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ベースジャバーは、アニメ作品群『ガンダムシリーズ』のうち、宇宙世紀を舞台とする作品に登場する架空の兵器。モビルスーツを載せて飛行させるためのサブフライトシステム(SFS)である。

目次

概要編集

大気圏内用1種類と宇宙用2種類(89式と94式)の3種が存在するが、名称と用途が同じだけでそれぞれ別の機種である。

ベースジャバー (大気圏内用)編集

機動戦士Ζガンダム』と『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場。グリプス戦役時の地球連邦軍制式機で、ティターンズが使用した大気圏内用SFSである。塗装はライトパープル。

機体上面にMS2機を搭載可能なホバークラフトで、機首下に全周射界を持つ[1]対地対空兼用のメガ粒子砲塔を1基備えている。最大速度はマッハ0.83。ホバークラフトであるが、かなりの高空まで運用が可能。また、メガ粒子砲によってMS離脱後も戦闘機的に運用される。従来、本機は無人機であると言われてきたが、『ΖΖ』第32話での描写から、胴体前部にコクピットを持った有人機であるのが判明している(無論、MS側からの無人操縦も可能であった)。

ネオ・ジオンでアフリカ解放戦線の「青の部隊」も、鹵獲した本機を運用した。『ΖΖ』第35話でラカン・ダカランの乗る本機は、後のアインラッドに先んじて潜水を行っており、短時間の水中航行能力があるのが確認されている。

機動戦士ガンダムUC』にも、デザインがリファインされて単機搭載型となった本機が登場。機体規模が小型化され、機首中央に前方突出型のコクピットが追加されているのが特徴である。空戦能力を強化したとされ、最高速度は従来機から130%の向上を見せている[2]。連邦軍とジオン残党軍の双方が使用しており、機体色は連邦軍がライトグレー、ジオン残党軍がカーキ色となっている。

89式ベースジャバー編集

映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場。第二次ネオ・ジオン抗争に地球連邦軍及びロンド・ベルが使用した宇宙用SFSである。ティターンズが使用したSFS、ゲターの後継機で[3]、宇宙世紀0089年にロールアウトした型式という設定[3]。「89式」の名称は、『機動戦士ガンダムUC』のOVA版への登場に際してつけられたもので、『逆襲のシャア』の際には前述の大気圏内用と区別されず、単に「ベースジャバー」と呼称されていた。

MSの行動半径を3倍に伸ばすブースターで、完全にMS輸送に特化しており、非武装である。機体上下に各1機のMSを搭載可能。基本的はMS側から操作されるが、コックピットを備えており有人宇宙艇としても使用できる。

機体後部に固体ブースターを装着することで移動距離延長が可能で[4]、映画『逆襲のシャア』劇中ではアムロ・レイνガンダムを受け取るため、ラー・カイラムから月のアナハイム・エレクトロニクス社フォン・ブラウン工場への移動に本機に搭乗した際、このブースターを使用した。映画『機動戦士ガンダムNT』では、同様のレイアウトで後述の94式ベースジャバーのブースターを連結し、最終決戦の場面でミシェル・ルオらが搭乗している。『機動戦士ガンダムUC』では搭載MSが1機の際は機体下部にプロペラントタンクを装着し、航続距離の延長が可能とされている[3]

映画『逆襲のシャア』では、ベースジャバーはゲタという愛称でも呼ばれており[5]、劇中でアムロ・レイがベースジャバーをそのように呼ぶ場面がある[6]。小説『ベルトーチカ・チルドレン』での描写によれば、ネオ・ジオンが用いるシャクルズに対しても、「下駄」(ゲタ)と呼ぶことがパイロットの間で広まっているとされる[7]。後年の『機動戦士ガンダムUC』でも同様に、89式ベースジャバーを 「ゲタ」と呼ぶ場面がある[8]。なお『ベルトーチカ・チルドレン』でも『UC』原作小説でも、「ゲタ」の語源が日本の履き物であることは知られていないと言及されているが[7][9]、ベースジャバーの前世代のSFSであるゲターが普通名称化したという設定なのか、あるいはゲターの登場以前からあった俗称という設定なのかは明らかではない。

94式ベースジャバー編集

『機動戦士ガンダムUC』の原作小説およびアニメ版に登場。コクピット部を挟むように筒状の大型ブースターを左右に繋げた双胴型の形状で、大型ブースター部分はジョイントで切り離し可能なモジュールとなっている[10]。これによりSFSとしての使用だけではなく、ジョイントを介してモビルスーツをはじめとするさまざまな機動兵器に増設ブースターとして直接取り付けることが可能[10]

『UC』では、フルアーマー・ユニコーンガンダムに関連して設定された。同機体の背面に増設された大型ブースターは、94式のブースターモジュールを転用したものとされているほか[11]、原作小説およびアニメ版の終盤にSFSとして多数が登場する。映画『機動戦士ガンダムNT』では、ナラティブガンダムA装備ジェスタ シェザール隊仕様A斑装備が94式のブースターモジュールをバックパックに増設装備として装着しているほか、前述のように89式の後部に94式のブースターモジュールを連結した仕様が登場し、またジョイントの互換性にも言及する場面がある。『NT』では、94式そのものは映画に登場しないものの、映画をノベライズした『小説 機動戦士ガンダムNT』では、映画に登場した89式に代わって94式が登場している。

同じような双胴型のレイアウトのSFSが映画『逆襲のシャア』においてνガンダムの運搬時に登場しているが、このSFSはブースター・ベッドと呼称されており[12]、94式ベースジャバーとは細部の形状やカラーリングが異なる。

脚注編集

  1. ^ 『Z』劇中で、真後ろのガンダムMk-IIへ発砲している描写がある。
  2. ^ プラモデル『HGUC ベースジャバー(ユニコーンVer.)』取扱説明書より。
  3. ^ a b c プラモデル『HGUC 89式ベースジャバー』取扱説明書より。
  4. ^ 『ニュータイプ100%コレクション10 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』角川書店、61頁。
  5. ^ 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 劇場版』学習研究社別冊アニメディア〉、1988年4月10日、78頁。
  6. ^ 映画、小説での描写による。漫画版では「ベースジャバー」になっている。
  7. ^ a b 富野由悠季『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』角川書店角川文庫〉、1988年2月20日、初版、92頁。ISBN 4-04-410109-4
  8. ^ 機動戦士ガンダムUC』原作小説第1, 8, 10巻、OVA版Episode6。
  9. ^ 機動戦士ガンダムUC』原作小説第1巻。
  10. ^ a b 「機動戦士ガンダムNT カトキハジメ メカニカルアーカイブス Vol.3」『月刊ガンダムエース』、KADOKAWA、2019年4月、 29頁、 JAN 4910124010495
  11. ^ 『機動戦士ガンダムUC カトキハジメ メカニカルアーカイブス』角川書店、148頁。
  12. ^ 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 劇場版』学習研究社別冊アニメディア〉、1988年4月10日、65,85頁。共通雑誌コード T4910799104581。

関連項目編集