橋本 崚(はしもと りょう、1993年9月26日 - )は、大分県由布市出身の陸上競技選手。専門は長距離走マラソン大分県立大分西高等学校青山学院大学国際政治経済学部卒業、中央発條所属。身長172cm、体重55kg

橋本 崚 Portal:陸上競技
マラソングランドチャンピオンシップ
(2019年9月15日撮影)
選手情報
フルネーム ハシモト リョウ
種目 長距離走マラソン
所属 中央発條
大学 青山学院大学国際政治経済学部
生年月日 (1993-09-26) 1993年9月26日(30歳)
生誕地 大分県の旗大分県由布市
身長 172cm
体重 55kg
自己ベスト
5000m 13分51秒71(2020年)
10000m 28分35秒37(2019年)
ハーフマラソン 1時間01分56秒(2020年)
マラソン 2時間09分12秒(2022年)
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経歴 編集

高校時代まで 編集

  • 由布市立挾間中学校で本格的に陸上競技を始める。
  • 大分西高校3年時の2011年全国高校総体5000mに出場(予選1組16着・決勝進出ならず)[1]

大学時代 編集

  • 2年時の第45回全日本大学駅伝で大学駅伝に初出場し、6区区間5位。第90回箱根駅伝では当初山登りの5区を務める予定だったが、左足ふくらはぎの肉離れを発症し出場はならなかった。
  • 3年時は、前述の怪我が完治しないまま左足を庇いながら練習を続けた影響で、左ハムストリングや臀部の肉離れ、右大腿骨の骨折など故障に悩まされた。
  • 4年時の第47回全日本大学駅伝では7区区間3位と好走。第92回箱根駅伝では5区を予定していたが、5区区間記録保持者の神野大地が故障から回復したため補欠となり、箱根駅伝への出場は叶わなかった。2月の東京マラソン2016でフルマラソンに挑戦し、2時間14分台の23位で完走した。

GMOアスリーツ時代 編集

  • 2016年12月の第47回防府読売マラソンでは、川内優輝などの有力選手に競り勝ち、自己記録を3分以上更新する2時間11分台でマラソン初優勝を果たす[2]。2017年2月の東京マラソン2017では2時間13分台の20位に終わった。
  • 2017年7月のゴールドコーストマラソンでは自己ベストで4位に入った。
  • 2018年12月の第72回福岡国際マラソンでは、30km地点まで服部勇馬らの先頭争いについていたが、終盤で失速。2時間11分台の9位(日本人7着)に留まった[3]
  • 2019年2月の第68回別府大分毎日マラソンでは、32kmまで先頭集団に加わり、2時間09分29秒の自己ベストで日本人2番手の5位入賞。マラソングランドチャンピオンシップ2020年東京オリンピック男子マラソン選考会)への出場権を獲得した[4][5]
  • 2019年9月15日のMGCでは17kmで一旦2位集団から離れたが、26.4kmで再び2位集団に追いつき、37.4kmで先頭の設楽悠太をかわす。6人となった先頭集団から39kmで仕掛けて揺さぶりをかけるも、直後の中村匠吾のロングスパートには対応できず、5位に終わった[6]
  • 2020年3月8日、東京五輪男子マラソンの補欠代表(2番手)に選出された[7][8]
  • 2022年12月4日の第53回防府読売マラソンでは2時間09分12秒の自己ベストで3位に入り、2023年MGCの出場権を獲得した。

中央発條時代 編集

人物 編集

  • 血液型はA型。
  • 趣味はサッカー観戦とドラマ鑑賞。
  • 大学4年時の箱根駅伝では神野大地の付き添いをするなど、裏方の仕事に徹していた。しかし、箱根路を1回も走れなかった悔しさから、チームの総合優勝には素直に喜ぶことが出来なかったという[11]
  • 第68回別府大分毎日マラソンでは、大学時代の恩師である原晋に「箱根駅伝があれだけ盛り上がる中、彼は陰で頑張って努力した。それがようやく報われて頭が下がる」と称えられた[12]。その一方で、37kmから橋本が何度も腕時計を確認した際には「もう時計なんか見ないで前を追っ掛けるんだよ!」と大声で叱咤する場面もあった[13][14]。 

戦績 編集

主な成績(マラソン以外) 編集

大会 種目(区間) 順位 記録 備考
2016年 2月7日 第38回神奈川マラソン ハーフマラソン 2位 1時間03分33秒 自己記録
7月3日 ホクレンディスタンスチャレンジ2016 第1戦士別大会
10000m 5位 29分13秒91
2017年 4月22日 兵庫リレーカーニバル(アシックスチャレンジ) 10000m 2組16位 29分44秒40 36位
5月6日 ゴールデンゲームズinのべおか 5000m F組3位 14分07秒64
5月20日 イエテボリハーフマラソン ハーフマラソン 11位 1時間05分01秒
2018年 5月5日 ゴールデンゲームズinのべおか 5000m E組13位 14分05秒15
5月19日 東日本実業団陸上選手権大会 10000m 15位 29分51秒28
7月4日 ホクレン・ディスタンスチャレンジ網走 5000m C組25位 14分18秒45
7月7日 ホクレン・ディスタンスチャレンジ北見 10000m B組25位 29分46秒13
2019年 5月12日 第29回仙台国際ハーフマラソン ハーフマラソン 4位 1時間2分55秒 自己記録
11月3日 第60回東日本実業団対抗駅伝競走大会 3区・16.5Km 区間6位 48分38秒 チーム5位

