テラノIITerrano II)は、日本自動車メーカー日産自動車によって1993年から2005年にかけて製造されたSUV乗用車である。日本市場へは1994年から1998年にかけてミストラルとして日産・サティオ店で販売された。また、日産自動車のスペイン子会社である日産モトール・イベリカでも欧州市場向けに製造されたほか、フォード・オブ・ヨーロッパ英語版とのOEM契約に伴い、欧州市場および英国市場ではフォード・マーベリックとして販売された。

日産・テラノII
R20型
後期型
概要
別名 日産・ミストラル日本市場、1994年 - 1998年)
日産・テラノ(欧州市場、2002年 - 2006年)
フォード・マーベリック(欧州市場、1993年 - 1999年)
製造国 スペインの旗 スペインバルセロナ日産モトール・イベリカ
販売期間 1993年2006年(生産終了)
デザイン I.DE.Aエルコーレ・スパーダ
ボディ
ボディタイプ 3/5ドアSUV
エンジン位置 フロント
駆動方式 四輪駆動
パワートレイン
エンジン

ガソリン:
2.4L 直列4気筒KA24S型/KA24E型

ディーゼル:
2.7L 直列4気筒TD27Ti型/TD27ETi型
3.0L 直列4気筒ZD30DDTi型
変速機 4速AT/5速MT
車両寸法
ホイールベース 3ドア:2,450mm
5ドア:2,650mm
全長 3ドア、1993年 - 2000年:4,105mm - 4,185mm
5ドア、1993年 - 2000年:4,585mm - 4,665mm
3ドア、2000年 - 2007年:4,215mm - 4,250mm
5ドア、2000年 - 2007年:4,695mm - 4,730mm
全幅 1,755mm
全高 1,805mm
系譜
後継 日産・キャシュカイ
日産・エクストレイル
日産・パスファインダー
フォード・エスケープ
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概要

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1993年に発売され、2005年5月に生産終了となり[1]2006年に販売終了となった。基本的な構造は変化させる事なく、細々とマイナーチェンジを繰り返し商品力を保っていた。テラノIIは日産自動車内ではR20と呼称されていた。

デザインイタリアI.DE.Aによってデザインされた。競合車と比較して全高が高く設計されており、地上高も高く確保していた。WD21型テラノプラットフォームをベースとし、ホイールベースの異なる3ドアモデルと5ドアモデルを設定した。英国市場向けには3ドアモデルのパネルバン仕様も設定された。

1993年2月にスペインで生産開始され、同年5月に欧州で発売された。ミストラルは1994年6月に日本市場で発売された。

1996年にマイナーチェンジを実施し、ヘッドランプを角形2灯式から丸形4灯式へ変更。オーストラリア市場では遅れて1997年4月に発売された。トランスミッションMTのみの設定で、ATはオプション設定されなかった。

1999年初頭にミストラル、マベリックが廃止されると同時にマイナーチェンジを実施し、ヘッドランプを丸形4灯式から異形2灯式へ変更。

2002年にマイナーチェンジを実施し、ステアリング・ホイールP12型系プリメーラと統一。3月に開催された第72回ジュネーブモーターショーにて、テラノIIはテラノへ、従来のテラノはパスファインダーへそれぞれ改称して販売された。

2006年まで欧州市場で販売された。後継車は2001年から併売されるエクストレイル、パスファインダー、英国市場向けキャシュカイとなる。

なお、テラノIIは3ドアモデルおよび5ドアモデルがボディ・オン・フレームを採用したのに対し、キャシュカイは5ドアモデルがユニボディを採用した。

エンジン

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1993年発売当初は2.4LガソリンKA24S型)と2.7Lターボディーゼルを搭載していたが、1996年マイナーチェンジ後はガソリンが燃料噴射KA24E型)へ変更され、ターボディーゼルはインタークーラー付となり、2.4iと2.7TDiが搭載された。

1999年から2006年にかけては3.0L TDi DOHC直噴ターボディーゼルインタークーラー付が生産され、日産・ZD30DDTiが搭載された。これにより、最高出力および燃費が大幅に向上した。

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ Nissan concluye sus operaciones industriales en Barcelona con la fabricación de más de 3,3 millones de vehículos en 40 años de historia” (スペイン語). Oficial España Newsroom (2021年12月16日). 2024年8月17日閲覧。

外部リンク

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