「高田みどり」の版間の差分
←新しいページ: 「{{Infobox Musician <!-- プロジェクト:音楽家を参照 --> |名前= 高田みどり |画像= |画像説明= |画像サイズ= <!-- サイズが幅…」 |
(相違点なし)
|
2019年6月8日 (土) 19:33時点における版
高田 みどり(たかだ みどり、1951年12月21日 - )は、日本の打楽器奏者、作曲家[1]。東京都出身[1]。
高田みどり | |
---|---|
生誕 | 1951年12月21日(72歳) |
出身地 | 日本 東京都 |
学歴 | 東京藝術大学器楽科科卒業 |
ジャンル |
アンビエント ミニマル・ミュージック |
職業 | 演奏家、作曲家 |
担当楽器 |
ヴィブラフォン シロフォン マリンバ ティンパニ グロッケンシュピール チューブラーベル ドラム シンバル |
活動期間 | 1978年 - |
人物
日本を代表するアヴァンギャルドなパーカッショニストで、アンビエント/ミニマル・ミュージックの作曲家[2][3]。舞台女優として活動することもある[2]。
現代音楽の演奏家としてだけでなく、アジア/アフリカ音楽やジャズのミュージシャンとの共演のほか、アートやダンスとのコラボレーション等、ジャンルにとらわれない広範な活動で知られる[1][4]。当時の日本ではアフリカ音楽など世界の伝統音楽の情報を得るのが難しかったので、 プロの伝統音楽演奏家が来日した時にはそれを譜面に起こすためにレコーディングさせてもらえるよう協力を仰ぎ[注 1]、その結果を生かしてミニマル・ミュージックと伝統的なアフリカ音楽のドラム演奏を統合した音楽ユニット、ムクワジュ・アンサンブルとして活動を始める[5]。
2016年にYoutubeの自動再生機能によって彼女の1983年の作品『鏡の向こう側(Through The Looking Glass)』が100万回以上の再生回数を記録したことをきっかけに、スイスのレーベル、We Release Whatever the Fuck We Wan Records(以下、WRWTFWW records)によって再発される[5][6]。2010年代の欧米での70-80年代の日本人アーティスト再注目の流行にも乗ってそれまでの作品が世界各国で再評価されるようになり、ミニマル・ミュージックシーンの中でその才能に相応しい地位を獲得することになった[2][7]。
来歴
幼いころからピアノを習い、13歳から打楽器の演奏に取り組む[5]。東京藝術大学に入学すると、在学中からミニマル・ミュージックの技法を磨くために海外を周り、プログレッシブ・ロックとフリージャズに出会う[5]。
大学卒業後、プロ・ミュージシャンとして働き始め、多くの芸術家や彫刻家と仕事をする[2]。当時はサウンドとアートのコラボレーションが数多く行われていたため、彼らのサウンド・インスタレーションを担当する[2]。
1977年、ミュンヘン国際音楽コンクール打楽器部門3位入賞[1]。1978年にドイツのベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の打楽器奏者としてデビュー[5]。その後、ダンスや演劇、パフォーマンスなどの別分野における芸術家と仕事を共にする[5]。また音楽の勉強のためにフランスのパリで経験を積む[5]。
1980年代初頭にムクワジュ・アンサンブル名義で日本のミニマル・ミュージックの先駆的作品と評価される2枚のアルバムをリリースした後、ソロ活動を開始[5]。1983年にソロアルバム『鏡の向こう側/Through the Looking Glass』をリリースした[2]。
2013年、日本をはじめ世界各国のレコードなどに収録されている古い楽曲をYouTubeにアップロードしていたブロガーが、アルバム『鏡の向こう側(Through The Looking Glass)』収録のミニマル・ミュージックの楽曲を無断で公開。著作権侵害の申し立てを受けて削除されるまでの再生数が100万回を超える(2016年11月6日時点)[5]。それを受け、同アルバムのほか彼女が参加したパーカッション・アンサンブルのムクワジュ・アンサンブルのアルバムや佐藤允彦との共作『Lunar Cruise』などの作品がスイスのWRWTFWW recordsから再発される[6][8]。
2016年、アルバムの再リリースに伴い、ロンドンやパリ、ベルリン、東京など世界各国をまわるコンサートツアーが行われる[5]。
2017年、ヨーロッパ・ツアーを行い、11月にはコンサートのため滞在したスイスのジュネーブで、スイス公共放送(RTS)の報道番組でWRWTFWW recordsの創立者と共にインタビューを受ける[5][9]。
2018年4月、英ラジオ局NTS Radioにて自身の楽曲を含む約60分のミックス音源を公開[7]。8月24日、ファッションブランド・KENZOとのコラボレーション・ムービー「Le Renard Bleu」のサウンドトラックとして、20年ぶりの新作となるEP『Le Renard Bleu』をリリース[3][10]。9月、英The Vinyl Factryが、彼女を追ったショート・ドキュメンタリーを公開[6]。
参加グループ
ディスコグラフィー
高田みどり
発売日 | タイトル | 規格 | 規格品番 | レーベル | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1st | 1983年 | 鏡の向こう側/Through The Looking Glass | LP | RCL-8369 | RVC | |
2017年3月17日 | LP CD |
PFLP 006, WRWTFWW019 PFCD006, WRWTFWW019CD |
Palto Flats, WRWTFWW records | |||
2017年6月7日 | CD | EGDS-75 | Bridge | |||
2nd | 1999年1月21日 | TREE OF LIFE | CD | BJCD-0008 | ewe records |
その他
発売日 | タイトル | 規格 | 規格品番 | レーベル | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
宮田まゆみ 高田みどり | 1987年4月22日 | 星雲 NEBURA | CD | 32DG-78 | CBS・ソニー | 演奏は宮田まゆみ (笙)と高田みどり (パーカッション)。 |
高田みどり、田村洋、小熊達弥 | 1989年9月6日 | 百億年の交響詩 | CD | CZ32-9107 | 東芝EMI | 写真家の浅井慎平が企画、プロデュースしたCD。 |
カクラバ・ロビ&高田みどり | 1989年11月22日 | アフリカン・パーカッション・ミーティング/African Percussion Meeting | CD | CSCR-8022 | CBS・ソニー | ガーナのパーカッショニスト、カクラバ・ロビとのライブ録音。 |
