東北新社
株式会社東北新社(とうほくしんしゃ、英称:TOHOKUSHINSHA FILM CORPORATION)は、東京都港区赤坂に本社を置く、映画製作・配給、海外テレビ映画の輸入配給・字幕吹替の翻訳、テレビ番組制作、CM制作、セールスプロモーション・イベント制作事業、衛星放送事業などを行う企業である。
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本社ビル | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
略称 | TFC |
本社所在地 |
![]() 〒107-8460 東京都港区赤坂4丁目8番10号 |
設立 | 1961年4月1日 |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 |
3010401015790 ![]() |
事業内容 | 映像ソフトの製作・配給事業 |
代表者 | 代表取締役社長 植村徹 |
資本金 | 24億8,718万3千円 |
発行済株式総数 | 46,735,334株 |
売上高 |
単体:413億94百万円 連結:640億21百万円 (2017年3月期) |
純資産 |
単体:542億80百万円 連結:712億6百万円 (2017年3月31日現在) |
総資産 |
単体:727億98百万円 連結:946億64百万円 (2017年3月31日現在) |
従業員数 | 単体:832名 連結:1,601名(2017年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
植村徹 18.54% 植村伴次郎 16.94% 植村綾 10.14% 二宮五月 10.11% (2017年3月31日現在) |
主要子会社 |
株式会社二番工房 株式会社オムニバス・ジャパン 株式会社ソーダコミュニケーションズ 株式会社ティーエフシープラス 株式会社東北新社クリエイツ 株式会社ファミリー劇場 ナシヨナル物産株式会社 |
関係する人物 |
植村伴次郎(創業者、最高顧問) 林田洋(社長) |
外部リンク | www.tfc.co.jp |
特記事項:東京・新橋、新宿、白金、三田、等々力、品川の各所とアメリカ・ロサンゼルスに事業所あり。 |
外国映画の日本語版制作でその名を知られ、国内最大手でもある。 略称はTFC。ジャスダック上場、証券コード2329。
概要編集
「東北新社」という社名は、創業者の植村伴次郎(現最高顧問)が秋田県由利郡東滝沢村(後の由利町、現・由利本荘市)の出身であることから、銀座で小さなバーを経営している時に知り合った「劇団四季」の浅利慶太が名付けた「東北社」が元になっている。
アニメ作品『宇宙戦艦ヤマト』の版権を買い取ったことで知られる。
沿革編集
- 1959年 - 東北社が設立。オペラのプロデュースを目的とした創業だったが、翻訳業務を行なう。植村伴次郎が外国テレビ映画の日本語吹替業に乗り出したことで社長と対立。
- 1961年4月1日 - 植村伴次郎が株式会社東北新社を設立。東北社から分裂する形で6名が移籍。引き続き、外国テレビ映画の日本語吹替業を行なう。
- 1964年 - 新日本映画製作所を買収しCM制作事業を開始。
- 1966年2月 - 株式会社新日本映画(存続会社)と株式会社東北新社が合併し、株式会社東北新社(後の株式会社東北新社フィルム)へ商号を変更[1]。
- 1971年 - ビデオによる編集事業を開始。ポストプロダクション事業を開始。
- 1972年 - 麻布でスーパーマーケットを営むナシヨナル物産の株式を取得。有限会社サンライズスタジオと共同出資でアニメ製作会社、株式会社創映社(後の株式会社センテスタジオ[1])を設立。アニメ製作に進出。
- 1976年 - 11月、利益配分を巡りサンライズスタジオ側と対立し決裂。サンライズスタジオは東北新社傘下から離脱し株式会社日本サンライズに改組、商号変更。
- 1984年 - CG製作事業を開始。
- 1986年 - スター・チャンネルを合弁により設立。
- 1987年 - スーパーチャンネル(現・スーパー!ドラマTV)を開局。 オムニバス・ジャパンを設立。
- 1992年 - デジタルエッグを合弁により設立。
- 1995年 - 映像テクノアカデミアを開校。ファミリー劇場およびプレイボーイチャンネルを開局。
- 1997年 - 東北新社クリエイツを設立。
- 1998年 - クラシカ・ジャパンを開局。
- 1999年1月 - 株式会社東北新社フィルム(存続会社)、株式会社東北新社(1979年設立)、株式会社国際テレビジョン企画(1976年設立)、株式会社パンアジアエンターテイメント(旧株式会社インターナショナル・テレビジョン・カンパニー、1972年設立)が合併し、株式会社東北新社へ商号を変更[1]。
- 2001年4月 - 株式会社センテスタジオ(存続会社)と株式会社東北新社が合併し、株式会社東北新社へ商号を変更[1]。
- 2002年 - 株式を店頭登録(後のジャスダック)。
製作した映画作品(共同製作含む)編集
邦画編集
- 東京の休日
- 宇宙からのメッセージ
- ルパン三世 ルパンVS複製人間
- 将軍 SHOGUN(日米合作)
- 女バトルコップ
- ニューヨーク・アンダーカバー・コップ(日米合作)
- 長崎ぶらぶら節
- 鮫肌男と桃尻女
- PARTY7
- 千と千尋の神隠し
- 北京原人 Who are you?
