一絃の琴』(いちげんのこと)は、宮尾登美子長編時代小説講談社から書き下ろし1978年10月20日に刊行された。南国土佐を舞台に、幕末から明治へ時代が大きく変わっていく中で、「一絃琴」の音色に魅せられた2人の女性の生い立ち、確執、半生を描いた物語。第80回(1978年下半期) 直木賞受賞作。

一絃の琴
著者 宮尾登美子
発行日 1978年10月20日
発行元 講談社
ジャンル 長編小説
時代小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本
ページ数 369
コード ISBN 978-4-06-113979-4
ISBN 978-4-06-131778-9文庫判
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またそれを原作としたテレビドラマ。NHK総合時代劇ロマン」枠で2000年テレビドラマ化された。原作では前半が苗を主人公、終盤は弟子の蘭子が主人公に据えられているが、ドラマ版では一貫して苗にスポットがあてられている。

ストーリー 編集

【第1部・幕末編】 編集

時は、幕末土佐藩藩士の娘・澤村苗は、男子の習い事でもある一絃琴を習っていた。

ある日のこと。苗は、一絃琴の師範である大友流月と知り合う。苗は流月の元で、一絃琴の修行を始めた。厳しい稽古だがそれでも苗は彼の元で腕をみがき、それと同時に、次第に流月へ惹かれていく。だがそれもつかの間。流月が不慮の死を遂げた。

流月の一件以来、苗の元には縁談が持ち込まれる事が無くなってしまった。そんなある日。苗は望月健直から告白された。「必ず幸せにする」と言い切り、流月との経緯を知った上でも結婚したいというのだ。それからしばらくの後。苗は望月家へ嫁いだ。

望月家は武門の家柄で、苗は一絃琴を禁じられ姑・清から薙刀の稽古をつけられることに。様子を見に望月家を訪れた、妹・愛子は何も出来ずに立ち去る。

やがて、戊辰戦争が始まり、健直は兄とともに出陣していった。しばらくして、健直は戦死。健直の葬儀が終わり、苗は実家・澤村家へ帰ろうとするが望月家から許しが出ず、そのまま留まることに。1年が経ち、ようやく澤村家へ帰る事になった苗。帰る前に、姑・清に一絃琴を奏でた。

第2部 編集

第3部 編集

第4部 編集

登場人物  編集

書誌情報 編集

ドラマ 編集

一絃の琴
ジャンル テレビドラマ
原作 宮尾登美子
脚本 田中晶子
演出 大森青児
西谷真一
越智篤志
中村高志
勅使河原亜紀夫
磯智明
田中英治
出演者 田中美里
山本陽子
榎木孝明
大和田伸也
平田満
篠田三郎
伊原剛志
竹下景子
音楽 渡辺俊幸
国・地域   日本
言語 日本語
製作
制作統括 菅康弘
高橋幸作
小松隆一
撮影監督 杉山節郎
吉川彰
編集 久松伊織
福寿香里
制作 NHKエンタープライズ21(共同制作)
製作 NHK
放送
放送チャンネルNHK総合
放送国・地域  日本
放送期間2000年3月27日 - 7月31日
放送時間月曜 21:15 - 21:58
放送枠時代劇ロマン
放送分43分
回数18
公式ウェブサイト
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NHK総合時代劇ロマン」枠で2000年3月27日から7月31日に放送された[1]。全18回。

キャスト 編集

スタッフ 編集

放送日程 編集

放送回 放送日 サブタイトル 演出
第1回 3月27日 出会い 大森青児
第2回 4月03日 師匠
第3回 4月10日 恋心 西谷真一
第4回 4月17日 秘密
第5回 4月24日 別離 大森青児
第6回 5月01日 結婚 越智篤志
第7回 5月08日 嫁姑 西谷真一
第8回 5月15日 約束 中村高志
第9回 5月22日 姉妹 越智篤志
第10回 5月29日 母娘 西谷真一
第11回 6月05日 後添い 勅使河原亜紀夫
第12回 6月12日 幸福 中村高志
第13回 6月19日 決心 越智篤志
第14回 7月03日 弟子 西谷真一
第15回 7月10日 再会 磯智明
第16回 7月17日 亀裂 田中英治
第17回 7月24日 跡目 大森青児
最終回 7月31日 旅立ち
NHK総合 月曜21時台枠(今作より時代劇ロマン
前番組 番組名 次番組
一絃の琴

脚注 編集

  1. ^ 時代劇ロマン 一絃の琴”. NHK. 2021年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月21日閲覧。

外部リンク 編集