バップ・ドロップ・デラックス

ライ・クーダーのアルバム

バップ・ドロップ・デラックス』(原題:Bop till You Drop)は、アメリカ合衆国のミュージシャン、ライ・クーダー1979年に発表した、ソロ名義では7作目のスタジオ・アルバム

バップ・ドロップ・デラックス
ライ・クーダースタジオ・アルバム
リリース
録音 ワーナー・ブラザース・レコーディング・スタジオ
ジャンル ロックブルースロックR&B
時間
レーベル ワーナー・ブラザース・レコード
プロデュース ライ・クーダー
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 7位(ニュージーランド[1]
  • 10位(ノルウェー[2]
  • 25位(スウェーデン[3]
  • 30位(オランダ[4]
  • 36位(イギリス[5]
  • 62位(アメリカ[6]
  • ライ・クーダー アルバム 年表
    ジャズ
    (1978年)
    バップ・ドロップ・デラックス
    (1979年)
    ロング・ライダーズ
    (1980年)
    テンプレートを表示

    背景 編集

    メジャー・レーベルから発売されたポップ・レコードとしては初めて、デジタル・レコーディングにより制作された作品として知られ、3M製の32トラック・レコーダーが使用された[7]。音楽的にはR&B/ソウルをベースとしており、「リトル・シスター」はエルヴィス・プレスリーの歌唱で知られる曲のカヴァーで、「ワーク・アウト・ファイン」はアイク&ティナ・ターナーの曲のインストゥルメンタル・アレンジである[8]

    ティム・ドラモンド英語版ジム・ケルトナーがリズム・セクションを務め、また、デヴィッド・リンドレーが「アイ・キャント・ウィン」を除く全曲に参加した[9]。「ダウン・イン・ハリウッド」と「ドント・ユー・メス・アップ・ア・グッド・シング」には、チャカ・カーンがボーカルで参加している[9]

    反響・評価 編集

    アメリカのBillboard 200では62位に達し、自身初の全米トップ100入りを果たした[6]。また、クーダーは本作で自身初の全英アルバムチャート入りを果たし、9週トップ100入りして最高36位を記録した[5]

    ニュージーランドのアルバム・チャートでは39週連続でトップ50入りし、うち合計6週トップ10入りして、1980年3月23日付のチャートにおいて最高7位を記録する大ヒットとなった[1]。また、本作からのシングル「リトル・シスター」は、ニュージーランドのシングル・チャートで1位を獲得している[10]

    Brett Hartenbachはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け、録音に関して「各曲の薄い音が演奏を台無しにしており、クーダーはデジタル・レコーディングが原因と主張している」と批判する一方、全体的な内容に関しては「クーダーの偉大な曲を選ぶセンスはもちろん、タイトなパフォーマンス、見事なギター・ワーク、チャカ・カーンを含む数名の優れたゲスト・ボーカリストという意味でも価値がある」と評している[8]

    収録曲 編集

    1. リトル・シスター - Little Sister (Mort Shuman, Doc Pomus) - 3:53
    2. ゴー・ホーム・ガール - Go Home, Girl (Arthur Alexander) - 5:14
    3. 富める秘訣 - The Very Thing That Makes You Rich (Makes Me Poor) (Sidney Bailey) - 5:32
    4. ワーク・アウト・ファイン - I Think It's Going to Work Out Fine (Rose Marie McCoy, Sylvia McKinney) - 4:44
    5. ダウン・イン・ハリウッド - Down in Hollywood (Ry Cooder, Tim Drummond) - 4:19
    6. ルック・アット・グラニー・ラン・ラン - Look at Granny Run Run (Jerry Ragovoy, M. Shuman) - 3:11
    7. 苦悩をのりこえて - Trouble, You Can't Fool Me (Frederick Knight, Aaron Varnell) - 4:57
    8. ドント・ユー・メス・アップ・ア・グッド・シング - Don't You Mess Up a Good Thing (Oliver Sain) - 4:06
    9. アイ・キャント・ウィン - I Can't Win (Lester Johnson, Dave Richardson, Clifton Knight) - 4:15

    参加ミュージシャン 編集

    • ライ・クーダー - ボーカルギターマンドリン
    • ボビー・キング - ボーカル(on #5, #9)、バックグラウンド・ボーカル(on #1, #2, #6, #7)
    • チャカ・カーン - ボーカル(on #5, #8)
    • デヴィッド・リンドレー - ギター(on #1, #2, #3, #4, #5, #6, #7, #8)
    • パトリック・ヘンダーソン - オルガン(on #2)
    • ロニー・バロン - オルガン(on #6, #9)、ギター(on #8)
    • ティム・ドラモンド英語版 - ベース(all songs)
    • ジム・ケルトナー - ドラムス(all songs)
    • ミルト・ホランド - パーカッション(on #2, #3, #4, #5, #7, #8)
    • ハーマン・ジョンソン - バックグラウンド・ボーカル(on #1, #9)
    • ランディ・ロレンゾ - バックグラウンド・ボーカル(on #2)
    • ジミー・アダムス - バックグラウンド・ボーカル(on #3, #7)
    • ビル・ジョンソン - バックグラウンド・ボーカル(on #3)
    • サイモン・ピコ・ペイン - バックグラウンド・ボーカル(on #3)
    • クリフ・ギヴンス - バックグラウンド・ボーカル(on #3)
    • グレッグ・プレストピーノ - バックグラウンド・ボーカル(on #3)
    • ジョージ・マクファーデン - バックグラウンド・ボーカル(on #7)

    脚注・出典 編集