- 陰陽師
- 陰陽師II
- 1980
- 精霊流し
- ハサミ男
- 恋は五・七・五!
- ラブ★コン
- 立喰師列伝
- 幸福のスイッチ
- 愛の流刑地
- NARA:奈良美智との旅の記録
- 全然大丈夫
- こわい童謡 表の章・裏の章
- ハンサム★スーツ
- 天国はまだ遠く
- 矢島美容室 THE MOVIE 〜夢をつかまネバダ〜
- 牙狼-GARO- 〜RED REQUIEM〜
- 呀-KIBA- 〜暗黒騎士鎧伝〜
- 牙狼-GARO- 〜蒼哭ノ魔竜〜 -GARO SOUKOKU NO MARYU-
- 牙狼外伝 桃幻の笛
- 絶狼-ZERO- -BLACK BLOOD-
- THE NEXT GENERATION -パトレイバー-
- 牙狼-GARO- -GOLDSTORM- 翔
- 牙狼-GARO- 神ノ牙-KAMINOKIBA-
- 青夏
- 牙狼-GARO- -月虹ノ旅人-
洋画編集
配給した映画作品編集
※は東北新社がDVDを発売中
- 東京の休日
- 駅馬車※
- シェーン
- ひまわり※
- 卒業※
- キングコング(1976年版)※
- 遠すぎた橋
- チャック・ノリスの 地獄のヒーロー2
- サイドキックス
- DOGTOWN&Z-BOYS
- 歌え!フィッシャーマン
- CQ
- ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲
- 110901 セプテンバー11
- 神に選ばれし無敵の男
- ナイン・ソウルズ
- SURVIVE STYLE5+
- ディープ・ブルー
- ワンダーランド
- マゴニア
- DEMONLOVER
- ホワイト・プラネット
- タブロイド
- グッドナイト&グッドラック
- さよなら、僕らの夏
- ローズ・イン・タイドランド
- ロスト・イン・トランスレーション
- 敬愛なるベートーヴェン
- ファースト・ディセント
- ピアノチューナー・オブ・アースクエイク
東北新社 × スターチャンネル編集
スターチャンネルで劇場公開された作品がある。2016年7月より、『スターチャンネル ムービーズ』の題名を始めた。
製作したアニメ作品編集
発売したゲーム作品編集
製作したテレビドラマ編集
- 女医(よみうりテレビ)
- 永遠の仔(よみうりテレビ)
- 天国への階段(よみうりテレビ)
- 砦なき者(テレビ朝日)
- ぶるうかなりや(WOWOW)
- 牙狼-GARO-(テレビ東京系、2005年)
- 火曜サスペンス劇場(NTV系)
- 土曜ワイド劇場(テレビ朝日系)
- 「松本清張スペシャル・鉢植を買う女」(1993年12月11日)
- 「タクシードライバーの推理日誌」
- 「救急救命士・牧田さおり」
- めぞん一刻(テレビ朝日)
- 「浪人編」(2007年5月12日放送)
- 「完結編」(2008年7月26日放送)
- 腐女子デカ(テレビ朝日 2008年1月 全5回)
- 警官の血(テレビ朝日)
- コンカツ・リカツ(NHK総合 22時 金曜ドラマ第1弾 2009年4月3日~5月22日)
- 牙狼-GARO- 〜MAKAISENKI〜(テレビ東京系、2011年)
- 牙狼-GARO- 〜闇を照らす者〜(テレビ東京系、2013年)
- 牙狼-GARO- -魔戒ノ花-(テレビ東京系、2014年)
- 牙狼-GARO- -GOLD STORM- 翔(テレビ東京系、2015年)
- 牙狼-GARO- -魔戒烈伝-(テレビ東京系、2016年)
- 絶狼-ZERO- -DRAGON BLOOD-(テレビ東京系、2017年)
- ふたりモノローグ(2017年、AbemaTV)[2]
- 神ノ牙-JINGA-(TOKYO MX、2018年)
日本語版製作作品編集
テレビ番組編集
- 声優男子ですが…?(ファミリー劇場)
- 世界の料理ショー
