愛山渓温泉

北海道上川郡上川町字愛山渓にある温泉

愛山渓温泉(あいざんけいおんせん)は、北海道上川郡上川町字愛山渓にある温泉大雪山への登山基地の一つとなっている。

愛山渓温泉
愛山渓倶楽部
温泉情報
所在地

北海道上川郡上川町字愛山渓

愛山渓温泉の位置(北海道内)
愛山渓温泉
愛山渓温泉
北海道地図
座標 北緯43度43分9.7秒 東経142度48分55.1秒 / 北緯43.719361度 東経142.815306度 / 43.719361; 142.815306座標: 北緯43度43分9.7秒 東経142度48分55.1秒 / 北緯43.719361度 東経142.815306度 / 43.719361; 142.815306
交通

JR北海道石北本線上川駅より車で約50分、約25km

JR北海道石北本線安足間駅より車で約40分、約20km
泉質

ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉

(旧 重曹泉)
泉温(摂氏 44.2 °C
pH 6.3
液性の分類 中性
浸透圧の分類 低張性
宿泊施設数 2
外部リンク 愛山渓倶楽部
特記事項

・温泉は源泉かけ流し(加温加水なし) ・館内施設の電気と水は、どちらも大雪山の自然エネルギーで賄っている。 (愛山渓倶楽部・愛山渓ヒュッテ、共に、電気は自家水力発電、水道は近くの沢より水を引き込み、消毒ろ過した天然水。)

・一帯は大雪山による火山帯だが、硫黄分が入っていないお湯。一方、メタケイ酸・メタホウ酸の合計値は180.1mgあり、肌にいい温泉となっている。
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愛山倶楽部横の無料足湯

泉質

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温泉街

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一軒宿の「愛山渓倶楽部」が存在する。日帰り入浴可能で男女別の内風呂のみある。

(営業期間は概5月下旬~10月上旬、無休、日帰り入浴は10時~19時(最終受付18時30分))

源泉かけ流しの天然温泉。

隣接して無料の足湯施設(2024年7月現在使用停止中)、および登山客用の山小屋施設(愛山渓ヒュッテ)がある。山小屋には共同浴場はなく、愛山渓倶楽部の日帰り入浴を利用することになる。アクセス道路が閉鎖される冬期(10月中旬 - 5月上旬)は愛山渓倶楽部は営業休止するが、山小屋は利用可能。

登山

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・大雪山の登山口の1つ。旭岳温泉層雲峡温泉と異なり登山口から徒歩を強いられるため、他のルートよりも登山者は少なく、静かな登山を好む山岳愛好者の人気が高い。永山岳、愛別岳、比布岳、当麻岳へはこの登山口がもっとも頂上に近い。ハイキングコースとしては、沼の平湿原と雲井が原湿原の2つがあり、技術や装備がなくても手軽に大雪山の自然を満喫できる。

2020年7月14日より松仙園登山道が開通(再開)。以後、例年7月14日~9月30日の間通行可能。ただし、愛山渓登山口より右回りの一方通行扱い(木道が狭く、すれ違いをすると湿原に足を入れてしまい植生を壊してしまう恐れがあるため)。湿原を行く風景は尾瀬の様な雰囲気で、晴れている日には旭岳をはじめとする大雪山連峰と湿原という壮大な風景を見ることができる[2]

歴史

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  • 愛山渓温泉の歴史  愛山渓温泉は、明治の末期にこのあたりで熊を追っていた愛別村の直井藤次郎によって発見され、同人の手により大正15年大原始林の木陰にひなびた湯宿が建設され、直井温泉と命名、誕生のうぶ声をあげた。昭和初期、大雪山国立公園指定の気運が高まるとともに当時の北海道議会議長村上元吉が温泉経営に意欲を燃やし、昭和8年これを譲り受け自家発電施設や規模の拡大を図り更に昭和11年には自動車道が開通、これを契機に山を愛する人々の宿「愛山渓温泉」と改名し広く世に宣伝されることとなった。この温泉は国道から19km大雪山の山懐に深く分け入った大原始林の中にあり、古くから大雪山各方面への縦走基地として親しまれており、昭和25年当時の上川村がこの施設を譲り受け、愛山渓クラブを建設して更に一般の利用を促してきましたが、温泉周辺の山岳の四季折々に変化する様は、何度訪れても飽くことがないと激賞されている。上川町では昭和56年愛山渓青少年の家をこの地に新築して内外に広くこの大自然の紹介を行い、青少年健全育成に努めているところである。(愛山渓ドライブイン前看板より)
  • 1909年明治42年)直井藤次郎ほか2名が、熊漁の途中に温泉発見、1926年大正15年)5月鉱泉及び浴場施設が認可され「直井温泉」として開湯する。同じ頃、愛山渓の温泉経営に意欲を示していた当時道議会議長(後に、衆議院議員)の村上元吉が1933年昭和8年)に直井温泉を譲受。
  • 1932年(昭和7年)愛山渓温泉登山口より北鎮岳への登山路が開かれる
  • 1934年(昭和9年)北海道庁長官 佐上信一氏、愛山渓より登山し層雲峡へ下りる。この時長官の命により、「表登山口」と称される。その年の12月8日、大雪山国立公園の指定を受ける。
  • 1936年(昭和11年)自動車道開通(現在の北海道道223号愛山渓上川線
  • 1937年(昭和12年)1940年札幌オリンピックの滑降回転競技の会場として近くの永山岳北斜面が選ばれる。また、石北本線安足間駅より紅葉橋(現在の北海道道223号愛山渓上川線にある橋)まで、鉄道施設も計画される。しかし、日中戦争の激化により、すべて白紙となる。
  • 1944年(昭和19年)南洋興発会社の手によって、愛山渓本流の水銀鉱採掘が計画され、温泉の建物が買収、移転される。
  • 1948年(昭和23年)旭川林務署(のちの営林署)によって愛山荘ヒュッテが建設される。
  • 1950年(昭和25年)水銀鉱山(野村鉱業株式会社イトムカ鉱業所により運営された「愛山渓鉱山」を指す。昭和30年採掘開始し昭和37年休山)合宿所を上川村(現在の上川町)が買取り、村上経営時代の布コンクリ基礎上(開湯当時の元の位置)に移築し、(旧)上川村営「愛山渓クラブ」を発足。(現在の愛山渓倶楽部 別館 ヒュッテ)
  • 1980年(昭和55年)(旧)愛山渓クラブ前に鉄筋コンクリート2階建て山荘風の上川町営愛山渓青少年の家を建設、翌1981年(昭和56年)8月オープン。この間に高松宮さま、三笠宮家の寛仁さまが宿泊している。なお、この上川町営愛山渓青少年の家は、現在の「愛山渓倶楽部」である。2000年平成12年)上川町から、愛山渓ドライブインに運営委託され、翌年「青少年の家」は「愛山渓倶楽部」に名称変更。2017年(平成29年)上川町から、株式会社りんゆう観光に運営委託される。

アクセス

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脚注

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  1. ^ 泉質は館内掲示の温泉分析書(平成20年付)による
  2. ^ 環境省_大雪山国立公園_松仙園登山道”. www.env.go.jp. 2024年7月20日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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