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営業運転終了時の81F
ヘッドライト交換前の姿

デハ80形電車(デハ80がたでんしゃ)は、かつて東京急行電鉄軌道線に在籍した車両2001年平成13年)に営業運転を終了した。

目次

概要編集

歴史編集

 
車内(江ノ電600形601保存車にて撮影)
  • 玉川線(玉電)末期の合理化の一環として実施した“連結2人のり”化に伴い、81 - 84号は1967年に連結面側の運転室を撤去し、中扉のステップ延長、扉幅縮小、ドアエンジン設置を施工した。ただし、車体形状の関係で貫通路は設置しなかった。85,86号は1970年に同様の改造を施工したが、他編成が検査等で片方を欠いた時(当時世田谷線車両は1両毎に検査を受けていた)に代車として使えるよう、両運転台構造のまま残した。したがって、80形の両運転台+片運転台編成、また70形+80形や、150形+80形といった他形式との混結編成もしばしば見受けられた。
  • 塗装は登場当初、濃い緑色とクリーム色のツートンカラーであったが、デハ200形登場時に淡緑とクリームの2色に変更された。廃止後しばらくはこの塗装であったが、順次東急グリーンに変更した。ただし、87 - 90号は変更せずに転出している。また、昭和20年代に赤一色に塗装した車両が3両存在した。
  • 玉川線で主力として使用したが、1969年の同線の廃止により87 - 103と108号を廃車した。残りは世田谷線で継続使用し、その際、番号整理のために104 - 107号は2代目87 - 90号へと改番している。
  • 87 - 90号は連結2人のり改造を施工しなかったため、あまり使用しないまま1970年に江ノ島鎌倉観光(現・江ノ島電鉄)に譲渡し、同社の600形として使用した。残りの6両は1978年から段階的に車体更新を受け、外板の全面張替え、窓・扉の交換、中扉の拡張、標識灯の撤去等を実施した。その後も運転台への椅子設置、電源装置のSIV(静止形インバータ)化、室内への扇風機取り付けなどを行なっている。1989年に鉄道線初代3000系列の廃車発生品を流用して前照灯を前面下部に移動してシールドビーム2灯化、ジャンパ連結器の42芯化を実施した。1994年台車を東急車輛製TS332に交換、駆動装置をカルダン駆動方式に変更した。木造ニス塗り壁、板張り床の車内は最後まで維持し、とりわけ80形は座席袖仕切りも木造のままであった。冷房装置は最後まで搭載することは無かった。
  • 非冷房、高床車であり、旅客サービス改善のため1999年より、台車等を300系に転用して順次廃車となった。2001年1月27日の81Fの運用離脱で形式消滅した[1]。81Fは営業運転終了時に写真のように塗装を玉電色(往年の色調とは異なる)に戻し[1]、臨時運行等のイベントを実施した。

保存編集

 
世田谷区宮坂区民センターにて保存されている600形601
 
600形601
  • 91号は玉川線廃止後、世田谷区立総合運動場内の野球場脇に保存され、物置として使われた後、解体された。
  • 85号は下北沢や宮の坂での保存計画があり、保存会も設立された。車両は東急車輛製造に陸送されたが、保存計画は何らかの事情により実現せずに解体された。ただし、前照灯やプレート類は切り取られて残されている。
  • 東急に最後まで在籍したデハ80形ではないが、1990年に営業運転を終了した江ノ島電鉄601Fの601号(元2代目87号)は世田谷区宮坂区民センター(世田谷線宮の坂駅前)に、651号(元2代目88号)は車体前頭部とパンタグラフのみ和菓子店「扇屋」(江ノ電江ノ島駅 - 腰越駅間)に保存されている。いわゆる玉電の保存例としては、これら以外には電車とバスの博物館にあるデハ204のみとなっている。
  • 世田谷区は宮坂区民センター(宮の坂駅前)に展示された車両の劣化に伴い、本車両の補修整備費用および車両を活かしたイベントの開催費用として活用するための寄附を、2017年12月15日から2018年6月29日まで募集した(目標額660万円)。なお、区への寄附金は、寄附金控除(ふるさと納税)の対象となり、所得税及び住民税の寄附金控除の適用を受けることができる。結果として集まった283件561万6000円の寄附金を活用して補修し、2018年8月下旬から再公開されている[2]

主要諸元編集

  • 製造初年:1950年
  • 全長:13960mm
  • 全幅:2310mm
  • 全高:3970mm
  • 自重:20.7t
  • 車体構造:半鋼製
  • 定員(座席定員):100(32)人
  • 電動機出力・駆動方式:74.6kW×2(吊り掛け駆動式時代)、52kW×2(カルダン駆動式時代)
  • 編成:2両
  • 軌間:1372mm

脚注編集

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  1. ^ a b 「RAILWAY TOPICS(東急世田谷線 300系新型車両統一運行とステップレス化が実現)」、『鉄道ジャーナル』第35巻第5号、鉄道ジャーナル社、2001年5月1日、 93頁。
  2. ^ 「旧玉川線車両 補修完了/ネットで寄付/世田谷線宮の坂駅前で展示」『読売新聞』朝刊2018年9月15日(都民面)。

外部リンク編集