助任川

徳島県徳島市を流れる川

助任川(すけとうがわ)は、徳島県徳島市を流れる川で、吉野川水系に含まれる新町川の支流である。下流部は福島川(ふくしまがわ)とも呼ばれる。

助任川
城山近くの北岸には遊歩道と公園が整備されている。
徳島市中心を流れる助任川
水系 一級水系 吉野川
種別 一級河川
水源 新町川より分流
河口・合流先 新町川
流域 徳島県徳島市
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漢名渭水(いすい)。細川頼之1385年に、助任川に映る城山を中国長安渭水に映る山になぞらえて、川を渭水・山を渭山(いのやま)と名づけたと伝えられる。ただし一説にこれは史実ではなく、(い)を伏した姿から猪山(いのやま)と呼ばれ、それが渭山と当て字され、それから渭水が名づけられたと言う。

地理 編集

 
助任川(ひょうたん島[中央の中州]北側)
(1974年、国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成)

吉野川から分岐し南へ流れる新町川の上流部の三ツ合橋で左岸(東岸)から分岐し、東へ向きを変えた新町川下流に再合流する。

途中で向きを東南東から南南東に変えており、そこまでの左岸(北岸)地区を渭北地区、そこからの左岸(東岸)を渭東地区と呼ぶ。右岸(南岸・西岸)は徳島の中心街である内町地区で、新町川と助任川に挟まれた1つの中州であり、島としてはひょうたん島と呼ぶ。

沿岸の地区と町は、

である。

中流部の渭北と渭東の境に大岡川が合流し、住吉と福島の境から住吉島川が分岐する。住吉島川分岐地点付近より下流は古くより福島川と呼ばれている。

南前川町と徳島町の間では両岸に徳島公園が広がる。

環境 編集

水質は2007年度の結果によると、CODが4~5ppmで少し汚れているが、透視度は50cm以上あり良好である。

2007年にはエイが生息しているのが発見された。

助任川の清掃活動などは新町川を守る会が行っている。

福島川 編集

住吉島川分岐地点より下流は、左岸(東岸)が福島(現在では河口部は新南福島)で、古くから福島川と呼ばれ、現在でもそう呼ばれることがある。

分岐点直後の福島橋からが福島川の橋とされる[1]。ただし橋の銘板には、福島橋には助任川、その次の福島新橋には福島川と記載されている。

水質は助任川とほぼ同じ。橋梁は福島橋、福島新橋、中洲みなと橋。福島一体を流れており、中洲みなと橋を過ぎると新町川に合流する。助任川と同じく新町川を守る会が清掃活動を行っている。

助任川沿いにある公園 編集

上流部より記載。助任川沿いにある公園の一部は「美しい日本の歩きたくなるみち500選」のコースに選定されている。

公園 場所 備考
徳島中央公園 徳島市徳島町城内1番外 徳島城跡や旧徳島城表御殿庭園の観光スポットがある
助任川河岸緑地 徳島市南前川町1~4丁目地先 美しい日本の歩きたくなるみち500選」選定、徳島中央公園の一部
中徳島河畔緑地 徳島市中徳島町1丁目 美しい日本の歩きたくなるみち500選」選定
みなと公園
ケンチョピア
徳島市中洲町1丁目 美しい日本の歩きたくなるみち500選」選定、新町川沿いまで

橋梁 編集

上流部より記載。

左岸 右岸 道路 備考
三ツ合橋 中前川町5・南前川町5 出来島本町3・北出来島町2 助任川と新町川の合流部に架かるT字の橋
前川橋 南前川町4 東出来島町・徳島町城内
西の丸橋 南前川町4・3 徳島町城内 徳島県道30号徳島鴨島線 徳島城西の丸が橋名の由来
徳島中央公園歩道橋(前川橋水管橋) 南前川町2 徳島町城内 歩行者専用道路水道橋
助任橋 助任橋 徳島町城内・3 橋北詰の地名にもなっており1~4丁目まである
助任新橋 助任橋・南常三島町1 徳島町3・中徳島町2 国道11号 徳島大学のすぐ側に位置している
徳住橋 住吉1 中徳島町2 映画『阿波の踊子』のロケ地として知られている
福島橋 福島1 徳島本町3 徳島県道29号徳島環状線 人柱伝説が残る
福島新橋 福島1・新南福島1 新蔵町3・中洲町3 福島側が2又になったV字型の橋
中洲みなと橋 新南福島1 中洲町3 臨港道路福島中洲バイパス みなと公園(ケンチョピア)のすぐ側に架かっている

画像 編集

出典 編集

  1. ^ 内町まちづくり協議会・徳島市内町公民館『写真で見る内町再発見 ひょうたん島今昔』2009年