佐藤 彰一(さとう しょういち、1945年7月28日 - )は、日本歴史学者フランク王国史を中心とする西洋中世史の研究で世界的に著名[1]名古屋大学名誉教授、日本学士院会員フランス学士院碑文・美文アカデミー外国人連携会員。名古屋大学大学院教授、フランス社会科学高等研究院客員教授、コレージュ・ド・フランス招聘教授、パリ第1大学招聘教授、西洋中世学会会長などを歴任。日本学士院賞受賞。

佐藤 彰一
さとう しょういち
日本学士院より公開された肖像写真
人物情報
生誕 (1945-07-28) 1945年7月28日(78歳)
日本の旗 日本山形県東田川郡余目町(現・庄内町
国籍 日本の旗 日本
出身校 中央大学法学部法律学科
学問
学派 歴史学
研究分野 フランス王国史
研究機関 名古屋大学
学会 日本学士院
フランス学士院碑文・美文アカデミー
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略歴 編集

山形県東田川郡余目町(現・庄内町)出身。1964年山形県立酒田東高等学校卒業、1968年中央大学法学部法律学科卒業。1973年早稲田大学大学院文学研究科西洋史専修修士課程修了、1976年同博士課程単位取得退学。1969-1971年 カーン大学人文学部留学。1979年愛知大学法経学部助教授、1987年名古屋大学文学部助教授、1991年教授、2000年同文学研究科教授。2009年定年退職、特任教授。2009年日本学士院会員、西洋中世学会会長[2]名古屋大学高等研究院アカデミー会員。

1984-1986年 パリ第10大学客員研究員、1995年フランス国立科学研究センター(CNRS)研究員[3]日仏歴史学会理事、早稲田大学博士(文学)、2001年 コレージュ・ド・フランス招聘教授、社会科学高等研究院客員教授、高等研究実習院客員教授、エクス=アン=プロヴァンス大学客員教授、2004年 パリ第1大学招聘教授、2011年フランス学士院碑文・美文アカデミー外国人連携会員[4]

2016年 皇居講書始の儀で「西洋中世修道院の文化史的意義」を進講。

受賞・栄典 編集

著書 編集

単著 編集

  • 『修道院と農民――会計文書から見た中世形成期ロワール地方』(名古屋大学出版会 1997年)[7]
  • 『ポスト・ローマ期フランク史の研究』(岩波書店 2000年)
  • 『歴史書を読む――『歴史十書』のテクスト科学』(山川出版社 2004年)
  • 『中世初期フランス地域史の研究』(岩波書店 2004年)
  • 『ヨーロッパの中世(1) 中世世界とは何か』(岩波書店 2008年)
  • 『カール大帝 ヨーロッパの父』(山川出版社<世界史リブレット 人> 2013年)
  • 『禁欲のヨーロッパ――修道院の起源』(中公新書 2014年)
  • 『贖罪のヨーロッパ――中世修道院の祈りと書物』(中公新書 2016年) 
  • 『剣と清貧のヨーロッパ――中世の騎士修道会と托鉢修道会』(中公新書 2017年) 
  • 『宣教のヨーロッパ――大航海時代イエズス会托鉢修道会』(中公新書 2018年11月)
  • 『歴史探究のヨーロッパ――ヨーロッパ-修道制を駆逐する啓蒙主義』(中公新書 2019年11月)
  • 『フランク史Ⅰ クローヴィス以前』(名古屋大学出版会 2021年)
  • 『フランク史Ⅱ メロヴィング朝の模索』(名古屋大学出版会 2022年)  
  • 『フランク史Ⅲ カロリング朝の達成』(名古屋大学出版会 2023年)

共著 編集

共編著 編集

  • 早川良弥 『西欧中世史(上) 継承と創造』(ミネルヴァ書房 1995年)
  • 池上俊一・高山博 『西洋中世史研究入門』(名古屋大学出版会 2000年、増訂版2005年)

訳書 編集

  • ベルナール・グネ『オルレアン大公暗殺 中世フランスの政治文化』 畑奈保美共訳(岩波書店 2010年)
  • パミラ・カイル・クロスリー『グローバル・ヒストリーとは何か』(岩波書店 2012年)
  • ベルンハルト・ビショッフ『西洋写本学』 瀬戸直彦共訳(岩波書店 2015年)
  • ニコル・ルメートル『村の公証人──近世フランスの家政書を読む』持田智子共訳(名古屋大学出版会 2022年)

出典 編集

  1. ^ 「文学部史学科世界史学専修主催公開講演会「ヨーロッパ、海域、そしてユーラシア:近代以前の世界」」立教大学
  2. ^ [1]名古屋大学
  3. ^ [2]名古屋大学
  4. ^ 「佐藤彰一教授略歴・業績」名古屋大学文学部研究論集. 史学. v.55, 2009, p.1-14
  5. ^ [3]日本学士院
  6. ^ 平成30年秋の叙勲受章者が決まる”. 名古屋大学 (2018年11月5日). 2023年1月24日閲覧。
  7. ^ 2002年度受賞一覧”. 名古屋大学出版会. 2022年8月2日閲覧。