西アジア
西アジア(にしアジア、英語: West Asia, Western Asia)は、アジア西部を指す地理区分である。一般的にはアラビア半島およびその周辺の地域を指し、中央アジアおよび南アジアより西側、地中海より東側で、ヨーロッパとはボスポラス海峡、アフリカとはスエズ運河によって隔てられている[2]。



概要 編集
今日の欧米では、中東とほぼ同じ領域を指す場合が多い。国家としては、イラン(イラン・イスラム共和国)、イラク(イラク共和国)、トルコ(トルコ共和国)、キプロス(キプロス共和国)、シリア(シリア・アラブ共和国)、レバノン(レバノン共和国)、イスラエル(イスラエル国)、ヨルダン(ヨルダン・ハシミテ王国)、サウジアラビア(サウジアラビア王国)、クウェート(クウェート国)、バーレーン(バーレーン王国)、カタール(カタール国)、アラブ首長国連邦、オマーン(オマーン国)、イエメン(イエメン共和国)、パレスチナおよびエジプト(エジプト・アラブ共和国)の一部がここに属す。
また、黒海とカスピ海の間にある(コーカサス山脈の南側)旧ソ連のアゼルバイジャン、アルメニア、ジョージア(グルジア)を含めることも多く、これらの国々を含めない場合は西南アジアと呼んで区別することもある。国連の定義した区分ではアフガニスタンとイランを南アジアに含むが、日本の外務省による解説ではアフガニスタンを西アジアに分類している[3]。
アフガニスタンは、マザーリシャリーフを中心とする北部では中央アジア最南端の宗教都市がありウズベキスタンと関係が深い。ヘラートを中心とする北西部ではイランにまたがるホラーサーン地方の一部で、イランと関係が深い。カーブルを中心とする南部はカイバル峠を通じて南アジアのパキスタン、インドと繋がりが深い。しかし、普通は19世紀にイギリスの統治下に入ったインド亜大陸を南アジア、北のロシアと清の支配下にあった地域を中央アジアと呼ぶ。アフガニスタンは両国の緩衝帯として独立国のまま残された。
該当地域・国家リスト 編集
西アジアに該当する地域・国家については以下の通りである。
- アフガニスタン(国連の区分では南アジアに含まれる)
- アラブ首長国連邦
- アルメニア(旧ソ連諸国のためヨーロッパに含まれる場合もある)
- アゼルバイジャン(旧ソ連諸国のためヨーロッパに含まれる場合もある)
- バーレーン
- キプロス(ヨーロッパに含まれることもあり、EUにも加盟している)
- 北キプロス・トルコ共和国(事実上の独立国)
- アクロティリおよびデケリア(イギリスの海外領土)
- エジプト(スエズ運河より西側がアフリカに属する)
- ジョージア(旧ソ連諸国のためヨーロッパに含まれる場合もある)
- イラン(国連の区分では南アジアに含まれる)
- イラク
- イスラエル
- ヨルダン
- クウェート
- レバノン
- オマーン
- パレスチナ
- サウジアラビア
- シリア
- トルコ(ボスポラス海峡より西側はヨーロッパに属し、ヨーロッパに含まれる事もある)
- カタール
- イエメン
言語 編集
民族 編集
脚注 編集
- ^ “UNSD―Methodology”. United Nations. 2021年5月2日閲覧。
- ^ コトバンク 西アジア
- ^ “アフガニスタンQ&A(FAQ)”. 2022年5月1日閲覧。