- ドッグファイト 〜華麗なる空中戦〜
- バトル360 空母エンタープライズの戦い
- メガ・ムーバーズ〜巨大建造物を移動せよ〜
- 野生の王国(毎日放送)
- AKB48 ネ申テレビ(ファミリー劇場)
- STU48 イ申テレビ(ファミリー劇場)
テレビドラマ編集
- 炎のテキサス・レンジャー
- アーノルド坊やは人気者
- アルフ
- チャーリーズ・エンジェル
- ウルトラマンパワード
- 恐竜家族
- 刑事ナッシュ・ブリッジス
- サブリナ(74話まで)
- スイート・ライフ
- 新・刑事コロンボ(WOWOW版)
- ダラス
- スピン・シティ
映画編集
アニメ映画/アニメテレビ映画編集
- パワーパフガールズ・ムービー(2002年、ワーナー・ホーム・ビデオと共同製作)
- パワーパフガールズ:ザ・ファイト・ビフォア・クリスマス(2003年、カートゥーン ネットワークと共同製作)
- ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!(2005年、録音制作)
- ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢(2008年、録音制作)
アニメ編集
- アニマニアックス
- アンジェラ・アナコンダ
- おくびょうなカーレッジくん
- カウ&チキン
- KND ハチャメチャ大作戦
- 科学救助隊テクノボイジャー
- サムライジャック
- ジャスティス・リーグ
- スーパーマン(27話以降)
- ディズニークラシック短編集(録音制作)
- くまのプーさんシリーズ
- スター・ウォーズ クローン大戦
- スパイダーマンシリーズ
- ルーニー・テューンズシリーズ
- チキチキマシン猛レース!
- 動物園通り64番地
- トータリー・スパイズ!(トゥーン・ディズニー追加分)
- トムとジェリーシリーズ
- トムとジェリーとゆかいな仲間たち
- トムとジェリー キッズ(日本語字幕版)
- トムとジェリー テイルズ
- トムとジェリー ショー
- トムとジェリー 魔法の指輪
- トムとジェリー 火星へ行く
- トムとジェリー ワイルドスピード
- トムとジェリーのくるみ割り人形
- トムとジェリー シャーロック・ホームズ
- トムとジェリー オズの魔法使
- トムとジェリー ロビン・フッド
- トムとジェリー ジャックと豆の木
- トムとジェリーと迷子のドラゴン
- トムとジェリー スパイ・クエスト
- トムとジェリー すくえ!魔法の国オズ
- トムとジェリー 夢のチョコレート工場
- バットマン
- パワーパフガールズシリーズ
- ビリー&マンディ(26話まで)
- ピンキー&ブレイン
- ぼくはクラレンス!(録音制作)
- ライオン・ガード(録音制作)
制作したCM編集
広告関連事業編集
専務取締役の中島信也は看板ディレクターとして知られる。本社以外に二番工房、株式会社ソーダコミュニケーションズ(2009年5月、ニッテンアルティ(旧日本天然色映画)とサーマルが合併)、ティーエフシープラス等の関連会社もCM制作を手がける。受賞作多数。
その他、英勉も同社に所属しており、CMディレクターをつとめる一方で、近年では同社が製作に参加した映画『ハンサム★スーツ』で監督業に進出してもいる。
放送事業編集
1986年、スター・チャンネルの配信を開始。1989年には通信衛星による配信を開始。
等々力放送センターでは、関連チャンネル(BS・CS合計11ch)の運営・送出業務に携わるとともに、スカパー!e2(現・スカパー!)の多くのチャンネルについて、衛星へのアップリンク業務も担当(2009年スカパー東京メディアセンター完成後は副局)している。
