佐藤亮一 (翻訳家)
経歴編集
慶應義塾大学卒業。時事新報社勤務を経て毎日新聞の記者となる。従軍記者として中国戦線を取材報道する。1946年から北京の捕虜収容所で辛酸をなめる。
日本に帰国した後、慶應義塾大学講師、慈恵医科大学講師、共立女子大学教授を歴任する。英米の名作の翻訳者として数々のヒットを飛ばす。1984年国際翻訳家連盟から国際翻訳賞を受ける。日本翻訳家協会副会長。リンドバーグ『翼よ、あれが巴里の灯だ』が名高く、ほかにチャーチル、パール・バック、林語堂のほか、ノンフィクションの翻訳が多い。
著書編集
- 『北支戦線異状なし』(大新社、1942年)
- 『北欧・フィヨルド紀行』(角川書店、1959年)
- 『北京収容所』(河出書房新社、1963年、新地出版社、1977年、サイマル出版会、1983年)
- 『世紀の人チャーチル』(あかね書房 少年少女20世紀の記録 1965年)
- 『チャーチル』(旺文社文庫)
- 『リンドバーグ』ポケット偉人伝(潮出版社、1971年)
- 『鯨会社焼き打ち事件 みちのく漁民一揆の記録 明治四十四年八戸の〈浜が泣いた日〉』(サイマル出版会 1987年)
- 『翻訳騒動記』(政界往来社、1987年)
共編著編集
- 『虐待の記録』(編 潮書房 1953年)
- 『英語とエチケット』(ロバート・本郷共著 文建書房 1962年)
- 『翻訳秘話「翼よ、あれがパリの灯だ」』(佐藤雅子共著、恒文社、1997年)
翻訳編集
- C.K.オン『武士道に泣く 日本再建を祈願する一外人より』(新体社 1949年)
- ブラッドリー『隠るべき所なし ビキニ環礁原爆実験記録』(大日本雄弁会講談社 1949年)
- アレクサンドル・バルミン『私は何故ソ連を逃げたか 生き残った人々の記録』(逍遥書院 1949年)
- アーヴイング・ストーン『情熱の旅路』(ジープ社 1950年)
- 林語堂『北京好日』(ジープ社、1950年 河出書房、1951年)
- ジョン・ハーシー『壁』北川正夫共訳 改造社 1950年)
- ウォルト・ディズニー『ドナルド・ダック 火山国探険』養徳社、1951年)
- キャスリン・ウィンザー『永遠のアンバー』(三笠書房 1952年)
- 林語堂『朱ぬりの門』(新潮社 1954年)
- イゴーリ・グゼンコ『抹殺者 この地上には人間より尊いものはない』(朋文社 1955年)
- チャールズ・リンドバーグ『翼よ、あれがパリの灯だ 大西洋横断飛行の回想』(出版共同社、1955年 大和書房 1968年、旺文社文庫、1976年、恒文社、1991年)
- F.L.アレン『二十世紀アメリカ社会史』(平松幹夫共訳 角川書店 1955年)
- 『現代アメリカ社会史』(角川文庫)
- 林語堂『杜十娘』(朋文社 1956年)
- 『現代アメリカ短篇集』(訳編 荒地出版社 1956年)
- ウオルター・ロード『大西洋の悲劇 タイタニック号の謎』(大日本雄弁会講談社 1956年)
- 『タイタニック号の最期』(ちくま文庫)
- イーゴリ・グゼンコ『ゴーリキイの最後』(朋文社 1956年)
- フィッツジェラルド『雨の朝巴里に死す・ほか』現代アメリカ文学全集 荒地出版社、1957年。のち講談社文庫)
- アルフレッド・B.ガスリー『西部への道』(同上)
- スタインベック『真珠・ほか』同上、1958年)
- ルイス・ブロムフィールド『池』(同上)
- オーエン・ウイスター『ヴァージニアン』(出版協同社 1958年)
- アイリス・ノーブル『世界の新聞王 ジョゼフ・ピューリッツァー伝』(講談社 1958年)、「新聞王ピューリッツァー」(潮文庫)
- ヨセフ・カリニコフ『大いなる河』(石川信夫共訳 角川書店 1959年)
- マレク・フラスコ『週の第八の日』(角川書店 1959年)
- 林語堂『ソビエト革命と人間性』(東京創元社 1959年)
- アイリス・ノーブル『婦人記者No.1 ネリー・ブライ物語』(河出書房新社 1960年)
- ジョン・W.オルドリッジ『ロスト・ジェネレーション以後』(荒地出版社 1960年)
