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沖縄[注釈 3](おきなわ)は、日本海軍海防艦鵜来型海防艦の2番艦。1944年8月に竣工し、1945年7月に舞鶴港で空襲を受け、被爆沈没した。艦名は、沖縄県沖縄本島にちなむ。

沖縄
基本情報
建造所 日本鋼管鶴見造船所
運用者  大日本帝国海軍
艦種 海防艦
級名 占守型海防艦(1944年3月)
鵜来型海防艦(1944年6月)
建造費 5,112,000円(予算成立時の価格)[注釈 1]
艦歴
計画 マル急計画
起工 1943年12月10日[1][2]
進水 1944年6月19日[1][2]
竣工 1944年8月16日
最期 1945年7月30日被爆沈没
除籍 1945年9月15日
要目(竣工時)
基準排水量 940トン
全長 78.77m
最大幅 9.10m
吃水 3.06m
主機 艦本式22号10型ディーゼル2基
推進 2軸
出力 4,200hp
速力 19.5ノット
燃料 重油 120トン
航続距離 16ノットで5,000カイリ
乗員 定員149名[注釈 2]
兵装 45口径12cm高角砲 連装1基、単装1基
25mm機銃 3連装2基
九四式爆雷投射機2基
三式爆雷投射機16基
爆雷120個
搭載艇 短艇3隻
レーダー 22号電探1基
ソナー 九三式水中聴音機1基
九三式水中探信儀1基
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建造までの経緯編集

マル急計画の海防艦甲、第310号艦型の26番艦[注釈 4]、仮称艦名第335号艦として計画。1942年2月14日、海防艦乙型(基本計画番号E20)の基本計画の決定により第322号艦型に計画変更[注釈 5]。1943年7月5日、海防艦改乙型(基本計画番号E20b)の設計が完了したため、第310号艦型と第320号艦型の未起工艦のうち本艦を含む8隻は、基本計画番号E20bに従って建造されることになった。また、未起工艦8隻のうち日立造船に建造が割り当てられた3隻は、用兵側から要望のあった掃海具を装備した通称「日振型」として建造されることになる。

艦歴編集

1943年12月10日[1][2]、日本鋼管株式会社鶴見造船所で起工。1944年3月15日、沖縄と命名されて占守型海防艦の19番艦に定められ[注釈 6]、本籍を舞鶴鎮守府と仮定。5月20日、艤装員事務所が日本鋼管鶴見造船所内で事務を開始[3]。6月5日、艦艇類別等級別表の改正により鵜来型海防艦の2番艦に定められる。19日[1][2]、進水。8月16日竣工し、艤装員事務所を撤去[4]。本籍を舞鶴鎮守府、役務を舞鶴鎮守府警備海防艦にそれぞれ定められる。同日付で呉防備戦隊に編入され、軍隊区分豊後防備部隊第二部隊の呂号第五百潜水艦を相手に基礎術力練成教育にあたる。

10月3日、海上護衛総司令部第一海上護衛隊に編入。20日、占守らとともにモマ04船団を護衛し門司発、25日リンガエン湾着。27日、マニラに回航し南西方面艦隊指揮下に編入され、11月初めまで多号作戦に参加。11月18日、パラワン島沖で被爆損傷。23日、南西方面艦隊指揮下を解かれ、第一海上護衛隊に復帰。23日から第百一海軍工作部で修理。

12月10日、第一海上護衛隊は第一護衛艦隊に改編。11日、サイゴンに回航。15日、被雷した妙高を護衛してシンガポールへ向かう。24日、シンガポール着[5]。25日、第三十一海防隊に編入。26日、ヒ84船団を護衛しシンガポール発[6]。途中キノン湾ツーラン、横楠島、舟山島を経由し、1945年1月13日門司着[7]

1945年1月14日から2月3日まで呉海軍工廠で補助機械の換装工事。2月4日、ヒ88A船団と合同のため鎮海湾へ向け出発。7日、六連島沖に帰着。10日、モタ35船団を護衛し門司発。19日に基隆到着、復航でタモ45船団を護衛し3月2日に六連島沖に帰着。以後、日本海-北支沿岸の護衛に従事。

4月14日、舟山列島付近で他の海防艦と共に行なった対潜戦闘によりアメリカ潜水艦「スヌーク」を撃沈したかもしれない[8]

6月19日、第三十一海防隊(沖縄、第207号海防艦第63号海防艦)は、第十一海防隊の第75号海防艦第五十一戦隊第158号海防艦と共同で潜水艦1隻を撃沈し、これら5隻は舞鶴鎮守府司令長官から感状を授与された。この潜水艦はバーニー作戦のため日本海に侵入したアメリカ海軍の潜水艦ボーンフィッシュだったことが、戦後行われたアメリカ海軍による調査で明らかとなった[9]

7月30日、舞鶴で空襲を受け、被爆し沈没した[注釈 7]。この空襲で、乗員1名が戦死し、2名が負傷した。8月25日、舞鶴鎮守府第一予備海防艦に定められる。9月15日、帝国海防艦籍から除かれた。