大学駅伝成績 編集

学年(年度) 出雲駅伝 全日本大学駅伝 箱根駅伝
1年生
(2012年度)
第24回
- - -
(出場なし
第44回
- - -
(出場なし)
第89回
- - -
(出場なし)
2年生
(2013年度)
第25回
- - -
(出場なし)
第45回
6区-区間5位
37分08秒
第90回
- - -
(出場なし)
3年生
(2014年度)
第26回
(開催中止)
第46回
- - -
(出場なし)
第91回
- - -
(出場なし)
4年生
(2015年度)
第27回
- - -
(出場なし)
第47回
7区-区間3位
35分27秒
第92回
- - -
(出場なし)

マラソン全成績 編集

年月日 大会 順位 記録 備考
2016年2月28日 東京マラソン2016 23位 2時間14分38秒 初マラソン、リオデジャネイロオリンピック選考レース
2016年12月5日 防府読売マラソン 優勝 2時間11分20秒 フルマラソン初優勝、自己記録更新
2017年2月26日 東京マラソン2017 20位 2時間13分29秒 世界陸上ロンドン大会選考レース
2017年7月2日 ゴールドコーストマラソン 4位 2時間10分17秒 自己記録更新
2018年12月2日 福岡国際マラソン 9位 2時間11分40秒 MGCシリーズ第7弾2020年東京オリンピック選考会)
2019年2月3日 別府大分毎日マラソン 5位 2時間09分29秒 MGCシリーズ第8弾、自己記録更新
2019年9月15日 マラソングランドチャンピオンシップ 5位 2時間12分07秒 2020年東京五輪男子マラソン・日本代表選考レース
2022年12月4日 防府読売マラソン 3位 2時間09分12秒 MGCシリーズ、自己記録更新
2023年10月15日 マラソングランドチャンピオンシップ 43位 2時間16分47秒 2024年パリオリンピック・男子マラソン日本代表選考会

自己記録 編集

  • 5000m・・・13分51秒71(2020年11月4日 早稲田大学競技会)
  • 10000m・・・28分35秒37(2019年7月9日 ホクレン・ディスタンスチャレンジ深川)
  • ハーフマラソン・・・1時間01分56秒(2020年2月2日 第74回香川丸亀国際ハーフマラソン)
  • マラソン・・・2時間09分12秒(2022年12月4日 第53回防府読売マラソン大会)

脚注 編集

  1. ^ 『2011 熱戦再来 北東北総体』男子5000m結果(高校陸上記録館)
  2. ^ 橋本、2度目のマラソンでの初Vに涙「恩返しができた」/マラソン サンスポ 2016年12月18日
  3. ^ 福岡国際マラソン選手権大会結果・記録(第72回・2018年)
  4. ^ 第68回別府大分毎日マラソン大会・男子マラソン速報(スポーツナビ)
  5. ^ 神野の付き添い係「無名」橋本崚、青学大初のMGC 日刊スポーツ 2019年2月3日
  6. ^ 中村優勝、服部2位で東京五輪内定/男子MGC詳細◆レース速報 日刊スポーツ 2019年9月15日
  7. ^ 東京2020オリンピック 男子マラソン日本代表の補欠に橋本選手が選出されました! GMOアスリーツ 2019年3月9日記事
  8. ^ 東京五輪マラソン代表補欠、男子は大塚と橋本、女子は小原と松田 デイリースポーツ 2019年3月8日記事
  9. ^ マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)兼パリ2024オリンピック競技大会・RESULTS
  10. ^ 【速報】マラソングランドチャンピオンシップ2023男子(スポーツナビ)
  11. ^ 日刊スポーツ コラム 「We love sports」 "幻の山の神"橋本峻、屈辱を糧に世界舞台を目指す 2018年3月9日閲覧
  12. ^ 青学大・原監督、教え子・橋本の快走に感慨深げ「陰でがんばって努力してきた」/マラソン サンスポ 2019年2月4日
  13. ^ 神野サポートから一転…橋本崚が青学大OB初MGC 日刊スポーツ 2019年2月3日
  14. ^ 橋本、青学大出身者初の“MGC出場権”獲得 日本人2位で総合5位 スポニチ 2019年2月4日

外部リンク 編集