また、東映チャンネルについても送出業務を受託(ディレクTVの委託放送事業者でもあった)している他、2008年6月には松竹系のCS7ch(衛星劇場、ホームドラマチャンネル、歌舞伎チャンネル、パワープラッツ(当時4ch))の送出業務を担当していたサテライト・マスターの株式を松竹・三井物産より取得、子会社化した上で同年10月に業務を当社に移管、等々力放送センターから送出している。
2009年12月には、建築資料研究社より囲碁・将棋チャンネルを運営するサテライトカルチャージャパンの株式を譲受、連結子会社化した[3]。
2017年10月24日より、株式会社プレイボーイ・チャンネル・ジャパン(東北新社の連結子会社)は、同じ東北新社関連会社として設立されたPM ENTERTAINMENT株式会社に制作作業が移行され新たな番組供給事業者[4]となった。
関連チャンネル編集
- 東北新社直営
- PM ENTERTAINMENT株式会社
- アスパイアビジョン株式会社
- 株式会社スター・チャンネル(持分法適用、85.0%出資)
- スターチャンネル1
- スターチャンネル2
- スターチャンネル3
- 株式会社ファミリー劇場(連結子会社、51.3%出資)
- ファミリー劇場
- 株式会社スーパーネットワーク(持分法適用、50.0%出資)
- スーパー!ドラマTV(旧・スーパーチャンネル)
- エーアンドイーネットワークスジャパン合同会社(持分法適用)
- 株式会社ザ・シネマ(90%出資)
- ザ・シネマ
- 株式会社囲碁将棋チャンネル(連結子会社、88.6%出資)
東北新社メディアサービス編集
株式会社東北新社メディアサービスは衛星基幹放送事業者で、スカパー!(東経110度CS放送)をプラットフォームとしている。
2017年9月1日に設立され、東経110度CS放送の以下の3チャンネルの基幹放送事業を当社に集約した。
運営チャンネル編集
東経110度CS放送編集
- Ch.227 ザ・シネマ(番組供給事業者:ザ・シネマ)CS2-ND14ch 12スロット、ハイビジョン放送
- スカパー・エンターテイメントから譲受。
- Ch.293 ファミリー劇場(番組供給事業者:ファミリー劇場)CS2-ND14ch 12スロット、ハイビジョン放送
- 直営放送だったファミリー劇場から譲受。
- Ch.310 スーパー!ドラマTV(番組供給事業者:スーパーネットワーク)CS2-ND14ch 12スロット、ハイビジョン放送
- 直営放送だったスーパーネットワークから譲受。
BSデジタル放送編集
関連会社・学校編集
- スーパーネットワーク
- オムニバス・ジャパン
- オフィスPAC
- 二番工房
- ソーダコミュニケーションズ
- デジタルエッグ
- 東北新社クリエイツ
- ナシヨナル物産
- CENTE SERVICE CORPORATION
- 映像テクノアカデミア
- TFC Plus
関連項目編集
- サンライズ(創映社時代に傘下においていた)
- 東映
- 東宝
- 宇宙戦艦ヤマト
- 勇者ライディーン
- 長浜ロマンロボシリーズ(超電磁ロボ コン・バトラーV、超電磁マシーン ボルテスV、闘将ダイモス)- サンライズとともに制作協力
- 機動警察パトレイバー
- サンダーバード
- AKB48 ネ申テレビ
- フィリックス・ザ・キャット
脚注編集
- ^ a b c d “有価証券報告書 2017年3月期 (PDF)”. 株式会社東北新社. 2017年7月27日閲覧。
- ^ “ドラマ「ふたりモノローグ」特設サイト”. Cygames. 2017年10月18日閲覧。
- ^ 東北新社「囲碁・将棋チャンネル」を買収
- ^ “PM Entertainment – PLAYBOY” (日本語). 2018年12月15日閲覧。
外部リンク編集
- 東北新社 - 公式ウェブサイト
- BD・DVD作品一覧 - 公式ウェブサイト内
- 東北新社 - YouTubeチャンネル