パパが遺した物語』(パパがのこしたものがたり、Fathers and Daughters)は、2015年アメリカ合衆国イタリアドラマ映画。監督はガブリエレ・ムッチーノ、出演はラッセル・クロウアマンダ・セイフライドなど。自ら起こした事故で妻を亡くし、その事故の後遺症を抱えながら娘を育てようとする作家と、亡き父の面影を追って生きる娘の葛藤を描いている[7]

パパが遺した物語
Fathers and Daughters
監督 ガブリエレ・ムッチーノ
脚本 ブラッド・デッシュ
製作 ニコラス・シャルティエ英語版
シェリル・クラーク英語版
クレイグ・J・フローレス
製作総指揮 ラッセル・クロウ
キース・ロジャー
リチャード・ミドルトン
ロミルダ・デ・ルーカ
出演者 ラッセル・クロウ
アマンダ・セイフライド
アーロン・ポール
ダイアン・クルーガー
クヮヴェンジャネ・ウォレス
ブルース・グリーンウッド
ジャネット・マクティア
カイリー・ロジャーズ英語版
ジェーン・フォンダ
オクタヴィア・スペンサー
音楽 パオロ・ブォンヴィーノ英語版
撮影 シェーン・ハールバット英語版
編集 アレックス・ロドリゲス英語版
製作会社 Andrea Leone Films
Busted Shark Productions
Fear of God Films
ヴォルテージ・ピクチャーズ英語版
配給 イタリアの旗 01ディストリビューション英語版
アメリカ合衆国の旗 ヴァーティカル・エンターテインメント
日本の旗 ギャガ
公開 イタリアの旗 2015年10月1日[1]
日本の旗 2015年10月3日
アメリカ合衆国の旗 2016年7月8日[2]
上映時間 116分[3]
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
イタリアの旗 イタリア
言語 英語
製作費 $22,400,000[4]
興行収入 世界の旗 $5,587,709[5]
イタリアの旗 $3,425,236[5]
日本の旗 1億6000万円[6]
テンプレートを表示

ブラッド・デッシュによる脚本は、ハリウッドでまだ映画化されていない優秀な脚本を選定する「ブラックリスト」で2012年の第10位に選ばれていた[7]

ストーリー

編集

1989年、小説家のジェイクは自身が起こした交通事故により同乗していた妻を亡くし、自身も入院する。やがて退院したジェイクは、しばらく義姉のエリザベスに預けていた7歳の愛娘ケイティに、「ずっと一緒」だと約束する。だが、ジェイクもまた事故の後遺症で発作に苦しむようになっていた。エリザベス夫婦はこれを危ぶみ、ケイティを養女として預かろうと養育権を取る訴えを起こすが、ジェイクは頑なに拒み、娘のために小説執筆に没頭する。酷評された復活第1作をものともせず、3ヶ月で第2作『父と娘』を書き上げると、時を同じくして、エリザベスの夫の浮気が発覚したため訴えを取り下げたとの知らせが入る。ケイティとの平穏な時間を取り戻したジェイクであったが、バスルームで発作が起きた際に転倒し、頭を打って死んでしまう。『父と娘』はピューリッツァー賞に選ばれるが、残されたケイティは、夫と別れたエリザベスに引き取られることとなる。

それから25年後、過去のショックから人をうまく愛せなくなっていたケイティだったが、父の遺作を敬愛する作家志望のキャメロンに惹かれる。キャメロンとの出会いをきっかけに、自らを傷付けるような不安定な生き方を変えようとする。しかし、日常ではカウンセラーとして自閉する少女ルーシーの心を開いた彼女も、自らの寂しさゆえのセックス依存を止めることはできず、行きずりの男に体を委ねる。裏切りだと激怒したキャメロンに去られたケイティは希望を失い、塞ぎ込んだ日々を送るが、最後まで娘の幸せのみを望んだ父の気持ちに応えるべく、再度、正面からキャメロンと向き合う決意を固めるのだった。

キャスト

編集

※括弧内は日本語吹替

評価

編集

レビュー・アグリゲーターRotten Tomatoesでは50件のレビューで支持率は28%、平均点は4.20/10、批評家の一致した見解は「家族の動態を掘り下げようと中途半端な努力をしているが、メロドラマに頼っている脚本を、『パパが遺した物語』の名の通ったキャストをもってしてもカバーすることはできていない。」となった[8]Metacriticでは17件のレビューを基に加重平均値が31/100となった[9]

出典

編集
  1. ^ Padri e figlie - Film (2015)” (イタリア語). Comingsoon.it. 2022年11月28日閲覧。
  2. ^ Gates, Anita (2016年4月29日). “Summer Movie Release Schedule 2016” (英語). The New York Times. https://www.nytimes.com/2016/05/01/movies/moviesspecial/summer-movie-releases-2016-schedule.html 2022年11月28日閲覧。 
  3. ^ パパが遺した物語”. 映画.com. 2022年11月28日閲覧。
  4. ^ Schooley, Tim (2014年1月23日). “Film tax credit approved for new Russell Crowe movie” (英語). Pittsburgh Business Times. https://www.bizjournals.com/pittsburgh/news/2014/01/23/film-tax-credit-approved-for-new.html 2022年11月28日閲覧。 
  5. ^ a b Fathers & Daughters” (英語). Box Office Mojo. IMDb. 2022年11月28日閲覧。
  6. ^ キネマ旬報」2016年3月下旬号 82頁。
  7. ^ a b パパが遺した物語”. WOWOW. 2022年11月28日閲覧。
  8. ^ "Fathers and Daughters". Rotten Tomatoes (英語). Fandango Media. 2022年11月28日閲覧
  9. ^ "Fathers and Daughters" (英語). Metacritic. Red Ventures. 2022年8月27日閲覧。

外部リンク

編集