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日産ディーゼル・フィリピン

日産ディーゼル・ユーロツアーから転送)
日産ディーゼル・フィリピンの現地向けバス

日産ディーゼル・フィリピン(にっさんディーゼル・フィリピン、NDPC)は、フィリピンサンタローサ市にて1991年にフィリピン国内向けにバスの製造を行う目的で設立。資本金は1億5000万ペソ、UDトラックス(旧:日産ディーゼル)の出資割合は48.5%。1996年には資本金が1億8600万ペソ(当時の通貨レートで7億4400万円)まで増資された。この時点での出資比率は日産ディーゼル30%、富士重工業13%、ニチメン(現在の双日)12%。 その後、アジア通貨危機によりフィリピン国内のバス需要減少と、フィリピンからの輸出が困難なため2001年12月解散。

ユーロツアー(JA系)編集

ユーロツアー
  
JA530RAN 東京空港交通

1996年からNDPCが日本向けに製造した、ハイデッカータイプの大型観光バスベルギーヨンケーレ社の技術供与によって生まれたモデルで、同社のハイデッカー観光バス「ドゥービル」(Deauville)をベースに開発され、フィリピンでの車名は「ユーロトランス」(Eurotrans)。ボディ素材にアルミFRPを取り入れ、国産車では実現できなかったコストパフォーマンスの高さを追求している(但し、最終工程は輸入後に当時日産ディーゼルのバスボディを生産していた富士重工業(同社もNDPCに出資)伊勢崎製作所(現・スバルカスタマイズ工房)で行われていた)。型式はJA530RAN(350PS仕様)及びJA520RAN(310PS仕様)。なお排ガス規制は短期規制 (KC-) 相当だが、逆輸入車のため型式には排ガス規制記号が付かない。

修学旅行における航空機利用の広まりなどによって貸切バス需要が大きく減退し、バス事業者にとってより合理的な大型観光モデルが求められていた時期に登場したJA系は、当初は大きく注目され、他社からも廉価版モデルが次々とリリースされるきっかけを作った。大口ユーザーは東京空港交通などで、特に東京空港交通は一度に100台以上の大量発注をしたため、年間40台という販売目標はクリアしていた。

しかし、海外生産に起因する車両信頼性やメンテナンス性への不安、前軸が空気バネとはいえ車軸懸架サスペンションのため、独立懸架を採用する国産観光バスに比べて操縦安定性が劣る点がネックとなり、あまり普及しないままに生産中止を迎えている。なおフィリピンの現地バージョンではターボチャージャー付きPE6系・PF6系エンジンやリーフ式サスペンションも設定され、型式はJA340SANやJA450SSNなどが存在する。

先述したように、排ガス規制記号が付かないため大阪府等排ガス規制の厳しい地域への乗り入れも可能であり、所謂新免事業者に中古導入された車両が数多く確認されている。特に、東京空港交通から放出された車両については、先述のメリットに加えリムジンバスという出自上大容量のトランクを装備するため、インバウンド輸送を主力とする新免事業者での運用例も少なくない。