指宿駅
指宿駅(いぶすきえき)は、鹿児島県指宿市湊一丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)指宿枕崎線の駅である。
指宿駅 | |
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![]() 駅舎(2023年5月) | |
いぶすき Ibusuki | |
◄二月田 (2.3 km) (4.3 km) 山川► | |
![]() | |
所在地 | 鹿児島県指宿市湊一丁目1-1 |
所属事業者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
所属路線 | ■指宿枕崎線 |
キロ程 | 45.7 km(鹿児島中央起点) |
電報略号 | イス |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線 |
乗車人員 -統計年度- |
595人/日(降車客含まず) -2023年- |
開業年月日 | 1934年(昭和9年)12月19日 |
備考 |
直営駅 みどりの窓口 有[1] |
概要
編集指宿市の代表駅であり、指宿温泉の玄関口でもある。隣の山川駅と共に指宿枕崎線運行拠点となっており、特急「指宿のたまて箱」等、鹿児島中央駅方面からの列車の一部が当駅で折返す他、山川駅以遠の枕崎駅方面に乗入れる列車の一部も当駅始発・終着で運行される。
歴史
編集- 1934年(昭和9年)12月19日:鉄道省指宿線(現・指宿枕崎線)喜入駅 - 当駅間延伸時に終着駅として開設[2]。
- 1936年(昭和11年)3月25日:指宿線当駅 - 山川駅間延伸。
- 1963年(昭和38年)10月31日:指宿線が指宿枕崎線へ改称、同線の駅となる[2]。
- 1971年(昭和46年)2月1日:貨物取扱廃止[2]。
- 1972年(昭和47)10月24日:第27回国民体育大会に出席するために来県した天皇、皇后が乗車するお召し列車が当駅 - 串木野駅間で運行[3]。
- 1980年(昭和55年)12月19日:鉄筋コンクリート造2代目駅駅舎完成。同時に駅前広場改善工事実施[4][5]。当時の駅舎は赤と黄色を用いた南国風の派手な塗装であった[6]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[2]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、JR九州の駅となる[2]。
- 2003年(平成13年)3月:駅舎塗装を「開聞岳の松林」をイメージした木調へ変更[6]。
- 2011年(平成21年)3月11日:特急「指宿のたまて箱」号運行開始、日本最南端の特急停車駅となる。
- 2018年(平成30年)4月1日:業務委託駅化(JR九州鉄道営業受託)。
- 2023年(令和5年)10月1日:直営駅化[7]。
駅構造
編集単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線を有する列車交換・折返し可能な地上駅。両ホームは跨線橋で連絡している。駅西側には留置線が数本ある。主に1番のりばを使用し、交換等で1番のりばが空いていない時に他ホームを使用している。
直営駅。みどりの窓口(営業時間 7:30 - 11:30・12:30 - 15:15)が設置されている[1]。なお当駅は日本最南端のみどりの窓口設置駅・直営駅であり、宗谷本線稚内駅(日本最北端の駅)とは日本国有鉄道(国鉄)時代の1974年に姉妹駅提携を結んでいる。2016年3月26日 - 10月2日まではJR最南端の有人駅でもあった[注 1]。当駅は夜間滞泊設定駅である。
2011年3月13日[注 2]より、観光特急「指宿のたまて箱」の発着駅となり、JRグループの特急列車が発着する日本最南端の駅となった。自動券売機(オレンジカード使用可)が設置されている。自動改札機は設置されていない。SUGOCA等の交通系ICカード利用は出来ない[注 3]。
駅前広場には足湯が設置されている。 2011年3月12日より乗客へのサービスとしてケヅメリクガメの「小太郎」が名誉職の駅長[注 4]として制帽を付け、「指宿のたまて箱」等の出迎えを行なっている。このサービスは土・日・祝日のみ、「小太郎」のコンディションも考慮された上で実施されている[8]。
駅名標は独自デザインを採用しており、菜の花と駅前広場の足湯があしらわれている。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
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1・2 | ■指宿枕崎線 | 下り | 山川・枕崎方面 |
1・3 | 上り | 喜入・鹿児島中央方面 |
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改札口(2023年5月)
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待合室(2023年5月)
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ホーム(2006年8月)
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駅名標(2018年5月、菜の花と駅前広場の足湯を描いたもの)
利用状況
編集2023年(令和2年)度の1日平均乗車人員は595人である[9]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
1日平均 乗降人員 |
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2003年 | 625 | |
2004年 | 731 | |
2005年 | 699 | 1,400 |
2006年 | 670 | 1,351 |
2007年 | 724 | 1,453 |
2008年 | 701 | 1,397 |
2009年 | 615 | 1,227 |
2010年 | 623 | 1,249 |
2011年 | 905 | 1,836 |
2012年 | 852 | 1,723 |
2013年 | 824 | 1,662 |
2014年 | 785 | 1,581 |
2015年 | 769 | 1,547 |
2016年 | 707 | |
2017年 | 736 | |
2018年 | 738 | |
2019年 | 676 | |
2020年 | 391 | |
2021年 | 412 | |
2022年 | 511 | |
2023年 | 595 |
駅周辺
編集- 指宿温泉:駅から海側に温泉街が広がっている。
- 砂むし温泉
- 指宿郵便局
- 指宿湯の浜郵便局
- 中小路簡易郵便局
- 指宿警察署指宿中央交番
- 橋牟礼川遺跡
- 指宿市考古博物館(Coccoはしむれ)(橋牟礼川遺跡[注 5]に併設)
- 指宿セントラルパーク
- 鹿児島交通バス指宿駅前停留所・指宿支所
- 鹿児島・いわさきホテル・鹿児島空港・山川・東大川方面
- イッシーバス(市内循環バス)
- 指宿図書館
※指宿市役所は二月田駅が最寄駅
- 指宿コーラルビーチホテル
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鹿児島交通バス指宿駅前停留所・指宿支所(2023年5月)
-
西側ロータリーと駅周辺(2004年7月)
バス路線
編集指宿駅バス停
方面 | 行先 |
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砂むし会館
指宿いわさきホテル 山川・開聞 |
指宿いわさきホテル
ホテル・山川駅経由山川桟橋 ホテル・山川駅・利永・開聞駅経由東大川 |
なのはな館
知林ヶ島 喜入・鹿児島市内 |
平川・谷山駅・中央駅経由鹿児島(金生町)
喜入・特攻観音入口経由知覧・武家屋敷入口 市役所前経由なのはな館 |
【高速バス】
鹿児島空港・霧島 |
喜入・平川経由鹿児島空港 |
隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b 「指宿駅」九州旅客鉄道。2021年12月7日閲覧。
- ^ a b c d e 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、709頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、140頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ 「指宿駅の改築完成 モダンに」『交通新聞』交通協力会、1980年12月20日、1面。
- ^ 『指宿市誌』1980年、487-493頁。
- ^ a b 西崎 2019, p. 58.
- ^ 『2024年3月期第2四半期決算説明会 (PDF)』(レポート)、九州旅客鉄道、2023年11月8日、16頁。
- ^ 「JR指宿、駅長はカメ 帽子かぶって「小太郎」悠々」『asahi.com』朝日新聞社、2011年5月1日。2011年5月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。
- ^ 「駅別乗車人員上位300駅(2023年度) (PDF)」九州旅客鉄道。2025年5月15日閲覧。
参考文献
編集- 西崎さいき『新駅舎・旧駅舎』イカロス出版、2019年6月30日、119頁。ISBN 978-4-8022-0725-6。
関連項目
編集外部リンク
編集- 指宿駅(駅情報) - 九州旅客鉄道