労栄枝
労 栄枝 (ラオ・ロンジー、簡体字:劳荣枝、1974年12月25日 - 2023年12月18日)は、中華人民共和国の教師、女性犯罪者、女性死刑囚。
| 労栄枝 劳荣枝 | |
|---|---|
 労栄枝(2021年9月9日撮影) | |
| 個人情報 | |
| 別名 |
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| 生誕 |
1974年12月25日 中国・江西省、九江地区九江市 |
| 死没 |
2023年12月18日 (48歳没) 中国 |
| 死因 | 薬殺刑による刑死 |
| 殺人 | |
| 犠牲者数 | 7人 |
| 犯行期間 | 1996年–1999年 |
| 国 |
中国 |
| 逮捕日 | 2019年11月28日 |
| 司法上処分 | |
| 罪名 | |
| 刑罰 |
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| 有罪判決 | 殺人罪による死刑宣告 |
1996年から1999年までの間に恋人の法子英と共謀し、殺人・強盗などの事件を引き起こした[1]。最終的に労栄枝は7人を殺害した。共犯の法子英は1999年に逮捕されて死刑が執行されたが、労栄枝は2019年に逮捕されるまで約20年に渡って逃走していた。2021年9月の１審の江西省南昌市中級人民法院は労栄枝に故意殺人罪、強盗罪、誘拐罪などの容疑で死刑と財産没収を判決した。労栄枝は上訴したが、2022年１１月、江西省高級人民法院も原審の死刑判決を維持し、2023年12月18日に死刑が執行された。
経歴 編集
江西省九江市に生まれた(戸籍上の生年月日は12月14日[2])[3]。
両親の先祖の家は湖北省黄梅県にあった。ラオ一家は九江市浜江東路の石油家庭中庭に住んでおり、労栄枝の父親は九江石油支店の石油貯蔵所の警備を担当していた。労栄枝の母親は九江石油支店の家族労働者であった。の両親には 3 人の娘と 2 人の息子がおり、 労栄枝は家族の末っ子。労栄枝は若い頃に『老墨子』と名付けられ、学生時代に労栄枝に改名した[4]。 1989年に労栄枝は優秀な成績で中学校を卒業した。当時、中国政府は師範学校卒業生に職を割り当てており、九江師範学校の入学基準は地元の主要高校である九江第一中学校よりも高かった。労栄枝は高校や大学への進路を選ばず、工業高校で学ぶことを選択し、九江師範学校幼稚園教師専攻に入学した[5]。彼女の卒業生は、1989年当時、九江師範学校には幼稚園クラスが1クラスしかなく、外見、体型、性格などが優れた生徒のみが幼稚園クラスに選抜されることができたと回想している。1992年に労栄枝は卒業し、九江石油分校児童学校に小学校の中国語教師として配属されました。当時すでに学校は衰退しており、本来の中学校、高等学校は廃校となり、小学校のみが残った。
老栄志は子滴学校で約2年間教師として働いた後、無給で休職した[6]（辞任したという説もある）。同級生たちは、子滴小学校が解散され、教職員組合がガソリンスタンドで働くことになるという噂があり、労栄枝は落ち込んだと回想した[6]。労栄枝の兄によると、彼女は法子英と取引したいと言いましたが、最初は家族の同意が得られず、母親と口論になったこともありました。しかし、家族は最終的に彼女が家を出て法子英と取引することを許可した[6]。
1993年に子地小学校で教師を執っていた労栄枝は、副校長の息子の結婚式で法子英に出会った。二人の出会いは誕生日パーティーだったとも言われている。二審法廷での労栄枝の供述によれば、彼女は友人を通じて会社を経営していた法子英と知り合い、その際、法子英が抗争事件の罪で服役していることを聞いた。ある時、デートの帰りが遅すぎた労栄枝は、法子英に強姦され、予期せぬ妊娠をした。その後、法子英は薬を使って妊娠中絶した。中絶後も労栄枝は法子英に強姦され続け、４カ月後に再び妊娠したが、今度は法子英の妹に付き添われて中絶しに行った。法子英に出会うまで、彼女には感情的な経験がなかったと言われている。法子英はかつて弁護人に、二人が会った晩餐会の夜に彼はバイクに乗って労栄枝を家まで送り届け、とても感動したと語ったが、法子英が刑務所にいたことを知ったとき、労栄枝は彼に「親切だ」と言ったという。の「英雄崇拝」が生み出された[7]。それにもかかわらず、労栄枝は二審で法子英との関係を否定し、法子英から「支配され、強要され」、一緒にいると「気が散った」と述べた[8]。
初公判で労栄枝は、無給停職処分を受けた後、法子英とともに6000元を持って九江を離れ、深センと上海に行って商売をしたものの、商売はうまくいかず、すぐに全額を使い果たしてしまったと供述した。彼らは1996 年の正月を過ごすために九江に戻り、新年が明けると再び生計を立てようと他の場所へ出かけた。別の報告によると、1996年に九江市で集団喧嘩中に法子英が銛で誰かを負傷させ、この理由で2人は九江市から逃亡した。労栄枝は、2人は1日約200元の比較的多額の生活費を持っているが、安定した収入源がないと述べた。お金がなかったため、労栄枝は強盗のターゲットを探しながらお金を稼ぐためにエスコートガールとして働き始めた[9]。
犯罪 編集
逃亡と逮捕 編集
20年間にわたる逃亡劇 編集
労栄枝は、1999年7月22日の夜に合肥市を出発し、出発前に法子英に「親愛なる皆さん、私が先に出発します。家で待っていて愛しています」というメモを書いたと述べた 。第一審公判で労栄枝は、合肥から武漢市へ、その後河南へ、そして重慶の「安全な家」に避難したと述べた。労栄枝と法子英は長年、重慶に「安全な家」と呼ぶ家を借りている。彼女は法子英が来るのを待ちきれず、彼女は単身廈門市へ逃亡した。初公判中に彼女は2000年頃に廈門市に逃亡したことを供述した[10]。
