ・アゾパルディ、ブルース・ビルソン、ダニー・ビルソン、ジェイムズ・クウィン、ガス・トリコニス、マイケル・ヴィジャー
- 脚本:デイヴィッド・ニューマン、スーザン・ハミルトン・ブリン、マーク・リッソン、アンドリュー・W・マーロウ、ジム・トロンベッタ
- プロデューサー:ロバート・ベンジャミン、デイヴィッド・L・ビーンズ、バーバラ・ケリー、マイケル・ラコー
- 副プロデューサー:フランク・ジメンズ
- 撮影:グレッグ・ガーディナー
- キャスティング:エイプリル・ウェブスター
- セット装飾:ジャン・パスカル
- 特殊効果:ウィリアム・H・シャーマー(特殊効果監督)、グレッグ・C・ジェンセン
- 視覚効果:タマラ・ワッツ・ケント(視覚効果監督)、アダム・ハワード、トム・ジェンセン、ジェイムズ・W・クリストフ、スザンヌ・ローヤー、デイヴィッド・B・ムーイ、ドビー・シフ、クリス・B・シュナイツァー、ケヴィン・ストラックマン
キャスト編集
- ジョー・アスター刑事/マイケル・ペイトン(第1・4シーズン主人公):ジェイムズ・マキャフリー(声:小杉十郎太)
- トーマス・コール特別捜査官(第2・3シーズン主人公):ジェフ・カーク(声:山路和弘)
- ジュリアン・ウィルクス博士(第1・4シーズン):ドリアン・ヘアウッド(声:谷口節)
- フランクリン・X・ウォーターズ(フランキー):ジョー・ニポート(声:牛山茂)
- キャメロン・ウエストレイク刑事(第2~4シーズン):ヘザー・メドウェイ(声:湯屋敦子)
- マーラ・ウィルクス:フェイ・ハウザー(声:喜田あゆみ)
- デリア・ソーン司令:リー・チェンバリン(声:水原リン)
- レイン・キャシディー:リチャード・バージ(声:中田和宏)
- ロニー・ウィルクス:ドーン・ライエン・ガードナー
- ルーシー・ウィルクス:カミーユ・ウィンブッシュ
- ジェイソン・カーター:アレック・コナー
- サリー・ジェラロ警部補(刑事):キャロル・ヒューストン(声:唐沢潤)
- シャーマン・キャトレットFBI捜査官(第2~4シーズン):J・ダウニング(声:鳥畑洋人)
- アリー・ファロー博士(第2シーズン):ドーン・スターン(声:松谷彼哉)
- 女性記者:ジュリア・パートン(声:岩本裕美子)
- 日本語版オープニングナレーション
- 第1シーズン:中田和宏
- 第2シーズン:菅原正志
日本語吹替版編集
放映リスト編集
- 第1シーズン(邦題『ハイテク武装車バイパー』)
- 消された過去(前編)
- 消された過去(後編)
- 洗脳装置CEG
- 女刑事ジェラロ
- 復讐のコナー
- ファイアーホーク
- ボディーガード
- アスター殺害命令
- 驚異の新型バッテリー
- 裁きのタロットカード
- 犯罪者リゾート計画
- 暗殺者フェース
- 人工心臓
- 第2シーズン(邦題『ハイテク武装車バイパー2』)
- トラック強盗を追え!
- 狙われたDJ
- ミグ89
- 潜入捜査の危機
- 女盗賊の甘い手口
- 冷凍テロリストの復讐
- 殺された四人の警官
- 命がけの脱出
- 目撃者
- 網膜スキャン
- コンピューター強盗団
- ドラッグレース
- 苦悩するサイボーグ人間
- 少年ギャング団の抗争
- 洗脳
- 活動禁止!?バイパーチーム
- ヤン・チーの鳩
- カフスボタンの伝言
- 人気女優 引退の謎
- ブラック・ボックス
- コールの爆死
- 救いのハミング
- 第3シーズン(日本未放送)
- 第4シーズン(邦題『ハイテク武装車新バイパー』)
- チーム再結成
- 裏の裏は表
- ヒーローの野望
- 華麗なるシナリオ
- 追う女
- 欲望のステージ
- それぞれの過去
- 年金の受け取り方
- 宝探し
- 名優と迷優
- 悩めるベストセラー作家
- 地獄のデモンストレーション
- 書き替えられた人生
- 紳士的怪盗団
- 招かれざる客人
- 魔法のソーダ
- 占いの館
- 若き指導者の宿命
- 復讐の女神
- 怒れる日本人
- 引き裂かれた記憶(前編)
- 引き裂かれた記憶(後編)
音楽商品編集
映像商品編集
VHSビデオソフト編集
1998年6月26日、CIC・ビクタービデオ(株)(現:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン)より、パイロット版が『犯罪壊滅装甲兵器バイパー』の邦題で発売された(字幕版・日本語吹替版有)。
備考・トリヴィア編集
関連事項編集
- ハイテクスーパーマシンもののTVドラマ
- メカ、ギミック設定等参考作品
外部リンク編集
- 「ハイテク武装車バイパーを広める会」 (日本)
- 「ハイテク武装車 バイパー」 - スーパー!ドラマTV(日本語)
- VIPER - SCI-FI 2000(アメリカ)