メインメニューを開く

マルチプレイヤー (音楽)

マルチプレイヤーとは、音楽(主にポピュラー音楽)において複数の楽器の演奏が出来る演奏家の呼称。英語圏ではmulti-instrumentalist(マルチ・インストゥルメンタリスト)と呼ばれるが、日本では「マルチプレイヤー」という表現が広く使用されている。また、「マルチ奏者」とも呼ばれる。

定義編集

基本的には、(ボーカルを除く)複数の楽器の演奏が出来るプレイヤーを指す。ただし通常は、以下の条件が必要とされる。

各楽器が、基本構造の異なる物であること
例えば「ギターキーボード」、或いは「ギターとドラムス」。これに対して「ギターベース」、或いは「ピアノキーボード」は、基本構造にあまり相違が無いため、2者を演奏出来てもマルチプレイヤーと呼称される例はあまり無い(ただし複数の種類のキーボードを駆使する演奏技法を「マルチ・キーボード」と呼称する場合がある)。
各楽器ごとに、一定以上のレベルの演奏能力を獲得していること
片方の楽器が卓越した演奏レベルを有しているのに対して、もう片方の楽器がコードを幾つか鳴らす事が出来る、という程度の能力である場合は、マルチプレイヤーと呼称される例はあまり無い。

プレイヤーの例 (50音順/海外のアーティスト/日本のアーティスト)編集

曲ごとに異なる楽器を演奏するプレイヤー編集

多重録音により1人でバンド・サウンドを作れるプレイヤー編集

  • イーサーン (ギター/ベース/キーボード/プログラミング)
  • ヴァルグ・ヴィーケネス (ギター/ドラムス/ベース/キーボード)
  • エットレ・リゴッティ (ギター/ベース/キーボード/ドラムス)
  • エイドリアン・ブリュー (ギター/ドラムス/ベース/キーボード)
  • シャグラット (ギター/ベース/ドラムス/キーボード)
  • ジョージ・コリアス (ドラムス/ギター/ベース/キーボード)
  • ジェフ・リン (元エレクトリック・ライト・オーケストラ。ギター/ピアノ/シンセサイザー/エレクトリックベース/ドラムス/チェロ)
  • スティーヴ・ウィンウッド (キーボード/ギター/ベース/ドラムス/マンドリン)
  • スティーヴィー・ワンダー (キーボード/ハーモニカ/ドラムス/ベース/ギター)
  • ダフ・マッケイガン (ベース/ギター/ドラムス/キーボード)
  • ダン・スワノ (ギター/ベース/キーボード/ドラムス)
  • トッド・ラングレン (ギター/キーボード/ベース/ドラムス)
  • トーマス・サッコネン (ギター/ベース/キーボード/ドラムス)
  • トム・ショルツ (ギター/キーボード/ベース/ドラムス)
  • ピーター・テクレン (ギター/ベース/キーボード/ドラムス)
  • プリンス (ギター/ベース/ピアノ/キーボード/シンセサイザー/ドラムス/パーカッション)
  • ベン・フォールズ (ピアノ/キーボード/ギター/ベース/ドラムス)
  • ポール・マッカートニー (ベース/ギター/キーボード/ドラムス。初のソロアルバム『マッカートニー』は、ポール・マッカートニー1人ですべての楽器を演奏した)
  • マイケル・ジャクソン (ギター/ベース/ピアノ/キーボード/シンセサイザー/ドラム/パーカッション/プログラミング)
  • マイク・オールドフィールド (ギター/ベース/キーボード/パーカッション)
  • ヤニ・ステファノヴィック (ギター/ドラムス/ベース/キーボード/オーケストレーション/プログラミング)
  • レニー・クラヴィッツ (ギター/ドラムス/ベース/キーボード)
  • ロジャー・テイラー (クイーンでもドラム/ギター/ベースを担当した楽曲がある。同バンドのメンバーは全員キーボード・ピアノ・シンセサイザー・ギターを演奏する)