高田みどり・佐藤允彦 | 1990年4月21日 | ルナ・クルーズ/Lunar Cruise | CD | ESCA-5093 | EPIC | アジア・アフリカの民族音楽をベースにした民族打楽器とシンセサイザーによる佐藤允彦とのアルバム。 |
2017年9月22日 | CD | WRWTFWW020 | WRWTFWW records | |||
ミドリ・タカダ&ラファウンダ/Midori Takada & Lafawndah | 2018年10月24日 | ル・ルナール・ブルー/Le Renard Bleu | CD | OTCD-6525 | OCTAVE/ !K7 RECORDS | 約20年ぶりの新曲となる1曲入りEP[12]。『Le Renard Bleu(青いキツネ)』と題された本作は日本とセネガルの民話から着想を得た約20分におよぶ大作で、英レーベル「WARP」のシンガー、Lafawndahとともに東京のスタジオにて制作された[12]。 |
ムクワジュ・アンサンブル
発売日 | タイトル | 規格 | 規格品番 | レーベル | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1st | 1981年 | ムクワジュ/MKWAJU | LP | YF-7019-ND | BETTER DAYS | 久石譲の初プロデュース作[11]。久石がプロデュース、作曲、編曲を行ない、自らキーボードで参加もしている[4]。 |
1991年8月21日 | CD | COCO-7764 | デンオン | |||
2005年4月20日 | CD | COCB-53340 | J-room | |||
2018年1月31日 | UHQCD | COCB-54240 | 日本コロムビア | |||
2018年11月15日 | LP CD |
WRWTFWW025 WRWTFWW025CD |
WRWTFWW records | |||
2nd | 1981年 | 樹・モーション/Ki-Motion | LP | YF7035ND | BETTER DAYS | 千野秀一プロデュースのもと、村上“ポンタ”秀一なども参加した作品[11]。高田みどり作曲作品も2曲収録されている[4]。 |
1991年8月21日 | CD | COCO7765 | デンオン | |||
2018年1月31日 | UHQCD | COCB-54241 | 日本コロムビア | |||
2018年7月5日 | LP CD |
WRWTFWW026 WRWTFWW026CD |
WRWTFWW records |
トン・クラミ
発売日 | タイトル | 規格 | 規格品番 | レーベル | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1st | 1993年3月5日 | In Moers | CD | CRCJ-9110 | ナインティワン | |
2nd | 1995年2月22日 | パラムゴ/ Paramggod | CD | CRCJ-9125 | ナインティワン | アメリカからマルチプレイヤーのネッド・ローゼンバーグを迎えて制作された。 |
脚注
注釈
- ^ その要請をアフリカのガーナの木琴(gyil)の演奏家Kakraba Lobi、セネガルの音楽と共に詩・物語などを伝える語り部であるグリオのLamine Kont、韓国の音楽家、池成子が受け入れた。
出典
- ^ a b c d “高田みどりプロフィール”. 音楽出版社. TOWER RECORDS ONLINE (2012年8月30日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “インタビュー:高田みどり”. Red Bull Music Academy Japan. レッドブル (2018年7月20日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ a b “高田みどりが20年ぶりの新作を発売、KENZOとのコラボムービー「Le Renard Bleu」のサウンドトラック”. amass (2018年7月10日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ a b c d “ムクワジュ・アンサンブル『ムクワジュ・ファースト』『樹・モーション』 BETTER DAYSレーベル設立40周年記念、高音質UHQCDで再発!”. Mikiki. TOWER RECORDS ONLINE (2018年3月2日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k “YouTubeの自動再生で海外に「昔の日本の音楽」が発見されて100万再生を超える”. GIGAZINE (2018年2月22日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ a b c “英国メディアが高田みどりを追ったショート・ドキュメンタリーを公開”. ARBAN. 株式会社ヴィジュアルノーツ (2018年9月6日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ a b “高田みどり、英ラジオ局にて邦楽曲中心のミックス音源公開”. ARBAN. 株式会社ヴィジュアルノーツ (2018年4月20日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ “高田みどり 『鏡の向こう側』 久石譲プロデュースのムクワジュ・アンサンブルでも知られる打楽器奏者によるソロ作がリイシュー”. Mikiki. TOWER RECORDS ONLINE (2017年8月14日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ “打楽器奏者 高田みどりさんがジュネーブで演奏”. Swissinfo (2017年11月23日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ “「ケンゾー」のプロジェクトでNYと日本のアーティストが能舞台で共演”. WWD JAPAN.com. 株式会社 INFASパブリケーションズ (2018年7月12日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ a b c “ムクワジュ・アンサンブル1981年のアルバムが英レーベルより初のLPリイシュー”. ARBAN. 株式会社ヴィジュアルノーツ (2018年4月18日). 2019年6月7日閲覧。
- ^ a b “高田みどり、20年ぶりのオリジナル楽曲が配信開始!アナログ盤も8月発売”. ARBAN. 株式会社ヴィジュアルノーツ (2018年7月10日). 2019年6月7日閲覧。