第77回ライスボウル(Rice Bowl 77 by Prudential)は、2023年シーズンXリーグのチャンピオンを決めるアメリカンフットボールの試合。2024年1月3日に東京ドームで開催された。

プルデンシャル生命杯
第77回ライスボウル
Rice Bowl 77 by Prudential
1 2 3 4
PI 0 7 3 0 10
FF 7 3 0 6 16
開催日 2024年1月3日
スタジアム 東京ドーム
開催地 東京都文京区
MVP サマジー・グラント
ハーフタイム WANIMA
入場者数 20,202人
テレビ放送
ネットワーク NHK BS
実況と解説 西阪太志(実況)
有馬隼人(解説)

ディビジョンAからパナソニック インパルス、ディビジョンBから富士通フロンティアーズが出場し対戦する。キックオフは日本時間15時(UTC+9[1]

出場チーム 編集

パナソニック インパルス富士通フロンティアーズが対戦する77回目のライスボウル。インパルスは3年連続18回目の決勝進出で、出場回数を全チーム最多の18回に伸ばした。対するフロンティアーズは11年連続15回目の出場であり、自身の持つ10年連続出場の記録を更新した。勝利すれば、インパルスは2015年の第29回ジャパンXボウル以来7年ぶり8度目、フロンティアーズは昨年の第76回ライスボウル以来3年連続8度目のXリーグ優勝となる。両チームが決勝で対戦するのは3年連続6回目で、過去の対戦成績はインパルスが2勝、フロンティアーズが3勝である。3年連続同一カードでの開催はXリーグ史上初である。

インパルス勝利 引き分け フロンティアーズ勝利
シーズン 大会 勝者 スコア 敗者
2007 第21回ジャパンXボウル 松下電工インパルス
33–13
富士通フロンティアーズ
2015 第29回ジャパンXボウル パナソニック インパルス
24–21
富士通フロンティアーズ
2019 第33回ジャパンXボウル 富士通フロンティアーズ
28–26
パナソニック インパルス
2021 第75回ライスボウル 富士通フロンティアーズ
24–18
パナソニック インパルス
2022 第76回ライスボウル 富士通フロンティアーズ
29–21
パナソニック インパルス

パナソニック インパルス 編集

パナソニックを母体とする実業団チーム。1988年シーズンに初めて社会人決勝戦進出し、1990年シーズンに初の社会人優勝を果たした。その後は、創部20年目にあたる1994年、1995年、創部30年目の2004年、2007年、2008年、2015年シーズンの計7回の社会人優勝を果たしている。Xリーグ決勝進出は今年を含めて18回であり、リーグ最多である。

今シーズンは開幕戦のノジマ相模原戦を30-10で快勝すると、その後全試合で2タッチダウン以上という得点力で勝利を積み上げ、レギュラーシーズン全勝、ディビジョンA1位でプレーオフに進出した。

クオーターファイナルはアサヒビールと対戦。試合開始直後にWRミッチェル・ビクタージャモーのビッグリターンで流れに乗り、オフェンス・ディフェンス・キッキングすべてで安定した試合運びを見せた。第3Q終了時点には27点差をつけて、相手の得点を許さず圧勝した。セミファイナルはIBMと対戦し、強力なオフェンスでTDを重ね、24点差をつける圧勝でライスボウル進出を決めた。

富士通フロンティアーズ 編集

富士通を母体とする実業団チーム。2013年シーズンから11年連続の決勝進出であり、過去10年で最も勢いのあるチームの一つである。チーム創設以来中堅チームとして決勝へ進出する機会は少なかったが、2009年シーズンからの14年間では、決勝進出12回、優勝7回と圧倒的な成績を誇り、オービックと同率のリーグ4連覇の記録も保持する強豪チームである。

昨シーズン王者のフロンティアーズは、今シーズンもQB高木翼、WRサマジー・グラント、RBトラショーン・ニクソンを擁する強力なオフェンス陣と、DLマシス・ジョー、DBブロンソン・ビーティ―らのディフェンス陣のバランスのとれた陣容で、レギュラーシーズン平均得点・平均失点ともにリーグトップの成績を誇った。レギュラーシーズンを全勝し、ディビジョンB1位でプレーオフに進出した。

クオーターファイナルでは東京ガスに先制点を許したが、第2Qに逆転し、その後フィールドゴールでリードを広げて勝利した。セミファイナルではオービックと対戦。WRサマジー・グラントのワンハンドキャッチTDで一時はリードを広げたが、第4QにオービックのRB李のTDで同点に追いつかれた。しかし試合終盤にRBトラショーン・ニクソンのTDで勝ち越し、これが決勝点となりライスボウル進出を決めた。