- アレン・バニク、ルネ・テーラー『不老長生の秘境』(河出書房新社 1960年)
- チャーチル『第二次世界大戦史』訳編 少年少女世界の歴史 あかね書房、1961年)
- カルトン・ケース『あなたの運命を変える本』(雪華社 1961年)
- C.H.ロルフ編『チャタレー夫人の裁判』(河出書房新社 1961年)
- タイム誌編集局編『アメリカは何をなすべきか』(同友社 1961年)
- J.H.デュ・プリシス『ダイヤモンドは危い 国際密輸団への挑戦』(毎日新聞社 1962年)
- ブリッヂマン『超音速パイロット』(あかね書房 少年少女20世紀の記録、1963年)
- 『ポンペイの最期』(世界ノンフィクション全集、筑摩書房、1963年)
- サーベージ『ノルマンディー上陸作戦』(あかね書房 少年少女20世紀の記録 1963年)
- ハリー・ゴールドン『ニューヨークの裏街 ユダヤ人の笑いと涙』(文建書房 1963年)
- ベネット・サーフ編『ポケット笑談事典 笑いの泉・話題の宝庫』(潮文社新書 1964年)
- ヒュー・サイディ『悲劇の大統領 大統領ケネディ伝』(鷺村達也共訳 荒地出版社 1964年)
- ジョン・フォークナー『響きと怒りの作家 フォークナー伝』(荒地出版社 1964年)
- コロンブス R.H.メジャー編『われ新大陸を発見せり 孤独の英雄コロンブス探検記』(大和書房 1965年)
- リデル・ハート編『解放の戦略 毛沢東とゲバラ』番町書房 1965年)
- オレグ・ペンコフスキイ『ペンコフスキー機密文書』(集英社 1966年) 「寝返ったソ連軍情報部大佐の遺書」文庫
- ジャック・マッチヤ『男性のためのヨーロッパ案内』(荒地出版社 1966年)
- 『チャーチル名言集』(ポプラ社、1967年)
- パール・バック『大地』旺文社文庫、1967年-1968年)
- チャーチル『若き日の回想』(ポプラ社、1968年) 「わが青春記」(旺文社文庫)
- エドウィン・P.ホイト『エムデン号最後の航海』(現代世界ノンフィクション全集 筑摩書房、1968年)
- パール・S.バック『ケネディ家の女性たち』(主婦の友社 1970年)
- パール・S.バック『私の見た中国』(佐藤喬共訳 ぺりかん社 1971年)
- カールトン・ケース『ジプシーの占い 明日変心するあなたなら』(潮文社 1971年)
- ジュリア・M.シートン『燃えさかる火のそばで シートン伝』(早川書房 1971年)
- チャーチル『第二次世界大戦』(河出書房新社、1972年 のち文庫)
- 林語堂『西域の反乱』(芙蓉書房、1973年)
- パール・S.バック『母の肖像』(芙蓉書房 1973年)
- ジャック・ウィノカー編『SOSタイタニック』(旺文社文庫、1973年)
- フィッツジェラルド『華麗なるギャツビー』(講談社文庫、1974年)
- アン・モロー・リンドバーグ『金の時鉛の時』TBS出版会 1974年)
- 『フルシチョフ最後の遺言』(河出書房新社 1975年)
- ロバート・ペイン『チャーチル』文化放送開発センター出版部、1975年)
- ロナルド・ロックリー『アイルランドのあざらし女』(ジャパン・パブリッシャーズ 1976年)
- エスター・アベリル作・画『美人ネコジェニーの世界旅行』(旺文社 1979年)
- エスター・アベリル作・画『のらネコ兄弟のはらぺこ放浪記』(旺文社 1979年)
- エスター・アベリル『ねこネコねこの大パーティー』(旺文社 1979年)
- スーザン・フォワード、クレイグ・バック『近親相姦 病例とその分析』(河出書房新社 1981年)
- 曹雪芹原作 林語堂編『紅楼夢』全4巻 六興出版 1983年)
- フォックス・バターフィールド『中国人』時事通信社、1983年)
- ノーネル・ファー『イラスト版アメリカの歴史』全4巻(東京書籍 1984年)
- 林語堂『マダムD 中国伝奇小説二十編』(現代出版 1985年)
- リンダ・アトキンソン『アンナ、戦場に消えた青春』(旺文社文庫、1986年)