北アジア
北アジア(きたアジア、英語: North Asia, Northern Asia)は、ユーラシア大陸のアルタイ山脈以北に位置し、シベリアを主とするアジアの地域を指す。

モンゴルおよびロシア(ウラル連邦管区、シベリア連邦管区、極東連邦管区の各連邦管区)の領土の一部が含まれるが、モンゴルやロシア極東部は東アジアとされたり、東アジアと併せて北東アジアとされることもある。中華人民共和国東北部(旧満洲)の一部や内蒙古、カザフスタン北部を北アジアに含むこともある。
Phillips "Illustrated Atlas of the World"による北アジアの定義は、旧ソ連とされる。
地理・気候 編集
ユーラシア大陸の北部に位置し、西はウラル山脈を境にヨーロッパと接し、北は北極海に面し、東はベーリング海を挟んで北アメリカ大陸と隣接し、南は東アジアや中央アジアに隣接する。北アジア西部には西シベリア低地が広がり、オビ川やエニセイ川が流れる。東部や南部は海抜が高めである。
歴史 編集
新石器時代の文化は、特徴的な石材生産技術と東洋起源の土器の存在によって特徴づけられる。紀元前3千年紀には青銅器時代が始まり、アンドロノヴォ文化に見られるようにインド・イラン文化の影響を受けた。紀元前1千年紀には、スキタイ人や匈奴などの民族がこの地域に出現し、南のペルシア人や中国人としばしば衝突していた。6世紀には突厥が南シベリアを支配し、13世紀にはモンゴル帝国とその後継国家がこの地域を支配した。シビル・ハン国は、16世紀にロシア帝国に征服されるまで、北アジアで独立していたトルコ系国家の一つであった。
その後、ロシアは1860年に北京条約が締結されるまで、この地域を徐々に自国の領土に編入していった。1917年の10月革命後にボルシェビキと白軍の間で争われ、1923年にソビエト連邦が完全な支配権を獲得した。1991年のソビエト連邦の崩壊により、ロシアがこの地域の管理者となっている。
国名リスト 編集
国際連合による区分で北アジアに属する地域