彼女は、逃亡中はユースホステルに住んでいたり、男性に飼われていたりしたと語った[11]。中国メディアは、彼女が廈門市で飲酒、車、時計の販売を行っていたことを確認した。2016年半ば、彼女は厦門市思明区元堂路関仁路バーストリートにあるTrue Love Barで「顧客サービス」として働くようになり、顧客と酒を飲み、顧客の消費からコミッション(手数料)を得た。当時のTrue Love Barのスタッフの中で唯一英語名を持つ彼女の英語名は「シェリー」。同僚は彼女が化粧が上手で、優しくて勤勉だったと回想している。月々の手数料は約1万元と言われており、バーの接客業としては上流階級の収入レベルだという。約半年働いた後、2017年初めに彼女はTrue Love Barを辞めた。その後、彼女は4Sストアで車を販売した。彼女がボーイフレンドと別れた後も、彼は彼女が無料で彼の家に住むことを許可した。その後、時計店を経営する男性が彼女の新しい恋人となった[12]。 2019年に彼女は何度もこの時計売り場を訪れた。彼女は時々ビジネスを手伝うこともあった。老栄志さんが逮捕される前、店主は用事があって外出しなければならなかったので、数日間店主に店の世話を手伝ってほしいと頼んだ。報道によると、2019年10月に南京出身のLvさんがアプリで乳母を探していたところ、トップに彼女の履歴書、写真、動画が表示されているのを目にしたという[13]。労栄枝は逃亡中、身なりを整え、ピアノを弾き、絵を描き、バイオリンを習い、犬を 2 匹飼って、自分の人生の趣味に集中していたとされている[14]。
逮捕 編集
2019年6月13日に中華人民共和国建国70周年記念行事の円滑な進行を確保するため、公安部はテクノロジーと情報技術を犯罪と戦うために活用する「 雲剣(クラウドソード)作戦」を展開した[15]。 労栄枝が廈門市のショッピングモールで活動していたとき、監視カメラが労栄枝の写真を撮影した[16]。 11月27日にアモイ市公安局思明支局によるビッグデータ分析の結果、ある写真に写った女性が指名手配犯の労栄枝と97.33％似ていることが判明した。思明支部はそれぞれ調査と制御のために2つのチームを派遣した。 28日に廈門警察は湖里区東白財桝広場のDW監視カウンターで労栄枝を逮捕した[16]。逮捕されたとき、労栄枝は南京出身のホン・イェジャオであると主張した警察は彼女に携帯電話の写真を見せ、労栄枝はすぐに警察に同行することに同意した。 DNA比較の結果、アモイ警察は老栄志を逮捕したことを確認した。しかし、最初の尋問中、労栄枝は自分の正体を認めず、自分は孤児であり、出身地も両親も知らないと主張した。29日夜の取り調べで、彼女は自分が労栄枝であることを認めた。
2019年12月5日、アモイ警察は労栄枝を南昌警察に引き渡した。厦門警察は、労栄枝が厦門市で逃亡中に犯罪を犯していないことを確認した。
裁判 編集
死刑執行 編集
2023年12月18日朝、南昌中級人民法院は最高人民法院の執行命令に従い、老栄志に対して薬殺刑による死刑執行を行ったことを発表した[17][18][19]。48歳没。
脚注 編集
出典 編集
- ^ “教師からホステスへ…２０年間逃亡した中国連続殺人犯の最後”. 中央日報 - 韓国の最新ニュースを日本語でサービスします. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “上游新闻” (英語). wap.cqcb.com. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “＂色诱杀7人＂劳荣枝案今日开庭 哥哥：想问她为啥那么傻|劳荣枝|仙人跳-要闻_华商网新闻”. news.hsw.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “走上杀戮之路：消失的劳荣枝与七人命案始末_一号专案_澎湃新闻-The Paper”. www.thepaper.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “＂色诱杀7人＂劳荣枝案今日开庭 哥哥：想问她为啥那么傻|劳荣枝|仙人跳-要闻_华商网新闻”. news.hsw.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ a b c “＂色诱杀7人＂劳荣枝案今日开庭 哥哥：想问她为啥那么傻|劳荣枝|仙人跳-要闻_华商网新闻”. news.hsw.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “劫杀7人的悍匪法子英的亲属：不要再提这个人，他罪有应得_一号专案_澎湃新闻-The Paper”. www.thepaper.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ sina_mobile (2022年8月19日). “劳荣枝二审第一句话：我48岁，从未整容”. news.sina.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “劳荣枝受审首日直击：否认合谋杀人，幸存者称曾遭其持刀威胁_一号专案_澎湃新闻-The Paper”. www.thepaper.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “直击｜劳荣枝庭审现场失控流泪：我想做个好人，我想赎罪，我表示道歉”. www.time-weekly.com. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “直击|公诉人当庭驳斥劳荣枝：你在回避关键问题，辩解是无力的”. www.time-weekly.com. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “劳荣枝“在人间””. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “劳荣枝的五张面孔”. m.bjnews.com.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “封面新闻” (中国語). m.thecover.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ 王洋. “公安部部署全国公安机关开展“云剑”行动_部门政务_中国政府网”. www.gov.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ a b “劳荣枝“在人间””. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “罪犯劳荣枝被执行死刑”. m2.people.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “罪犯劳荣枝被依法执行死刑-新华网”. www.news.cn. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “劳荣枝今被执行死刑，最高法：犯罪手段特别残忍，主观恶性极深 | 界面新闻”. m.jiemian.com. 2024年2月26日閲覧。