1947年2月1日、行動不能艦艇(特)に定められる[10]。その後浮揚され、1948年2月から9月にかけて飯野産業舞鶴造船所で解体された。

海防艦長編集

艤装員長
  1. 有馬國夫 少佐:1944年5月10日 - 1944年6月7日、以後7月31日まで艤装員長の発令無し。
  2. 坂本修 大尉:1944年7月31日 - 1944年8月16日
海防艦長/艦長
  1. 坂本修 大尉/少佐:1944年8月16日 - 1945年9月15日[注釈 8]

脚注編集

注釈
  1. ^ これは第310号艦型の価格であり、基本計画番号E20bとしての価格ではない。
  2. ^ この数字は特修兵を含まない。
  3. ^ 本来の艦名表記は沖繩。
  4. ^ マル急計画の当初計画での番数。
  5. ^ のち、基本計画番号E20は建造予定を繰り上げて第320号艦を第1艦とした。
  6. ^ この日時点で択捉型海防艦のうち除籍となった艦が2隻あるため、それら除籍艦を含めると通算で21番艦。
  7. ^ 昭和22年2月1日付 二復総第49号での判定は「全没」であり、世界の艦船『日本海軍護衛艦艇史』p. 24と福井静夫『写真 日本海軍全艦艇史』資料篇 p. 艦歴表22のいずれも「沈没」としている。着底、あるいは擱座ではない。
  8. ^ 充員召集を解除されたことによる自動解職。
脚注
  1. ^ a b c d 『昭和造船史 第1巻』、p. 828。
  2. ^ a b c d 『写真 日本海軍全艦艇史』資料篇、p. 22。
  3. ^ 昭和19年5月29日付 海軍公報(部内限)第4700号。
  4. ^ 昭和19年8月24日付 海軍公報(部内限)第4779号。
  5. ^ 『海防艦戦記』、p. 311。
  6. ^ 『海防艦戦記』、p. 312。船団名は『第一護衛艦隊戦時日誌(昭和20年1月1日-31日)』、麾下艦船部隊ノ行動(其ノ二)から引用。
  7. ^ 『第一護衛艦隊戦時日誌(昭和20年1月1日-31日)』、麾下艦船部隊ノ行動(其ノ二)。
  8. ^ 潜水艦攻撃、171-172ページページ
  9. ^ シーパワー 1985年12月号、pp. 75-76。
  10. ^ 昭和22年2月1日付 二復総第49号。

参考文献編集

  • 海軍省
    • 昭和18年10月30日付 内令第2241号。
    • 昭和19年3月15日付 達第70号、内令第437号、内令第445号。
    • 昭和19年6月5日付 内令第738号。
    • 昭和19年8月16日付 内令第969号、内令員第1534号、内令員第1535号。
    • 昭和19年12月25日付 内令第1381号。
    • 昭和20年8月25日付 内令第747号。
    • 昭和19年5月10日付 海軍辞令公報 (部内限) 第1467号。
    • 昭和19年6月8日付 海軍辞令公報 (部内限) 第1509号。
    • 昭和19年8月6日付 秘海軍辞令公報 甲 第1555号。
    • 昭和19年8月20日付 秘海軍辞令公報 甲 第1569号。
    • 昭和20年9月26日付 海軍辞令公報 甲 第1929号。
    • 昭和19年5月29日付 海軍公報(部内限)第4700号。
    • 昭和19年8月24日付 海軍公報(部内限)第4779号。
    • 呉防備戦隊戦時日誌。
    • 第一海上護衛隊戦時日誌。
    • 第一護衛艦隊戦時日誌。
  • 第二復員省復員庁
    • 昭和22年2月1日付 復員庁第二復員局総務部 二復総第49号。
    • 残務整理部資料課 「レイテ作戦」。
  • 海防艦顕彰会『海防艦戦記』、原書房、1982年。
  • 月刊シーパワー No. 33 1985年12月号、株式会社シーパワー、1985年。
  • 駒宮真七郎『戦時輸送船団史』、出版共同社、1987年、ISBN 4-87970-047-9
  • 坂本正器/福川秀樹 『日本海軍編制事典』、芙蓉書房出版、2003年。ISBN 4-8295-0330-0
  • 世界の艦船 No. 507 増刊第45集 『日本海軍護衛艦艇史』、海人社、1996年。
  • 福井静夫 『写真 日本海軍全艦艇史』、ベストセラーズ、1994年。ISBN 4-584-17054-1
  • 防衛研修所戦史室 『戦史叢書』。
    • 第31巻 『海軍軍戦備(1) -昭和十六年十一月まで-』、朝雲新聞社、1969年。
    • 第46巻 『大本営海軍部・聯合艦隊(6) -第三段作戦後期-』、朝雲新聞社、1971年。
  • 丸スペシャル No. 28 日本海軍艦艇シリーズ 『海防艦』、潮書房、1979年。
  • 明治百年史叢書 第207巻 『昭和造船史 第1巻(戦前・戦時編)』、原書房、1977年。
  • 木俣滋郎『潜水艦攻撃 日本軍が撃沈破した連合軍潜水艦』光人社、2000年、ISBN 4-7698-2289-8