両チームの戦績 編集

パナソニックの戦績
日付 相手 結果 勝敗
レギュラーシーズン
1 9/9 ノジマ相模原ライズ 30-10 1-0
2 9/23 東京ガスクリエイターズ 28-21 2-0
3 10/8 電通キャタピラーズ 65-0 3-0
4 10/22 アサヒ飲料クラブチャレンジャーズ 40-13 4-0
5 11/4 オービックシーガルズ 14-9 5-0
プレーオフ(Div.A 1位)
QF 11/19 アサヒビールシルバースター 27-0
SF 12/10 IBM BIG BLUE 47-23
 勝利   敗戦 
過去3年の戦績
結果 順位 勝敗
2020 レギュラーシーズン敗退 - 1-1
2021 ライスボウル敗退 1位 7-0
2022 ライスボウル敗退 A1位 5-0
QF:クオーターファイナル
SF:セミファイナル
富士通の戦績
日付 相手 結果 勝敗
レギュラーシーズン
1 9/9 エレコム神戸ファイニーズ 31–14 1–0
2 9/24 胎内ディアーズ 60–3 2–0
3 10/8 otonari福岡SUNS 73–0 3–0
4 10/22 アサヒビールシルバースター 37–10 4–0
5 11/5 IBM BIG BLUE 43–7 5–0
プレーオフ(Div.B 1位)
QF 11/19 東京ガスクリエイターズ 10-3
SF 12/10 オービックシーガルズ 24-17
 勝利   敗戦 
過去3年の戦績
結果 順位 勝敗
2020 ジャパンXボウル敗退 - 3-0
2021 ライスボウル制覇 2位 6-1
2022 ライスボウル制覇 B1位 5-0
QF:クオーターファイナル
SF:セミファイナル

エンターテイメント 編集

試合前 編集

試合前に行われるオープニングショーでは、Xリーグの各チームのチアリーダーズによるショーが行われた。また、令和6年能登半島地震発生に際して黙祷が行われた。

ハーフタイムショー 編集

2023年11月6日ロックバンドWANIMAがヘッドライナーとしてパフォーマンスを行うと発表された[2]。スポンサーは、昨年に続いてGAテクノロジーズである。

セットリスト 編集

  1. "夏暁"
  2. "BIG UP"
  3. "ともに"

試合経過 編集

パナソニックインパルス 対 富士通フロンティアーズ
1 2 34Total
パナソニック 0 7 3010
富士通 7 3 0616

開催地 東京ドーム

  • 開催日: 2024年1月3日
  • 試合開始: 15:00(JST
  • 天気: 曇り、11℃
  • 観客動員数: 20,202人

スタッツ 編集

試合統計
統計 パナソニック インパルス 富士通フロンティアーズ
総獲得ヤード 291 341
総攻撃回数 54 76
ラン獲得ヤード 141 87
ラン回数 32 38
ラン平均獲得ヤード 4.4 2.3
パス獲得ヤード 150 254
パス 成功-失敗 22–11 38–23
ターンオーバー 1 1
タイムポゼッション 24:13 35:47

スターティングラインアップ 編集

第77回ライスボウル スターティングメンバー
パナソニック Position 富士通
オフェンス
油谷凌 T 郭宇寧
西村拓朗 G 臼井直樹
眞田祥吾 C 山下公平
阪口友章 G 大久保壮哉
高森恵太 T 安東純一
木戸崇斗 WR 松井理己
桑田理介 WR 木村和喜
大塩良至 WR サマジー・グラント
ダックス・レイモンド TE 藏野裕貴
荒木優也 QB 高木翼
立川玄明 RB トラショーン・ニクソン
Defense
松本英一郎 DL 宇田正男
イグエケリー祥一 DL 神山恭祐
有村雄也 DL ジョー・マシス
ジャボリー・ウィリアムス LB 徳茂宏樹
加藤聖貴 LB 趙翔来
青根奨太 LB 久下祐一朗
前川真司 DB アルリワン・アディヤミ
ワイズマンモーゼス海人 DB 奥田凌太
斎藤健太 DB 高口宏起
ジョシュア・コックス DB ブロンソン・ビーティ―
西田健人 DB 林奎祐

シーズン・トーナメント 編集

順位推移表 編集

トーナメント 編集

クォーターファイナル セミファイナル 第77回ライスボウル
         
アサヒビール 0
パナソニック 27
IBM 23
パナソニック 47
ノジマ相模原 21
IBM 24
パナソニック 10
富士通 16
エレコム神戸 7
オービック 17
オービック 17
富士通 24
東京ガス 3
富士通 10

脚注 編集

関連項目 編集