  • ロバート・ワイアット (ドラムス/キーボード/ベース/トランペット。ドラマーだが、ソフト・マシーン時代の曲「Moon In June」の前半部はワイアット一人でドラム/キーボード/ベースを演奏している。転落事故で半身不随になってからは、ドラマーからシンガー/キーボード・プレイヤーに転向)
  • 阿部義晴 (キーボード/ギター/ベース/ドラムス/トランペット/サックス)
  • 大瀧詠一 (ギター/ベース/ドラムス/ピアノ/パーカッション)
  • 岡村靖幸 (ギター/ドラムス/ベース/キーボード/ピアノ/ハーモニカ)
  • 奥田民生 (ギター/ドラムス/ベース/キーボード/サックス/ハーモニカ)
  • 小山田圭吾(ギター/ベース/ドラムス/キーボード/シンセサイザー/パーカッション/テルミン/テノリオン)
  • かまやつひろし (ギター/ドラムス/ベース/キーボード/シタール)
  • 加山雄三 (ギター/ウクレレ/ドラムス/ベース/キーボード)
  • 木幡東介 (ギター/ドラムス/ベース/尺八/トランペット/フルート)
  • 桑田佳祐 (ギター/ベース/ドラム/パーカッション/キーボード/ハーモニカ)
  • 斉藤和義 (ギター/ベース/ピアノ/ドラムス/パーカッション)
  • 崎谷健次郎 (ピアノ/キーボード/シンセサイザー/プログラミング/ギター)
  • 鈴木祥子 (ドラムス/キーボード/ギター/ベース)
  • TAKUYA∞ (ギター/ベース/ピアノ/ドラムス)
  • 玉置浩二 (ギター/ベース/ドラムス/キーボード/パーカッション)
  • 冨田恵一 (ギター/キーボード/ベース/サンプリング・ドラム)
  • TOMOVSKY (ギター/キーボード/ベース/ドラム)
  • 中村一義 (ギター/ベース/ドラムス)
  • 西脇辰弥 (ギター/ベース/ドラムス/パーカッション/ハーモニカ/大正琴)
  • 星野源 (ギター/マリンバ/ベース/ドラムス/ピアノ。「いち に さん」は、すべて一人で演奏。)
  • 本田雅人(元T-SQUARE。サックス、フルート、トランペット等、管楽器全般/ギター/ベース/ドラムス/パーカッション/ピアノ/キーボード/シンセサイザー。アルバム「Carry Out」は、作曲から演奏、録音まですべて一人で制作)
  • 細野晴臣 (ベース/シンセサイザー/マリンバ/ギター/ピアノ/ヴィブラフォン/パーカッション/三味線)
  • 福山雅治 (ギター/ベース/ドラムス/パーカッション/キーボード/ピアノ/ハーモニカ)
  • 森高千里 (ドラムス/ギター/ベース/キーボード/リコーダー等。ドラムスは正確無比で個性的であり評価が高い。一人で楽曲の全パートを演奏した「ロックンロール県庁所在地」は特に話題となった)
  • 山崎まさよし (ギター/ベース/ピアノ/ドラムス)
  • 山下達郎 (ギター/ベース/ドラムス/キーボード/シンセサイザー/パーカッション/シタール)
  • 吉井和哉 (ギター/ベース/ピアノ/キーボード/シンセサイザー/ドラムス/パーカション)
  • 吉田達也 (ドラムス/キーボード/ギターの同時演奏も可能)

特記事項編集

  • 1960年代のフリー・ジャズ・シーンでは、シカゴの音楽組織「AACM」を中心に「多楽器主義」が提唱され、アート・アンサンブル・オブ・シカゴ等、メンバー全員がマルチプレイヤーというバンドも登場。
  • 1970年代のロックシーンでもマルチプレイヤーをフィーチャーしたバンドが多く、ジェントル・ジャイアントのようにメンバーのほとんどがマルチプレイヤーであった例もある。
  • ステージやレコーディングで1種類の楽器だけを担当しているミュージシャンでも実は複数の楽器を演奏出来る人は多く、活動のメインであるバンドの傍らで行うソロ活動では複数パートを兼任するという例は非常によく見られる。